4月の主要SNSニュースまとめ! ストーリーズで宅配注文でき、Messengerにビデオ会議機能が導入ほか
2020/05/12
皆さんは外出自粛期間をいかがお過ごしでしょうか。
4月のSNSアップデートには、ストーリーズやメッセンジャーの新機能が続々登場し、ユーザーは自宅に居ても人やビジネスとより繋がれるようになりました。早速見ていきましょう。
- ■目次
- 全般
- YouTube
1. 全般
動画のリアルタイム視聴する10代のうち、3割が「SNSなどで実況」。ジャストシステム調査
https://marketing-rc.com/report/report-video-20200415.html
4月15日、ジャストシステム社は「Marketing Research Camp」で、「Fastask」を利用して実施した17歳〜69歳の男女1,100人が対象の「動画&動画広告・月次定点調査(2020年3月度)」の結果をまとめ発表しました。
直近1年以内に動画のリアルタイム視聴をした人のうち、「動画のリアルタイム視聴をしながら、その内容をSNSなどで実況する」と答えた人の割合は22.5%でした。
リアルタイム視聴する人が実況に使う主なツールは「Twitter」(66.3%)、「Instagram」(52.3%)、「LINE」(50.0%)でした。
YouTubeのAndroidアプリでは、動画再生したまま小窓表示でネットサーフィンができたり、Abema TVでは、SNSシェアやチャット表示が予め付いていたりします。動画を観ながら別の作業ができる「ながら視聴」の環境は、近年整ってきています。
このような「ながら視聴」は、友人知人だけでなく、名前も知らない人との連帯感を感じさせ、時に寂しさを紛らわせる、従来にはなかったコンテンツの楽しみ方と言えます。
参考:https://marketing-rc.com/report/report-video-20200415.html,
https://ict-enews.net/2020/04/16just-2/
2. Facebook
メッセンジャーでビデオ会議機能が導入開始。最大50人が時間無制限で参加可能に
https://about.fb.com/news/2020/04/introducing-messenger-rooms/
現地時間4月24日、Facebook社はMessengerアプリ内に「Messenger Rooms」という新機能を導入すると発表しました。一部の国では既に利用可能となっており、他の地域にも順次リリースされる予定です。
同機能では、複数のバーチャルな会議室を作ることが可能です。相手がIDやアプリを持っていなくても利用でき、時間制限もなく最大50人でビデオチャットが行えます。
新型コロナウイルスの流行を抑える目的で外出自粛が求められ、人々が直接会いづらいために、メッセージャーの利用率が世界的に伸びています。そういったなかで同機能はローンチされました。
報道でも指摘されるように、他社サービスであるWeb会議ツール「Zoom」を意識したように思えます。ただし、Facebook社は2017年から「世界のつながりをより密に」というミッションを掲げ、オンライン上でも人々がもっとやり取りできるよう、メッセンジャーアプリやAR領域に投資を続けていました。そういった面では、兼ねてから視野に入っていたサービスだと考えられます。
参考:https://active.nikkeibp.co.jp/atcl/act/19/00012/042700239/, https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1249565.html,
https://www.facebook.com/zuck/videos/10111842685295531
メッセンジャーで自動ステータス機能を準備中。友達が今何をしているかが分かる
Facebook Messenger is working to port Instagram Threads “Auto Status” feature pic.twitter.com/F0TZdnOSOz
— Jane Manchun Wong (@wongmjane) March 30, 2020
4月、TechCrunchの報道によると、Messengerでは自分が車を運転しているのか、ジムで運動しているのか、東京に出張中なのかなどを親しい友達に自動的に知らせる機能をテストしているそうです。
こちらは、昨年リリースされた、親しい友達限定のカメラアプリ「Threads from Instagram」の自動ステータス機能を移植したMessengerのプロトタイプと考えられます。
こちらは、昨年Instagramの兄弟アプリ「Threads」で導入されていた機能を、メッセンジャーに逆輸入した機能です。
友人や知人が「今どこで、何しているのか」を知りたい・発信したいニーズが、特に若年層で近年見られています。例えば昨年、流行に敏感な女子高生の間で、位置情報共有アプリ「Zenly」がブームとなりました。
同機能では今何をしているのかを起点に「映画観てるよ」「空港で搭乗待ちだよ」などと、ユーザー同士のコミュニケーションが生まれることを期待していると考えられます。
参考:https://jp.techcrunch.com/2020/04/02/020-03-30-messenger-auto-status/, https://japan.cnet.com/article/35134797/
3. Twitter
ユーザーのデータ設定が変更され、広告に関する情報は原則広告主に渡るように
