【YouTube広告完全攻略】広告の種類、仕組み、課金方式、出稿方法まで徹底解説

2017/05/02

インターネットで情報を受発信する際にもはや欠かせない存在となったYouTube。YouTubeで情報を発信し、広く知らしめるためには、広告について把握しておく必要があります。今回は、YouTube広告の中でも特にTrueView広告の種類や仕組み、課金システムについてお伝えします。

※更新履歴

2023年4月6日:最新情報をもとに加筆修正しました。
2019年2月27日:最新情報をもとに加筆修正しました。
2017年5月24日:最新情報をもとに加筆修正しました。

    ■目次

  1. 高まる動画の有用性。 YouTube動画広告の活用もマストに
  2. YouTube動画広告は5種類
  3. YouTube動画広告の料金・課金体系
  4. YouTube動画広告の出稿までの流れ・設定方法
  5. YouTube動画広告で利用できるターゲティング
  6. YouTube動画広告の企業事例
  7. まとめ

高まる動画の有用性。YouTube動画広告の活用もマストに

Google Japanの発表によると、2017年の日本のネット人口のうち、18~64歳の82%がYouTubeを視聴しているほど、インターネット利用においてYouTubeの存在は大きくなっています。

企業もその存在に注目しており、サイバーエージェントの調査によると2018年の動画広告市場規模は、1,843億円と昨年対比134%となる見通しです。また、モバイル動画広告需要は1,563億円と昨年対比143%となり、動画広告需要全体の85%を占める見込みです。この勢いは2019年以降も続くとみられ、2020年の動画広告市場規模は2,900億円と予測されています。

YouTube動画広告の事例と効果

アメリカのアラスカ州にあるスキー場・Majestic Heli SkiはYouTubeチャンネルでロッジや夕食、スキーの様子が分かる動画を配信しています。このスキー場オーナーは、YouTubeに動画をアップロードするようになってから5 年で顧客基盤が 400% 以上拡大し、YouTube を導入してからは売上げが毎年約 25% 増加していると述べています。

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YouTube動画広告は5種類

YouTube動画広告には主に6つの種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

①TrueView(トゥルービュー)インストリーム広告

TrueVeiwインストリーム広告は、動画コンテンツと同じ枠に流れる広告です。再生のタイミングによって次の3つに分かれます。

・動画再生前:プレロール

・動画再生中:ミッドロール

・動画再生後:ポストロール

また、広告試聴5秒後にスキップできる「スキッパブル広告」とスキップできない「ノンスキッパブル広告」があり、最初の5秒でいかに視聴者の目を止められるかが成功のカギとなります。

▼インストリーム広告

インフィード広告

インフィード広告は以前は「TrueViewディスカバリー広告」と呼ばれていましたが、2021年に名称変更されました。

YouTubeの検索画面や関連動画に表示される広告のことで、ユーザーが検索した内容と関連のある広告を表示できるのが特徴です。

サムネイルをクリックして初めて再生されるので、コンテンツ試聴を邪魔することなくユーザーにネガティブな印象を与えなくて済むという利点もあります。

▼インフィード広告

バンパー広告

バンパー広告とは、最長で6秒間と短い時間で、スキップが不可能な動画広告を指します。わずか6秒間に企業や製品のアピールポイントを盛り込み、オリジナリティやインパクトのある表現でユーザーに伝える必要があります。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告とは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル専用の動画広告フォーマットです。6秒~30秒の動画広告で、YouTube内ではなく、ほかのWebサイトやモバイルアプリなどに配信されます。

⑤マストヘッド広告

マストヘッド広告は、YouTubeのホーム画面上部に表示される広告です。

ターゲティングはできずセグメントの選択も国単位のみですが、もっとも目立つ場所に出稿することができるので、多くのユーザーにリーチすることができます。

YouTube動画広告の料金・課金体系

ここからは、上記でご紹介したそれぞれの YouTube動画広告の料金・課金体系をご紹介します。

YouTube動画広告は1日1,000円から出稿可能!無駄のない課金体系

YouTubeの動画広告は形態にかかわらず出稿する側が予算を決められます。そのため、低料金から出稿可能です。 YouTubeによると、ほとんどのユーザーが1日の予算をまず1,000円に設定してキャンペーンを展開しているそうです。

課金が発生するのはユーザーが広告を視聴した時に限られるので、無駄な料金が発生することもありません。

課金のタイミング

CPVとは Cost per Viewの略で、料金が発生するのは、ユーザーが動画を 30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30 秒経つ前に動画を操作した場合です。

無作為な表示や動画広告の視聴の有無がはっきりしない場合に関しては料金が発生しません。

動画の操作とは、アバターや共有ボタン、表示されたURLをクリックするなど、広告に対して主体的に行う具体的なアクションを指します。

CPMはCost per Mileの略で、広告が1,000回表示されるごとに発生する費用のことです。

アウトストリーム広告の「vCPM」は、「視認可能なインプレッション単価」という課金方式で、具体的には広告の面積の 50% が 1 秒以上表示された場合のインプレッション数に応じて料金が発生します。

