今さら聞けない!「コンテンツマーケティング」って?|小さなお店にも人を呼び込める!海外の成功事例から押さえるべき3つの基本要素。

2013/05/22

「そもそもコンテンツマーケティングって何?」と疑問をお持ちの方へ。


コンテンツマーケティング SNS

今や店舗を持つ企業にとって大前提になりつつあるO2O施策やコンテンツマーケティング


広く認知されている概念ですが、「定義は知っているけれど、具体的にどう取り組めばいいのだろう?」と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。


そこで今回は、実際にコンテンツマーケィングで成果を得ている3つの海外中小企業の事例から見られるコンテンツマーケティングの3つの基礎要素をご紹介します。


これからコンテンツマーケティングを始める方も、既に始めている方も是非ご参考ください。


※ラボ編集部注:2016年7月現在、一部URLが閲覧できなくなっているため、修正しました。



    ■目次


    ~事例から見るコンテンツマーケティングの基礎要素~


    1.顧客を知り、ニーズに当てはまる情報を与える


       -ヨガスタジオ「CorePower Yoga」の事例


       -顧客との対話も大事!


    2.ソーシャルメディアの力を利用する


       -カップケーキ屋さん「Sprinkles Cupcakes」の事例


    3.コミュニティを形成する


       -女性大工「Ana White」の事例



事例から見るコンテンツマーケティングの基礎要素


コンテンツマーケティングとは?



コンテンツマーケティングとは、人々にとって価値のある情報を提供し、ウェブ上・特にソーシャルメディアの拡散力を活用して、企業の認知度の上昇・顧客の増加を狙う というマーケティング戦略を指します。


他に様々なメディアを活用した手段がありますが、ここでは次の3つの事例に見られるコンテンツマーケティングの基本的な要素を見ていきます。


1.顧客のニーズに応える情報を与える


メディアを活用して顧客のニーズに応える。


コンテンツマーケティングの基本として、まず顧客のニーズに応える事が挙げられます。


こちらのポイントについて、アメリカのフィットネス・ヨガスタジオであるCorePower Yogaの例を見てみましょう。


ヨガスタジオ「CorePower Yoga」の事例


CorePower Yogaのホームページは、初めての訪問者向け継続客向けのサービスが分かれており、それぞれのニーズに合わせたサービスが完備されています。


▼CorePower Yogaのホームページ



  • 初めての訪問者向け

    新規顧客向けのクーポン初心者向けのFAQを用意し、新規訪問者を一気に惹き付ける。


  • 継続客向け

    健康・食事に関するプログラムや、ネット会員向けにヨガのビデオを提供し、顧客が一層ヨガの魅力にハマり込むようなコンテンツを用意する。



顧客との対話も大事!


一層ファンのニーズに応えるためにも、ニーズを運営者側目線のみで想定せずソーシャルメディア等を活用してファンと対話・コミュニケーションを行うことも重要です。


CorePower YogaのFacebookページ上では、スタジオ内で流れる音楽についてファンに意見を求める投稿がされていました。


「スタジオ内で流れる音楽」についてファンに意見を求める投稿


直接ファンからニーズを聞きながら、ファンとコミュニケーションを取れる積極的かつ効率的なアプローチです。


その他の参考にしたいポイント



  • 心に響く名言を多く投稿し、ファンのモチベーションを保つ。

  • ヨガに関するTIPSから料理レシピ、生徒の紹介など、様々なコンテンツを提供し読者を飽きさせない。

  • ※ラボ編集部注:2016年7月現在に上記URLが残念ながら閲覧できないため修正をしました。



▼「過去に生きるな。未来を夢見るな。今の瞬間に集中しなさい。」というブッダの言葉


名言やヨガに直接的でないコンテンツもファンに新鮮味を与える





2002年にコロラド州デンバーに最初のスタジオを設立したCorePower Yogaは、現在アメリカで最も大きなヨガスタジオとなっています。


特に2007年から2010年にかけて、売り上げが4倍近く増えており、2011年にはスタジオ数が55に増加。2016年までには100スタジオの設立を目指しているとの事です。