4月6日、Twitter社はプライバシー設定を一部変更し、モバイルアプリ広告の測定を管理する機能を削除しました。これにより、取得されたデータはユーザーの意思にかかわらず、広告の出稿企業に共有されることがあります。
ただし今回制御が出来なくなるのは、広告の表示・閲覧、反応など、広告効果を測定するためのものです。ユーザー名などの個人情報が外部へ共有されるわけではありません。
近年では広告ターゲティングのためにSNSユーザーの個人情報を取得することは、制限される動きが進んでいます。下記記事の指摘にあるように、今回のTwitter社の設定変更はそうした動きに逆行する施策に一見すると思われます。
また、これまでTwitter広告では、ユーザーが意図した設定が上手く機能せず、共有されるべきではないデータが広告出稿企業に渡っていた可能性が指摘されていました。
同社は上記問題に対応すべく「無料サービスとして運用を続けるために必要」と打ち出し、広告収益を安定して得るために必要な処置であり、プラットフォームと広告主の関係性やデータの内訳をユーザーに明記することで透明性を保とうとしていると言えます。
参考:https://japanese.engadget.com/jp-2020-04-09-twitter.html, https://help.twitter.com/ja/safety-and-security/data-through-partnerships, https://help.twitter.com/ja/ads-settings
4. Instagram
新型コロナ流行後、ストーリーズ投稿の視聴時間、頻度が増加。テテマーチ調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000017171.html
4月、テテマーチ社は新型コロナウイルスの感染拡大が人々のライフスタイルに大きな影響を与えていることを受け、同社Instagram分析ツール「SINIS」の80万件の投稿データを解析し、Instagramのユーザー動向と生活者の行動変容について独自調査を行いました。
フィード投稿の平均表示回数は横ばいに推移する一方で、ストーリーズ投稿の平均表示回数は2月中旬以降、上昇し続けています。
新型コロナウイルスの影響で、3月25日以降の一週間は2月1週目と比べてストーリーズの表示回数が1.3倍になったと言います。ストーリーズを特に活発に投稿、閲覧する若年層が、臨時休校やアルバイト先の営業中止などで可処分時間が相対的に増えたことも理由に挙げられそうです。
ストーリーズでもフィード投稿でも、緊急事態宣言が延長となった今、企業としては発信を止めるだけが全てではありません。外出を促さない一方で、ユーザーに自宅で楽しめたり、将来の外出を楽しみにしてもらえるコンテンツを訴求できるか問われています。
参考:https://markezine.jp/article/detail/33223, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000017171.html
国内でもストーリーズ上で、テイクアウトやデリバリーが注文可能に
https://about.instagram.com/blog/announcements/how-to-support-small-businesses-during-covid-19/
現地時間4月15日、Instagramは新型コロナウイルスの感染拡大により大きな影響を受けている中小企業支援のため、ユーザーが飲食店などのギフトカードやデリバリーでの食事の注文を行なえる機能を実装しました。
ストーリーズやプロフィール画面に実装され、ギフトカードの購入やデリバリー・テイクアウト用の食事の注文、募金キャンペーンへの参加が簡単に行えます。
Instagramではショップ機能が登場して以来、ユーザーに対して、自社商材の認知だけでなく購入フェーズまで訴求できる点が強みになりつつあります。
今回のアップデートはその流れを受けていますが、日本では「出前館」や「LINEデリマ」など大手の宅配サービスが既に充実しています。
この機能が今後普及するためには「Instagramの投稿が良かったから、気になってパっと買う」という消費文化がユーザーの間で一般的になる必要があります。今後の企業活用に期待が高まります。
参考:https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1247479.html
https://about.instagram.com/blog/announcements/how-to-support-small-businesses-during-covid-19/
長尺動画アプリ「IGTV」に発見タブが追加、ストーリーズへの動画投稿も可能に
https://about.instagram.com/blog/announcements/welcome-to-igtv
現地時間4月13日、Instagramは動画アプリ「IGTV」のiOSアプリを更新し、同アプリ内に、Instagramアプリと同様の「発見タブ(虫眼鏡マーク)」が追加されました。
また、ユーザーは画面左上のビデオカメラのアイコンをタップすれば、動画撮影ができるようになり、ストーリーズにIGTVで撮影した動画を追加できるようにもなりました。
最近では、IGTVのアップデートが続いています。今年1月には本体アプリからIGTVのボタンが消えましたが、今回はIGTVから本体アプリに投稿できる機能まで追加されました。良い機能は共有し、悪い機能は取り払う一貫した改善姿勢が見受けられます。