YouTube動画広告の出稿までの流れ・設定方法

それでは、実際に YouTube動画広告を出稿する流れを見ていきましょう。

手順1:動画をアップロードする

自社アカウントや製品のアカウントに広告用の動画をアップロードします。

スキッパブルTrueViewインストリーム広告とインフィード広告長さの制限はありませんが、長いとユーザーの興味は薄れてしまいますので、30秒〜1分程度に収めるとよいでしょう。

手順2:新しいキャンペーンを作成する

Google広告にログインし、「キャンペーン」タブをクリックします。

青い丸で囲まれた+のアイコンをクリックし、表示される「新しいキャンペーン作成」をクリックします。

手順3:目標を選択する

「このキャンペーンで達成したい目標」の中から、適切なものをクリックします

例えばスキッパブルTrueViewインストリーム広告の場合、「販売」、「見込み顧客の獲得」、「ブランド認知度とリーチ」などの中から選択します。

キャンペーンタイプ」は「動画」を選び、「キャンペーンのサブタイプの選択」で使用したい広告の種類を選択し「続行」で次に進みます。

手順4:予算を入力する

続いて、キャンペーン名、予算の使い方などの詳細を設定します。開始日・終了日もここで設定ができます。

手順5:広告グループを作成する

広告グループ名、ユーザー属性、オーディエンスを入力します。

手順6:広告グループコンテンツ単価を作成する

コンテンツ(広告を表示する場所)、入札単価を入力します。

手順7:配信する動画を指定する

「動画広告作成」の欄に作成した動画のURLを挿入します。

「保存して次へ」をクリックし、次のページで最終確認をしたら広告の設定は完了です。

また、アウトストリーム動画広告の場合はYouTube外のウェブサイトやアプリに広告として表示される際ロゴが必要です。

ロゴの推奨サイズは200×200ピクセル(透明)、最大ファイルサイズは 200KBです。

YouTube動画広告で利用できるターゲティング

YouTube動画広告で利用できるターゲティングは以下の通りです。

ユーザー属性グループ

性別、年齢、子供の有無、世帯年収の基本項目でセグメントできます。

詳しいユーザー属性

「ユーザー属性グループ」の4項目に加え、以下のような詳細なユーザー属性を設定できます。よりユーザーの状況にあった広告を配信可能です。

配偶者の有無

・独身

・交際中

・既婚

教育

・高校卒

・学士号

・大学院卒

・現役の大学生

住宅所有状況

・住宅所有

・賃貸

興味/関心

どのような項目に興味関心のあるユーザーに広告を配信するかをジャンルごとに設定できます。非常に細かい分類があり、自社のサービスやブランドに合わせてカテゴリをカスタムすることもできます。このセクションだけで100以上のチェックボックスがありますが、基本的には広告でPRしたいサービスやブランドに関係のある項目だけにチェックをすればよいでしょう。

ライフイベント

マイホームの購入、引越し、大学卒業、結婚などの人生の節目では、購入行動やブランドの好みが変わる可能性があります。この項目を設定しておけば、該当する見込み顧客にアプローチできます。

購買意欲の強いオーディエンス

出稿しようと思っているサービスやブランドに似たものを調べていたり購入しようとしたりしているユーザーに広告を配信できます。

カスタムインテントオーディエンス

ユーザーがGoogle 検索で使用した検索語句に基づいたターゲティングができます。

動画リマーケティング

動画、TrueView 広告、YouTubeチャンネルの閲覧などの行動履歴に基づいて広告を表示できるターゲティングです。

YouTube動画広告の企業事例

実際にYouTube広告を効果的に活用している企業事例をご紹介します。

  • LINEマンガ

LINEマンガのYouTube広告のひとつは、人気マンガの一部を紹介し、その中に「1,000作品以上の連載マンガが毎日更新」や「話題作もたくさん読める」といったサービス訴求ポイントを織り交ぜています。

マンガの続きが気になるような広告で、再生回数は13万回以上。2013年4月のサービス開始から7年でマンガアプリダウンロード数ランキング1位を獲得しました。

  • snaq.me(スナックミー)

お菓子の定期便事業を展開する snaq.me(スナックミー)は、社内でアニメーションを制作するなど試行錯誤を重ね、新規顧客の獲得やサイトへの導入に成功を目指しました。

その結果、開始から 1 か月で Google 広告全体からの申込数を 3 倍に増やすことに成功し、指名検索やSNSからの獲得も増加するという副次的な効果も得ることができました。

まとめ

動画の視聴がより一般的になっている今日において、YouTubeで自社や製品、サービスをプロモーションすることの重要性は高まっています。

テキストや画像よりも情報量が多い動画は、内容や見せ方によっては国境を越えて伝わるコンテンツになります。広告を上手に使えば、限られた予算でも多くの人に露出することも可能です。大きな可能性を秘めたYouTube動画広告、ぜひチャレンジしてみてください。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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