日本のサービス開始から10周年!Facebook Japanの日本における事業戦略のキモとは

2018/02/15


昨日2月14日のバレンタインデーに、ラボ編集部はFacebook Japanのオフィスに伺い、プレス向けの説明会に出席しました。


今回はそのプレゼンテーションの中でも、注目すべきいくつかのポイントに絞って紹介していきたいと思います。


Text / ソーシャルメディアラボ編集部 荒川颯太(@as_hb_acc


    ■目次


  1. イベント概要

  2. 新ミッションについて

  3. 最新データやトレンド

  4. 最後に


1.イベント概要



この説明会ではFacebook アジア太平洋地域 バイスプレジデントのダン・二アリー(Dan Neary)氏とFacebook Japan 代表取締役の長谷川 晋氏が登壇、全体的に2018年にFacebookの日本市場の展望やどのような事業に注力していくのかがプレゼンテーションされました。


そのなかでも本記事ではラボ編集部が企業のマーケティングに関わる部分としてFacebookの新ミッションと最新データを交えたトレンドをピックアップします(二部構成でした)


ダン・ニアリー氏:Facebook アジア太平洋地域バイスプレジデント



第一部「Facebookのミッションおよび日本市場への期待」を担当


長谷川晋 氏:フェイスブック ジャパン 代表取締役



第二部「2018の事業戦略および今後の注力分野」を担当


2.新ミッションについて


Facebookのミッション



To give people the power to build community and bring the world closer together


2017年6月、Facebook社は新ミッション「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」を掲げていますが、ニアリー氏はそのミッションを改めて強調しています。


これからも製品開発においてもコミュニティづくりに注力し、信念をもって人々のコミュニケーションを活性化させていきたいとの考えを示しています。


その為にも、これからもグローバル規模でのコミュニティ支援を行っていくそうです。


10 year roadmap



Facebook社の新ミッションを実現する為に、10年というスパンの中で、3つの段階に分けられた製品のロードマップが紹介されています。


最初の段階が生態系、エコシステム作りです。

この段階では、FacebookとInstagramという同社のコアとなる製品を軸にした、エコシステムの開発により磨きをかけていきます。


次の段階は、アプリケーションやサービスに注力したプロダクト強化となります。

様々な方法で人々の繋がりを築くために、Workplaceといったアプリケーションや現在のメガトレンドであるビデオ機能の強化、グループ機能の拡充などを実行していきたい施策として挙げています。


そして最後の段階となるのが、テクノロジー群の開発です。

ンターネットインフラの構築強化AIの活用(既存製品には一部実装済み)、ARやVR機能を使ったプラットフォームの構築など通して、長期的視点で将来に投資していく考えを示しています。これらを3つのスパンに区切って着手していく事になりそうです。


このような大きな枠組みの中で、Facebook社が未来を見ていることが伺えます。


日本のフォーカス



長谷川氏はプレゼンテーションの冒頭で高齢化や災害の不安など、日本固有の課題へ言及。


一方、日本の特許の出願数が世界で2位である点や、高齢者の起業トレンドが起こりつつあるなど、日本の新しいポテンシャルについても言及していました。


それらのポイントを踏まえ、Facebook Japanでは「可能性をつなぎ、かがやく日本へ」という具体的なテーマをもって2018年の日本における事業戦略に臨むそうです。



「可能性をつなぎ、かがやく日本へ」に関する施策の一環として、災害を始めとする、有事での結束を支援するコミュニティサミットを開催しています。上記のサミットを通して、日本にとって非常に重要な問題である防災について、ディスカッションを促す手助けをしたい考えを示しました。


長谷川氏はコミュニティのパワーや可能性を強調し、これまで以上に「コミュニティ」作りを意識している事が伺えます。


3.最新データやトレンド


世界のMAU




  • Facebook:21億人

  • Whatsapp:15億人

  • Messenger:13億人

  • Instagram:8億アカウント

  • People:1億人


二アリ―氏はFacebookを始めとするサービス月次のアクティブユーザーに関してのデータについて言及しています。大勢のユーザーが同社のサービスを利用し、コミュニティが大きく成長していると述べました。


これに加え、7000万を超える企業がFacebook上で活動している点に感謝の意を表明しています。


Instagramストーリーズの現状




  • デイリーアクティブアカウント数:3億

  • 7割以上がサウンドONで見られている

  • 最も見られているストーリーズの1/3は企業によるもの


現在日本でも急速な成長を遂げているInstagramですが、その中でもストーリーズは日本だけでなく世界中で人気を獲得していると二アリ―氏は指摘しています。


1/3の最も見られているストーリーズは企業によるもの、という点に注目です。まだストーリーズを利用してない企業にとって、背中を後押ししてくれるデータと言えるでしょう。


紹介されていたグループ事例




  • キモノジャック

  • WE Love Sake. 日本酒を世界一飲まれるお酒に by日本酒応援団

  • つながろう なみえ


こちらは先進的なページ機能の日本における活用事例です。


Facebookを通して生まれたコミュニティが、日本の伝統的な文化の発展はもちろん、その文化を発信し国際的な認知度向上に一役買っていると言及されています。


4.最後に



今年10年目を迎えるFacebook。Facebookの新ミッションやこれからの展望についての言及から始まり、更に日本の事業戦略ビジョンがプレス陣に共有されました。Facebookだけではなく様々な組織と連携して社会にインパクトを残していきたい、と長谷川氏は締めくくります。


今後のSNSはますますコミュニティ重視にシフトしていくでしょう。その中で、いかに企業がユーザーに寄り添っていけるかが大きなカギになるかと思います。今後ともラボ編集部でFacebookの動向を取り上げていきたいと思います。


以上、「日本のサービス開始から10周年!Facebook Japanの日本における事業戦略のキモとは」でした!