『Facebookページのファンになってからの態度変容・購入経験等についての調査』を発表

2012/02/29

~ファンになった後にその企業の商品/サービスを購入したというユーザーは7.2%~


株式会社ガイアックス(本社:東京都品川区、代表執行役社長:上田祐司、証券コード:3775)内のソーシャルメディア・マーケティングの研究機関「GaiaXソーシャルメディア ラボ」は、株式会社メディアインタラクティブ(本社:東京都渋谷区)と共同で『Facebookページのファンになってからの態度変容・購入経験等についての調査』を実施しましたので、結果を発表いたします。


調査の経緯


2011年のFacebookブームを受け、多くの企業がFacebookページを立ち上げました。ファン数が100万人を超える企業も出てくる一方、どれほどマーケティング効果を発揮出来ているのか計測が難しく、今後の運用目標や予算配分・マーケティング全体の中での位置づけに困っているという声も多く聞かれます。


本調査はこのような課題を受け、「Facebookページを運用する事によるブランディング・販売促進効果」を明確にするために行いました。


また、ファンになった後の「購買経験」、「購買意向」、「イメージ変化」を、「ファンになる前からその企業/ブランドが好きかどうか?」など「ファンになる前の関係性別」に取得しました。


※本調査では、Facebookページに対して「いいね!」しているユーザーの事をファンと指しています。


▼調査内容一例:元々ロイヤリティが低いユーザーの購買活動に与える影響



調査総括



  • ファンになったユーザーの内、60%が「企業(ブランド)の記憶・理解・興味喚起」、「親近感・信頼感の醸成」につながっている。

  • ファンになったユーザーの内、購買活動(※1)へ移ったユーザーは28.4%(※2)で、実際に購入まで至ったユーザーは7.8%(※2)。

  • ファンになった後に実際に購入まで至ったユーザーの内、63.8%が「元々ロイヤリティが低いユーザー(※3)」だった。つまり、企業/ブランドとの関係性が築けていないユーザーも、ファンになって貰う事により購買意欲を高められている。

  • 65.0%のユーザーがキャンペーンを実施しているFacebookページはファンになりたいと答えた。

  • 「コンテンツがつまらない」とファンになりたくないユーザーは46.6%。

  • 「ウォール投稿が企業の宣伝ばかり」だとファンになりたくないユーザーは40.6%。


※1 購買活動とは、ファンになった後に「その企業の商品/サービスをどこかで利用した」「その企業の商品/サービスの利用を検討した」「その企業の商品/サービスをどこかで購入した」「その企業の商品/サービスをどこかでリピート購入した」「Yahoo、Googleなどでその企業(サービス/ブランド)を検索した」のいずれかの行動を起こした事を指しています。


※2 調査母数500に対しての割合です。


※3 「元々ロイヤリティが低いユーザー」とは、「ファンになる前のその企業との関係性は?」という質問に対して、「知らない企業(ブランド)だった」「元から知ってはいたが、好きな企業(ブランド)ではなかった(商品の購入経験あり)」「元から知ってはいたが、好きな企業(ブランド)ではなかった(商品の購入経験なし)」と回答したユーザーの事を指しています。


調査後の展望


Facebookページのファンになったユーザーの内、28.4%が購買活動へ移っている事が分かりました。しかし、Facebook利用歴が6ヶ月未満の回答者が41%いる事から、企業のファンになってからの日が浅い事も予想されます。


Facebookなどのソーシャルメディアは、中長期的にファンとの関係構築をしていくもので、ファン歴が長くなるほど、購買活動へ移行するユーザーの数はさらに多くなっていきます。今でこそ「28.4%」となっていますが、今後はよりこの数値も高くなっていくと考えていますので、同様の調査を定期的に行ない、情報発信していきたいと考えております。


(1) 調査概要

































調査方法 インターネットリサーチ
調査地域 全国
調査対象 20歳~69歳の男女
有効回答数 500サンプル
調査日時 2012年2月9日(木) ~ 2012年2月13日(月)
対象者条件 Facebookに会員登録をしており、Facebookページに


