SNSマーケティング入門|SNSの役割とアカウント運用の基礎知識

2023/04/17


この記事では、企業にとってのSNSマーケティングの有効性とアカウント運用の基礎知識について解説しています。


SNS活用時に起こりやすいギャップや活用前に理解すべきこともご紹介します。基礎知識を身に付け、SNS運用の準備をしましょう。


この記事のテーマ


なぜ企業にとってSNSが有効なのかと、SNS運用を正しく理解するための知識


記事を読んで分かること



  • 企業マーケティングにおけるSNSの役割

  • SNSを運用する際に起こりやすいギャップ

  • SNS運用を始める前に知っておきたい心得


 


■目次



  1. 前回の簡単なおさらい

  2. SNSがインフラ化する今、企業のマーケティングに求められるもの

  3. SNS活用に関するよくある誤解

  4. SNS活用を始める前に理解すべきこと

  5. まとめ


前回の簡単なおさらい


前回はSNSの普及による、以下の変化について解説しました。



  • 人や組織の関係性、コミュニケーションがオンライン化したこと

  • 個人も企業も関係なく、対等に双方向のコミュニケーションがとれるようになったこと


 


この内容を踏まえた上で、今回はSNSマーケティングの必要性とアカウント運用の基礎知識について解説します。


SNSがインフラ化する今、企業のマーケティングに求められるもの


現在はあらゆるものがデジタル化し、テレビ、新聞など限られたメディアしかなかった時代と比較すると、流通する情報量が激増しています。つまり、企業が今まで通りの発信をしていても、届かない、スルーされてしまう可能性が高まっているのです。


そんな中、SNSは企業が適切な人に情報を届ける有効な手段となります。


 


SNSによる情報伝達の特徴


SNSに特徴的な情報伝達の方法は2つあります。


1つはテクノロジー(アルゴリズム)によって興味を持つ可能性がある人に届ける方法。


各媒体がユーザーを分析し、その人が必要とする情報を届けるよう最適化してくれるため、企業が発信する情報も適切な人に届けやすくなります。


もう1つは、人を通して新しい情報に出会う方法。


憧れのインフルエンサーや親しい友人などが言っていることであれば、普段なら気に留めないような情報でも受け取ってもらいやすくなります。


 



参考:総務省|令和2年版 情報通信白書|データ流通量の推移


SNS活用に関するよくある誤解


SNSマーケティングは企業にとって有効な手段ではありますが、魔法の杖ではありません。特に以下のようなイメージとギャップが生まれやすいので注意しましょう。


無料だから気軽に立ち上げて気ままに運用できる


アカウント開設は無料ですが、運用には担当者の人件費や、写真・動画素材を利用する制作費がかかります。また、SNSアカウントの戦略設計などの難易度も高いため、スキルとリソースが欠かせません。


デジタルだから費用対効果が測りやすい


SNS活用はWeb広告運用などのように、細かな数字すべてを取得できるわけではありません。フォロワー数、いいね数などは分かりやすい数字ですが、それらがそのまま認知度や好意形成を示すわけではなく、適切に評価するためにも専門知識やスキルが必要です。


また、ユーザーがSNSを経由してウェブサイトへ訪問する経路は直接と間接が存在します。SNSから直接流入し、そのままウェブサイト回遊、お問い合わせはほぼ起こらないと考えましょう。


SNS施策の効果を精緻に近い数値で分析する場合は、①インサイト・アナリティクス分析 ②クチコミ数・SNS上での言及数分析 ③売上・コンバージョン数分析 ④アンケート調査 ⑤相関分析、などの多角的な効果測定が求められます。


SNS活用を始める前に理解すべきこと


SNSの活用を開始する前に以下を理解しておくと、「SNSを始めたものの、効果が出ず尻すぼみになる」という事態を防ぎやすいでしょう。


SNS活用を目的化してはいけない


「手段としてSNSが最適か」の判断が重要です。SNSが必要かどうかは、目的と全体の戦略次第。目的によっては、必ずしもSNSをやるべきではないこともあります。


まずはカスタマージャーニーを描き、顧客とのタッチポイントと、SNSがどこに貢献し得るかを整理してください。すると、SNSをやるべきか否かの判断がつきます。


一定コストがかかる


先述の通り、SNSの運用には人件費や制作費が必ずかかります。


特に写真や動画の制作が伴う場合、担当者一人で運用するケースはほぼありません。制作、企画、管理、運用などを実施する2〜3名以上のチームと外部の協力会社、というチーム構成が大半です。


費用対効果が測りにくい


SNS運用の効果として期待できる認知度の向上や好意形成などは、「何がどう作用したのか」を長期的・総合的に見なければならない領域です。


また、「何を成果と置くのか」の設定も重要です。「この投稿でいくら売り上げた」などのようには計測できないと理解し、適切な評価を下しましょう。


まとめ


・SNSの活用によって、企業は適切な人に情報を届けやすくなる


・SNS運用は無料かつ気ままにできるものではなく、すべての数値をとれるものでもない


・SNS活用はあくまで手段。コストがかかることや費用対効果がはかりにくいことも把握しておく


 


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この講座の総合監修・執筆者


平井 みのり


ガイアックスソーシャルメディアマーケティング事業部コンサルタント。 大学在学中より広告代理店にてキャリアをスタート。 主に、ウェブマーケティング事業に従事。ガイアックスでは大手企業や官公庁を中心にソーシャルメディアマーケティング、PR、ブランディング、キャンペーン施策に関わる。Z世代向けの施策提案や英語での支援も可能。