また、IGTVにも発見タブが導入されました。ユーザーが直接アカウントをフォローしていないけれど興味関心が近しいアカウントの動画に触れさせて、滞在時間を増やそうとしています。
参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2004/14/news064.html
ダイレクトメールがブラウザ版からも利用可能に
DMs, but make them desktop. 👍
We’re currently testing Direct messaging on the web, so you can read and reply to your messages from wherever you are. pic.twitter.com/VJ06EpETxG
— Instagram (@instagram) January 14, 2020
4月、Instagramは、ブラウザ上のインターフェイスで使用できるDM(ダイレクトメッセージ)機能を実装しました。これからはアプリ版だけでなくウェブ版でも、友人とのメッセージのやり取り、チャットや投稿のシェアが可能になります。同アップデートは、1月から一部ユーザー向けにテストが行われていました。今回、全ての人が利用できるように変更になりました。
今年1月にテスト中だった機能がついに本格導入されました。これにより、一般ユーザーだけでなく、企業の運用担当者やインフルエンサーの業務負荷も一部軽減されると考えられます。
特にキャンペーン対応によるユーザー返信やユーザー投稿(UGC)の活用の許諾など、定型的なコミュニケーションが発生する作業では役に立つと言えそうです。
参考:https://getnews.jp/archives/2495544/gate, https://www.ubergizmo.com/2020/04/instagram-for-web-direct-messages/, https://twitter.com/instagram/status/1217122528755240960
5. YouTube
短いループ動画が投稿できる機能「Shorts」のテスト開始。 TikTokに対抗か
YouTube Plans ‘Shorts’ to Rival TikTok by @alexeheath and @jtoonkel https://t.co/Uz6w58mAXf
— The Information (@theinformation) April 1, 2020
現地時間4月1日、米The informationの報道によると、YouTubeは「Shorts」と呼ばれる短いループ動画を投稿可能な新機能の開発を始めたそうです。
Shortsが利用可能になる時期について、正確には分かっていませんが、年末までには公開される予定です。
TikTokの影響により短尺動画がプラットフォームを跨いで広まってきています。Instagramが昨年11月にブラジルで試験導入した「Reels」もTikTokに似た機能でした。
動画の表現の幅が広がることは広告収益を伸ばしたいYouTubeにとって重要事項です。今までストーリーズと同じような24時間で消える縦型動画機能を模倣していますが、今後もユーザーにウケる動画フォーマットを真似することは厭わないのかもしれません。
参考:https://www.gizmodo.jp/2020/04/youtube-shorts.html, https://www.theinformation.com/articles/youtube-plans-shorts-to-rival-tiktok, https://realsound.jp/tech/2020/04/post-533128.html, https://www.cnbc.com/2020/04/01/youtube-is-developing-a-rival-to-tiktok.html
6. Pinterest
人気のアイデアを毎日紹介してくれる新機能が、日本版アプリでもスタート
https://newsroom.pinterest.com/ja/post/introducing-the-today-tab-for-daily-inspiration
4月29日、Pinterestでは新機能「ピックアップ(英名:Featured)」を日本を含める13ヶ国で展開すると発表しました。
アプリ画面の虫眼鏡アイコン(検索タブ)からアクセスでき、同社編集チームやインフルエンサーが選りすぐったピンやボード、検索ワード、ピナーをまとめて閲覧できます。同機能はもともと今年3月末に米国と英国でローンチされていました。
Pinterestはアイデア収集ツールとして世界で3億人に使われるアプリで、 IKEAやGAPといったグローバル企業も公式ページを運用しています。また、4月にはショッピング機能が米国で試験導入され、購買まで誘導できるツールとして世界的に注目が集まっています。
一方で、日本国内の月間アクティブユーザー数は推算値で600万人程度です(公式発表は無し)。これからもっとユーザー数が増やれば、国内企業にとってより魅力的な媒体になることは間違いありません。
参考:https://newsroom.pinterest.com/ja/post/tap-our-new-featured-collections, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000037183.html,
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/