2.ソーシャルメディアの力を利用する


ソーシャルメディアを活用して拡散・バイラルを狙う


ソーシャルメディアの拡散力を利用する事も、コンテンツマーケティングにおける重要な要素とされています。


こちらのアイデアを効果的に実践した例として、アメリカのカップケーキ屋さんのSprinkles Cupcakesをご紹介しましょう。


カップケーキ屋さん「Sprinkles Cupcakes」の事例


Sprinkles Cupcakesは、アメリカ・ビバリーヒルズに第一店舗を設立したカップケーキ屋さんです。


こちらのお店は、毎日Facebookページ上で「シークレットワード」を公開し、そのワードをお店で最初に呟いた特定の人数のお客様にカップケーキを無料でプレゼントする というキャンペーンを行っています。


▼シークレットワード企画の実際の投稿


このシークレットワード投稿に対するエンゲージメントは毎回非常に大きく、Facebookのバイラル性を活用した企画であると言えます。


その他の参考にしたいポイント



  • 投稿には必ず画像が伴っている。

  •  -美味しそうなカップケーキの写真をどんどん公開。


     -カップケーキを食べている幸せそうなファンの写真も投稿。


  • イベントに合わせてキャンペーンを開催。

  • 実際にファンに写真上で出演してもらう。


母の日向けのイベント企画では、母子でカップケーキを食べている画像をファンから募集し、コンテストの勝者にはカップケーキ3ダースをプレゼントする懸賞キャンペーンを開催していました。


母の日コンテストの勝者の写真




カップケーキというコンテンツを前面に押し出し、Facebook上での懸賞キャンペーンによって高いエンゲージメントを獲得すると同時に、そのバイラル効果で新規顧客の獲得にも成功したSprinkes Cupcakes。


2005年に設立したローカルなカップケーキ屋さんは、現在はアメリカ中に10以上の店舗を構えています。


3.コミュニティを形成する


ファンに参加してもらえるコミュニティの場を作る。


コミュニティを形成する事で、コンテンツマーケティングを更に潤滑に行う事ができます。


コミュニティはブランド・ロイヤリティを向上させるだけでなく、顧客・ファンにコンテンツを生み出してもらうという事も可能になります。


アメリカの女性大工であるAna Whiteさんは、このアイデアを見事に実践しています。


女性大工「Ana White」の事例


アラスカに住む主婦のAna Whiteさんは、身近な材料で安価で作れる家具作成のノウハウをホームページで無料で公開しています。


特筆すべき点は彼女のサイトのBRAGS(自慢)セクションで、ここはユーザーが自身の手で作った家具を投稿し自慢できる場となっています。


▼BRAGSセクション-ユーザーからの実際の投稿


ファン目線に立つどころか、ファンが投稿してコンテンツを生み出しています。これ以上ファンと関連性の高いコンテンツはありませんね。


その他の参考にしたいポイント



  • 家具作成のノウハウを提供し、知識のコンテンツ化に成功




実はAna Whiteさんは職業大工ではないので、企業としてこのサービスを提供している訳ではありません。ですが、たった一人の大工が数年間で15万人以上のファンをFacebookで獲得したこの事例は、企業にとっても参考になるのではないかと感じたのでご紹介しました。


2009年10月に開始した彼女のブログは、わずか3ヶ月で100万ヒットを獲得しています。


最後に


顧客を知り、顧客のニーズに応え、ソーシャルメディアを使って更に拡散し、コミュニティを生み出すというコンテンツマーケティングにおける重要な要素を、事例とともにご紹介しました。


基本的なポイントについてのおさらいとなりましたが、少しでも参考にしていただけると幸いです。




以上、『今さら聞けない!「コンテンツマーケティング」って?|小さなお店にも人を呼び込める!海外の成功事例から押さえるべき3つの基本要素。』でした。


(執筆・編集/末広一陽)



※参照記事


  • “Content Marketing: Be Sensational, Not Traditional”

  • “Sprinkles Cupcakes Wins in Social Media Engagement”

  • “How an Alaskan Mom Brings Millions to Her Carpentry Blog”


  • この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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