行動喚起に向いているFacebook。テレビとFacebookのシナジー効果は?【カンター・ジャパン調査】

2016/07/06

さまざまな画面での広告接触: モバイルとテレビのクロスチャネル効果(Facebook公式ブログより引用)


今やマーケティングにおいて、Facebook活用は当たり前になってきました。そんな環境の中、全体のマーケティング施策の中でどのようにFacebookを活用すればよいのかは、迷われている方が多いのではないでしょうか?本記事では、カンター・ジャパン様の調査「なぜメディアを『クロス』させた方が良いのか? デジタルとFacebookのさらなる活用方法」を用いて、テレビとデジタル施策を掛け合わせた時に最適なFacebook活用方法を考えてみます。


    目次


  1. テレビとデジタル、メディアを重ねて深い態度変容を起こす

  2. 広告予算や態度変容の貢献度をメディア別で比較

  3. なぜFacebookは「行動」を喚起するのに最適なのか

  4. まとめ


テレビとデジタル、メディアを重ねて深い態度変容を起こす


テレビとデジタルを重ねたキャンペーン施策、いわゆる「クロスメディアキャンペーン」はシナジー効果を生み出し、単独施策以上に視聴者の購入や店舗来訪を促せるという調査結果がでています。


平均的な態度変容効果


テレビとデジタルを重ねた「シナジー効果のシェア」を見ると、「認知」に関しては単独施策でも高い効果を示していますが、「意向」や「行動」(来店・購入含む)といった深い行動の喚起にはテレビとデジタル、複数のメディアを使ったシナジー効果が高まると分かります。


なぜテレビとデジタルが合わさることでシナジー効果を生むのか、下記で説明していきます。


広告予算や態度変容の貢献度をメディア別で比較


テレビの広告に比べると、Facebookやその他デジタル施策に割かれる広告予算は少ないと考えられます。しかしながら、デジタル施策の方が費用対効果は高く、投資効率も良いと判明しました。


広告効果におけるメディア別の貢献


上図は広告予算や視聴者の態度変容の比率をメディア別に表しています。まず広告予算はどうでしょうか。テレビの予算の75%に比べ、Facebookとデジタルその他の割合はわずか10%となっており比較的少ないと分かります。


次に態度変容に注目してみます。初期段階である「認知」は主要マスメディアであるテレビの影響力がやはり大きく、72%となっています。Facebookとデジタルその他の割合はテレビの1/3である24%。ここから、「認知」に関していえば、テレビに予算を割くのが効果的といえます。


一方で、最終段階である「行動」(来店・購入含む)はFacebookとデジタルその他が63%であるのに対しテレビが24%のため、前者デジタル施策の方が、貢献度が高いと分かります。


投資効率から見るデジタル施策の魅力


投資効率スコア(効果シェア÷予算シェア)


上図は、前項の図「広告効果におけるメディア別の貢献」における広告シェアから予算シェアを割り、投資効率を表したものです。このように見ると、デジタル施策が「認知」も含め全体的にオフラインメディアよりも効率的であり、予算を増やす余地が大きいと分かります。そして、Facebookはデジタル広告の中でも、特に行動(来店・購入含む)を喚起させる点でとても効率的であるといえます。


テレビはFacebookとかけ合せることでグッと効果を高められる


テレビとFacebookの単独効果とシナジー効果


上図は、テレビとFacebookの単独効果とシナジー効果の比率を各フェーズで分けたものです。「認知」「意向」ではテレビとFacebookのシナジーはあまり見られませんが、「行動」(来店・購入含む)の段階ではFacebookやテレビを合わせたシナジー効果の比率がグンっと高まります。


また、同調査に用いられたカンターグループMiiwardBrown社「クロスメディア・リサーチ」の結果を見ると、テレビとFacebookの予算比は97対3と圧倒的に異なるのに対して、行動(来店・購入含む)においてはFacebookが圧倒的に強くなります。加えて、シナジー効果はテレビのみの接触でも、Facebookのみの接触でも生まれない効果であるため、両メディアを駆使することが重要と解釈できます。


国内事例


実際にFacebook広告とTVCMを掛け合わせたクロスメディア施策を行う企業は日本にもあります。


・パナソニック

https://www.facebook.com/business/success/panasonic-japan

パナソニック事例


パナソニックでは関連するTVCMの放映前に、Facebook上で投稿広告を配信。継続的なエンゲージメントに寄与したといいます。


・Mercedes-Benz Japan

https://www.facebook.com/business/success/mercedesbenz-gla


メルセデス・ベンツ日本事例


メルセデス・ベンツ日本ではFacebookとTVCMに共通の動画を配信。製品メッセージの訴求に貢献しました。


なぜFacebookは「行動」を喚起するのに最適なのか


消費者に接触する場面が多いFacebook


人々が気軽にアクセスできるFacebookは平日でも接触機会が多く、広告を見た人に行動喚起させると分かりました。


平日1日におけるテレビとFacebookの時間帯別利用状況


上図は、平日1日のテレビとFacebookの時間帯別利用状況を表しています。平日の幅広い時間帯にFacebookはよく利用されています。この接触場面の多さがポイントとなります。


そもそも、なぜ接触場面が多いのか。その理由としてFacebookユーザーはモバイルからのアクセスが多く、移動中でも気軽に閲覧できることが挙げられます。この気軽さが消費者の広告接触後に店頭に足を運ばせ購買させる大きなきっかけとなっています。


例えば、シャンプーが切れたのでそろそろ買わなければと考えていたOLが、ランチ帰りや、帰宅中の電車の中、はたまたドラッグストアにいる最中に、Facebook広告に接触して、購入を後押しされるというシーンも想像できます。


まとめ


いかがでしたか。テレビとFacebookのシナジー効果の高さをご理解頂けたと思います。それではまとめに入ります。


・テレビとデジタル両メディアを用いたシナジー効果は購入や店舗来訪などに最も現れる

・Facebookはデジタル広告の中でも、特に行動喚起させる点で費用対効果が高い

・上記の理由としてFacebook広告は消費者との接触機会が多いことが挙げられる


以上、「行動喚起に向いているFacebook。テレビとFacebookのシナジー効果は?【カンター・ジャパン調査】」でした!


同調査における態度変容の定義


認知: 認知を代表する指標。ブランド助成認知、純粋想起、広告想起やキャンペーン認知などが含まれている。


意向: ブランドに対してポジティブな態度を表す指標。購入意向、利用意向、来店意向、好意度、推奨意向などが含まれている。


行動: 実際に購入をはじめとする行動が生まれたかを表す指標。購入経験、過去3ヶ月購入経験、店舗来訪経験、アプリダウンロード経験などが含まれている。


イメージ: キャンペーンを通じてブランドに付加しようとしたイメージを表す指標。各キャンペーンで意図していたブランドイメージが含まれている。イメージは長期的に記憶に残るため、上記図ではブランドファネルとは区別している。


記事の関連情報


●カンター・ジャパン

http://kantar.jp/index.html

●なぜメディアを「クロス」させた方が良いのか? デジタルとFacebookのさらなる活用方法

http://kantar.jp/whatsnew/FBXM_Knowledge%20Share.V7.pdf

●MiiwardBrown社「クロスメディア・リサーチ」

http://kantar.jp/whatsnew/final2_KJ_topics-newsletter_Crossmedia_rev1.pdf

●フィーチャー画像引用元:さまざまな画面での広告接触: モバイルとテレビのクロスチャネル効果

https://www.facebook.com/business/news/JA-FBIQ-priming-across-screens




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