「いいね!」をしたことがある

調査主体 GaiaXソーシャルメディア ラボ


株式会社メディアインタラクティブ


(2) 調査結果の詳細


ブランドイメージの変化


ファンになった後に、その会社・サービスブランドへのイメージがどう変わったかを複数回答式で調査しました。


「イメージが良くなった」、「その会社(ブランド)を覚えた」、「その会社(ブランド)の事に興味を持った」、「その会社(ブランド)の事に親近感を持った」など、好意的な回答が60.0%にのぼり、「イメージ向上」や「ブランドの記憶・理解・興味喚起」、「親近感・信頼感の醸成」につながっていることが分かります。



「元々ロイヤリティが低い」ユーザーのブランドイメージに与える影響


ファンになった後に「イメージが良くなった」と回答したユーザーの内、67.1%が「元々ロイヤリティが低いユーザー」でした。また、同様に「その会社(ブランド)を覚えた」と回答したユーザーの内、76.9%が「元々ロイヤリティが低いユーザー」でした。


よって、元々ロイヤリティが低い(※4)ユーザーも、ファンになることで商品/サービスの「イメージ向上」や「会社/ブランドの記憶」につながっていることが分かります。



※4 「元々ロイヤリティが低い」とは、「ファンになる前のその企業との関係性は?」という質問に対して、「知らない企業(ブランド)だった」「元から知っていたが、好きな企業(ブランド)ではなかった(商品の購入経験あり)」「元から知っていたが、好きな企業(ブランド)ではなかった(商品の購入経験なし)」と回答したユーザーを指します。


購買活動へ与える影響


ファンになった後に、どのような行動をとったかを複数回答式で調査しました。


中でも「購入」したことがあると回答した人は7.2%もおり、ファンになることにより、「ウォール投稿へのいいね!・コメント」など、Facebook内でのコミュニケーションにつながるだけではなく、購買活動にも影響を与えられている事が分かりました。



「元々ロイヤリティが低い」ユーザーの購買活動に与える影響


ファンになった後に実際に購入まで至ったユーザーの内、63.8%が「元々ロイヤリティが低いユーザー」でした。元々ロイヤリティが低いユーザーも、ファンになることで商品/サービスの「利用」、「購入」につながったことが分かります。



ファンになる前の企業との関係性


いいね!する(ファンになる)前のその企業・ブランドとの関係性について単一回答式で調査しました。


「好きな企業ではなかった」「知らない企業だった」と答えた方が合計58.4%を占めています。Facebookページのファンは既存顧客が多いのでは?という意見を聞くこともありますが、今回の調査結果では、元々ロイヤリティが低いユーザーもFacebookページ上でファンに出来ている事が分かりました。



ファンになったFacebookページへのアクセス頻度


ファンになったFacebookページへのアクセス頻度について単一回答式で調査しました。


月に1回以上アクセスすると答えた方は42.8%いるため、Facebookページへの一定の再来訪ユーザーは存在する事が分かりました。Facebookページの運用では、ウォール投稿によるコミュニケーション(※5)が大半を占めるため、Facebookページに来訪しないファンが多いことが予想されます。



※5 Facebookページのウォール投稿はファンのニュースフィードに表示されます。ファンはそのニュースフィードに表示された投稿自体に「いいね!」「コメント」が出来るため、Facebookページに来訪することなく、企業とコミュニケーションが出来るようになっています。


元々ロイヤリティが低いユーザーのFacebookページへのアクセス頻度


各アクセス頻度の中での「元々ロイヤリティが低いユーザー」の割合は、「1週間に1回以上 71%」「1週間に1回未満 58%」「1ヶ月に1回未満 54%」となっており、「元からロイヤリティが高いユーザー」に比べてアクセス頻度が高いユーザーの割合が高い事が分かります。



ファンになったきっかけ


ファンになったきっかけについて、複数回答式で調査しました。


Facebook広告、メールマガジンでの案内経由でファンになるユーザーが多いのは当然の結果ですが、友だちの「いいね!」「コメント」「シェア」などの口コミ経由でファンになっている方が26.2%と3番目に多い事より、口コミでのファン獲得も有効だという事が分かります。



友達に薦めたいFacebookページの特徴


友達に薦めたいFacebookページの特徴を複数回答式で調査したところ、「キャンペーンの実施」と「ファンに興味を持って貰える情報発信」の重要性が高いと分かりました。


