事例で検証! LINEのタイムライン広告に効果的なクリエイティブとは?
2017/06/05
近年TwitterやFacebookなどのSNSを使った宣伝は一般的になりつつあります。その中でも比較的最近、LINEにて導入の始まった「LINE Ads Platform」によるタイムライン広告の活用方法について、実際の事例を見ながらどういったクリエイティブが有効的なのかを含めて検証していきます。
- ■目次
- LINEのタイムライン広告とは?
- LINEのタイムライン広告事例
- まとめ
1. LINEのタイムライン広告とは?
LINEを使用していると、タイムラインの投稿に混じって企業の広告が入っていたことはありませんか? それがタイムライン広告です。
この通常のタイムライン広告に加え、2016年6月より新たにタイムライン広告の運用型広告配信プラットフォーム「LINE Ads Platform」が導入されました。このプラットフォームの特徴は、ユーザのタイムラインとLINE NEWSに同じ広告が同時に配信できる点にあります。
「LINE Ads Platform」での広告フォーマットには、下図のように3つのフォーマットがあります。それぞれのフォーマットに用途があり、これを活用することでオーガニックの新規獲得を狙う以外にも、最低出向額さえクリアすればLINE内に新規友だちを獲得するための広告を配信することができます。
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-42783/
- WEB AD:外部送客やダイレクトレスポンス
- APP AD:アプリケーションのダウンロード促進やダイレクトレスポンス
- VIDEO AD:ブランディング
関連記事:新たな企業プロモーション手段?LINEの運用型広告「LINE Ads Platform」を徹底解説
2. LINEのタイムライン広告事例
「LINE Ads Platform」の運用が始まってから1年という事もあり、俗にいう必勝パターンというものはまだ構築されていません。そこで今回は気を付けるべきポイントをご紹介します。
- クリエイティブをこまめに変えること
- インフィード広告であるためユーザの目に留まりやすいのは大きな利点ですが、同時に同じ広告を繰り返し目にすることで「またこの広告か」とすぐに飽きられてしまう欠点にもつながります。この状況を避けるためには短期間でクリエイティブを入れ替えるなどの対策をとり、ユーザの目を飽きさせないようにする必要があります。
- 広告感を出しすぎない
- タイムラインを利用するユーザの主な目的はあくまで自分がほしい情報を見つけることです。そのため、あまりに広告を前面に出したクリエイティブを使用した場合、最悪ユーザにネガティブな印象を与えてしまう可能性もあるので注意が必要です。
上記のポイントをふまえたうえで、8つの業界別のタイムライン広告事例を見ていきましょう。
①ゲーム
ターゲットが明確な広告事例
戦艦帝国
30~50代の男性で、海戦シミュレーションゲームを好むユーザをターゲットとしています。投稿タイトルに[30~50代男性がハマり過ぎ!]と記載することでターゲットに積極的なアプローチをしています。
Warship saga
こちらも戦艦をテーマとしたゲームですが、戦艦好きなユーザのコレクション欲に訴求しています。ゲーム業界ではゲームを始めたばかりの人に対するビギナー特典を広告に利用することが多いようです。
HIDE AND FIRE
第三者視点のシューティングゲームを好むユーザをターゲットに、シンプルな操作で十分に楽しめるゲームであると訴えています。実際のゲームプレイ画面を広告画像に用いることでユーザーがイメージしやすいように工夫している点もポイントです。
ターゲットのメリットを訴求している事例
スーパーガンダムロワイヤル
500万DL記念キャンペーンでガシャに使える特別なメタルが配布されていることを強調し、新規ユーザのアプリダウンロードを誘致しています。画像には大きなキャラクターとキャンぺーン内容が一目でわかる文言が記載されており、インパクトのある投稿になっています。
サマナーズウォー
全世界7000万人というユーザ数で、人気のゲームであることを強調しています。モンスターなどのキャラクター育成ゲームでは「合成」をしてキャラクターを成長させることが一般的ですが、テキストで「合成だけじゃない」と記載することで、ユーザーに興味を持ってもらえる内容になっています。
興味を引く動画を使った広告事例
