大手企業も参加する! Instagramの人気ハッシュタグ群「#●●部」の使用事例まとめ
2017/06/02
Instagramで使われるハッシュタグのなかには、ユーザー同士でつながり、盛りあがれる「#●●部」というものがあります。
そこでは一般ユーザーだけはなく、企業アカウントも「#●●部」のハッシュタグを使って、自社商品やサービスをアピールしているんです。ロイヤリティの高いフォロワーが多く「いいね!」がたくさん押されるアカウントであれば、積極的に「#●●部」を使うことで、検索画面の「人気投稿」を狙って露出を拡大させる作戦も取れます。
そんな「#●●部」を活用している企業アカウントの事例を参考に、「ハッシュタグ部活動」の魅力をひも解きます。
- ■目次
- そもそも「#●●部」とは
- 「#●●部」の事例
- まとめ
1. そもそも「#●●部」とは
▲たとえば「#カメラ部」は190,192件の投稿があり、カメラ愛好家に広く投稿されている
「#●●部」とは、好きなテーマの写真をユーザー同士で共有するために、ハッシュタグを使ってできたコミュニティのことです。学生が自分が打ち込みたい部活に所属するように、食べ物や動物、景色、コアな趣味を探求したい人が集まります。また検索欄から探してみると、多種多様な部活動が存在すると分かります。
たとえば上図でも紹介しているカメラに関する投稿が見られる「#カメラ部」、とにかく猫がいっぱい見れる「#猫部」、グルメな写真が集まる「#食いしん坊部」などなど、検索してみると同じテーマの投稿を見ることができます。
この「ハッシュタグ部活動」ともいえる投稿群は、冒頭でも紹介したように企業も参加しています。Instagramはもちろんユーザー主体の空間ですが、企業にとって参入価値が非常に高いプロモーション媒体だといえます。なぜなら企業ならではの良質な画像を訴求できる上、企業ブランドのファンからいいね!がうまく集まれば「人気投稿」に乗りやすくなり、同部活動に関心のある別のユーザーにも広く見られる可能性があるためです。
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2. 「#●●部」の事例
①「#夜景ら部」
「夜景LOVE」をもじって、きれいな夜景が集まるコミュニティが「#夜景ら部」です。120,000件以上の投稿があり、星空や景観、工場地帯、高層ビル群など、夜をテーマにした投稿がいっぱいです。
企業アカウントでは、たとえばANAが参加しています。景観や観光地グルメ、飛行機の写真を投稿しているANAは比較的参加しやすい部活動だといえます。ANAが投稿する「#夜景ら部」の画像は夜の空港や空からの夜景など、一般の方では撮影ができない質の高いシーンのものばかりです。
クオリティが高く美しい、かつオリジナルの夜景の投稿は、「#夜景ら部」と相性が良いですね。
② 「#ラーメン部」、「#ラーメン倶楽部」
出来立てのラーメン画像がずらりと並ぶ、ハッシュタグ部活動です。ラーメンを愛する人たち、特に自分の食べたものを記録したい人たちの選りすぐりのラーメン投稿が集まります。それぞれ投稿本数は「#ラーメン部」が20万以上、「#ラーメン倶楽部」が10万以上あります。
企業では、新横浜ラーメン博物館がよく参加しています。普段は施設内の様々なラーメン画像を投稿しています。また「#ラーメン倶楽部」にくわえて、「#ラーメン」「#ラーメンインスタグラマー」「#麺スタグラム」など関連するハッシュタグをできるだけ多く付けています。
全国展開していない店や、地方の店舗なども、ハッシュタグをつけて投稿することにより、全世界のラーメン好きな人たちに見てもらうことができます。かなり地道ではありますが、写真のビジュアルや投稿コメントから興味を持つきっかけになり、来店への誘導の一手段として活用できそうです。
③ 「#ねこ部」、「#猫部」
動物系ハッシュタグの代表格ともいえる、「#ねこ部」。投稿本数は4,000,000件以上で、コミュニティ規模の大きさを感じさせます。
参加企業はECサイトを運営している株式会社フェリシモの、「フェリシモ猫部」アカウントが有名です。フェリシモはラインナップのなかに猫関連グッズも多く扱っているため、「フェリシモ猫部」というInstagramアカウントとウェブサイトを開設しました。「#猫部」「#ねこ部」など、とにかく猫関連ハッシュタグをつけて、全国のねこファンから絶大な支持を得ています。
またフェリシモ猫部は「#フェリシモ猫部」というアカウント名と同じオリジナルのハッシュタグも付けています。そのためフェリシモ猫部アカウントが好きなロイヤリティの高いユーザー層が、自分が撮影した猫の写真を「#フェリシモ猫部」をつけて投稿することもあります。
④「#足元倶楽部」、「#足元くら部」
靴や靴下の写真が集まる、ファッション系のハッシュタグ部活動が「#足元倶楽部」です。元々は、スニーカーのリリース情報やスナップ写真を公開している、株式会社いいねが運営する「足元倶楽部」のアカウントが発信し始めたものと考えられます。それぞれ投稿本数は「#足元倶楽部」が60万以上、「#足元くら部」が40万以上あります。
たとえば靴下メーカーのTabioでは、「#足元くら部」をつけてよく投稿しています。同ハッシュタグでは、靴下をメインにおいたコーディネートや靴下のデザイン、靴の画像などが投稿されます。着こなしを見ることができるコミュニティになっており、ファッションに関心の高い人には見ていて楽しい、参考になるハッシュタグ部活動です。
3. まとめ
このように企業はハッシュタグをつけるだけで、その分野に関心が高い層に向けて自社商品やサービスを紹介できます。
注意点として、どのハッシュタグを使うか見極めが必要です。そのハッシュタグ部活動はどれくらいの投稿本数があり、活発な動きがあるかを確認しましょう。規模によっては、コメントや問い合わせがあり、ユーザーとのコミュニケーションの場となります。そのため場合によっては、入ってくるコメントや問い合わせにどのように対応するか考えておく必要があります。
そしてもう一つ重要なのは、自社商品やサービスとハッシュタグの親和性です。単に投稿本数が多いからといってあまり関係ないハッシュタグをつけると、ハッシュタグ経由でアカウントに来たユーザーが混乱してしまいます。また親和性のないハッシュタグでは、継続的に投稿することが難しく、企業のブランドの軸がずれてしまいますし、中途半端に終わってしまいます。
継続できて、親和性が高く、アピールしたいユーザー層や、ファンがいるハッシュタグを見定めて、投稿するようにしましょう。