友達に勧めると自分にインセンティブが発生する場合も29.0%の方が薦めたいと答えたことより、「友達を紹介すると確率アップ」などの口コミを意識したキャンペーンも効果的だと考えられます。



ファンになる動機づけ


どういったFacebookページであれば、ファンになりたいかを複数回答式で調査しました。


「キャンペーンを実施している」と答えた方が65.0%と最も多く、やはりキャンペーンを実施することがファンの獲得には有効な施策だと言えます。



「元々ロイヤリティが低い」ユーザーがファンになる動機づけ


ファンになる前のロイヤリティの高低によって、動機づけの要因に大きな変化がない事が分かりました。



ファンになりたくないFacebookページの特徴


どういったFacebookページであれば、ファンになりたくないかを複数回答式で調査しました。


「コンテンツがつまらない」と回答した方が46.4%と最も多く、「ウォール投稿が企業の宣伝ばかり」と回答した方が40.6%と二番目に多くなりました。



親しみを感じるFacebookページの特徴


親しみを感じるFacebookページの特徴について複数回答式で調査しました。


単純に担当者の顔・実名を出すだけではなく、担当者の「人柄」が見える運用が出来ているかどうかが、重要だと分かりました。



ファンになった後に嬉しいと感じる体験


ファンになったFacebookページから何をされると嬉しいと感じるかを複数回答式で調査しました。


ちょっとしたものでも良いのでプレゼントが当たると嬉しいと答えた方が最も多い事から、ロイヤリティ向上を目的とした懸賞キャンペーンを実施する際は、賞品が小額になったとしても当選者の数を増やしたほうが効果的だと考えられます。



企業担当者からのコメントに対して喜んで貰えるユーザーも30%以上いる事より、ウォール運用でのコメント返信の重要性が高い事も分かりました。


回答者のFacebook利用歴



友人数は意外にも1~10人がもっと多い



日本のFacebook利用者は、Web業界や広告業界の人など新しいメディア、サービス、技術に敏感な人々が多いと思われていました。このようなユーザーが多かった今までは平均友達数は108人(facebooknavi調べ)でしたが、今回の調査により友人数1~10人がもっとも多い56.6%となりました。


このことから、Web業界・広告業界以外の新しい一般ユーザーが増加しているのではないかと予想され、Facebook利用のすそ野が広がっていることが分かりました。




■ 関連URL 


GaiaXソーシャルメディア ラボ https://gaiax-socialmedialab.jp/


株式会社ガイアックス http://www.gaiax.co.jp/jp/


株式会社メディアインタラクティブ http://mediainteractive.co.jp/


アンケートサイト「アイリサーチ」 http://www.i-research.jp/


■ 著作権表記 


本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。<例>「GaiaXソーシャルメディア ラボとインターネット調査のメディアインタラクティブが実施した調査結果によると・・・」


(C) 2012 GaiaX Co.Ltd. All rights reserved.


(C) 2012 MEDIA INTERACTIVE Inc. All rights reserved.


■ 株式会社ガイアックス 概要(2011年11月末現在) 


設立:1999年3月5日


資本金:1億円


代表執行役社長CEO:上田祐司


従業員数:354名


本社所在地:東京都品川区西五反田1-21-8 KSS五反田ビル8F


事業内容:ソーシャルメディア構築・運営・投稿監視や、ソーシャルアプリサポートなど、ソーシャルメディア・アプリに関わるすべての法人向けサービスを提供


■ 株式会社メディアインタラクティブ 概要(2012年2月末現在) 


設立:2000年10月


資本金:3,330万円


代表取締役:橋本光伸、小林康裕


本社所在地:東京都渋谷区渋谷3-26-18 矢倉ビル6F


事業内容:マーケティングリサーチの企画・設計・実査・集計・分析、マーケティング戦略企画立案コンサルティング、マーケティングリサーチに関する調査研究、ネットリサーチシステムの開発・運用


【お問い合わせ先】


株式会社ガイアックス プロモーションマーケティング部


担当者: 井出 一誠(いで かずあき)


TEL:03-5759-0331、FAX:03-5759-0303、


E-mail:kazuaki.ide@gaiax.com


この記事を書いた人:鄭載勲