Hidden City
新聞の紙面を模したクリエイティブでユーザの興味を引き寄せ、プレイ動画視聴からアプリダウンロードへとつなげています。動画を用いると、動画が終わるまで見てもらえる可能性が高いため効果が高い広告であるといえます。
②アプリ
投稿コメントを工夫した広告事例
メルカリ
実際に使用している誰かが驚いて思わず投稿したのでは、と思わせるような広告文で、ユーザの興味を誘っています。広告感の少ないフランクで友だちの投稿のような広告を用いることでユーザーに親しみや親近感をもってもらうことができる効果があると考えられます。
C CHANNEL
女性のよくあるメイクの悩みがフランクな文体で並べられていて、同じ悩みを持つユーザを惹きつけます。こちらもユーザーが親近感を持ちやすい広告だといえるでしょう。
③コスメ/スキンケア
おしゃれな画像を使った広告事例
BOTANIST
おしゃれな商品画像でユーザの購買欲を引き付けています。さらに割引キャンペーンを教えてあげるようなテキストには、広告感を少なくする工夫が見られます。
画像内の文言が印象的な広告事例
ファンケル(1)
箱いっぱいのお試しセットに対して「化粧水1本分」と比較することで、お得感を強調しています。「30代女性が大絶賛」という遷移ページのタイトルでもターゲットを明確に示しています。
ファンケル(2)
広告自体はとてもシンプルですが、吹き出しの「CLICK」で「詳細はこちら」というボタンを強調することで、ユーザの行動を促しています。LINEタイムライン広告の構成を活かした秀逸な広告です。
オルビス
95%という高い満足度、また毛穴レスという女性の心を引き付ける文言を強調することで、もっと詳しく知りたいという女性ユーザの心を引き付けています。
④金融
ターゲットが明確な広告事例
楽天カード
かわいらしいデザインのカードでユーザの目を引き、広告文で対象ユーザ層を指定することで、ユーザーに自分のためのカードという認識を持たせることができます。テキストでターゲットを学生・バイト・主婦と指名している点もポイントです。
保険市場オンライン
インパクトのある3年ごとに15万円、というクリエイティブ内の文字でまずユーザの目を引き、その後広告文で具体例を提示することで感心を引き付けています。ユーザーのライフプランに沿った提案で安心できる広告に仕上がっています。
TVCMと連動した動画を使った広告事例
みずほ銀行
テレビのCMと連動した動画を使うことで、ユーザに認知されやすくなります。ユーザーが得をするようなキャンペーンの告知も行っています。
⑤転職
イラストを使った広告事例
マイナビ転職
独特な画風のイラストを使ってユーザの目と感心を引き付けています。自分がどのタイプのキャラクターなのかを診断するタイプの広告や投稿はTwitterなどでも流行しており、ユーザーを引き付ける重要な要素の1つです。短い時間で簡単にできることもポイントです。
画像が特徴的な広告事例
リクナビNEXT
4分割された画像がまるで選択肢のようで、思わずクリックしたくなるクリエイティブです。いい会社の条件を4択にした画像を用いることで、自分ならどの選択肢がいいかと自然に考えてしまいます。
⑥美容
イラストを使った広告事例
メンズTBC
ヒゲの脱毛を希望する男性をターゲットにした広告です。ヒゲが青くなってしまっている非常にわかりやすく、イメージしやすいイラストを使用しています。単純なクリエイティブに見えますが、ユーザーの目を引きやすいインパクトの強い広告だといえるでしょう。
⑦通信
TVCMと連動した動画を使った広告事例
LINEモバイル
テレビのCMと連動した動画を配信することでユーザの目に触れる機会を増やし、認知力を上げています。
⑧教育機関
目を引く動画を使った広告事例
ヒューマンアカデミー
ネイリストコースと直接関係のあるネイリング動画を配信することで広告対象のコースへの関心を引き寄せています。また、広告テキストにも期間や金額、キャンペーン対象などの情報をわかりやすく盛り込んでいます。
3. まとめ
ここまで様々な業界の広告事例を見てきました。タイムライン広告はまだまだ黎明期であり、明確な傾向と対策は存在しません。しかしこの状況は逆に考えれば、クリエイティブをうまく使うことで大きな集客を狙うチャンスでもあります。
今回取り上げた事例を参考に、より効果的な広告手法や新たなクリエイティブ手法研究してみてください。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部