【運用担当者必読】Instagramのフォロワーを増やす18のTIPS

2023/02/28

Instagramフォロワー数増やすTIPS


Instagramのユーザー数は年々増加しており、2018年6月には月間アクティブユーザー(MAU)数が世界で10億人を突破しました。日本国内に限った数字でも2019年3月時点でMAUが3,300万人となり、2021年下半期の公式イベントではさらにそれ以上伸びていることが示唆されていました。




Instagramの特徴はユーザーの高いエンゲージメント。特にアパレルやコスメを扱う企業にとって最も重要なチャネルのひとつとなっています。


今回の記事では、Instagramアカウントのフォロワー数を増やすための施策を紹介していきます。心がけ次第で今すぐに取り組めるものから本格的に予算をかけて行うものまで様々な施策がありますので自社のフェーズに合わせて検討してみてください。 


※更新履歴


2023年2月:最新情報を元に加筆修正しました。

2022年3月:
最新情報を元に加筆修正しました。

2021年10月:
最新情報を元に加筆修正しました。

2020年5月:
最新情報を元に加筆修正しました。

2017年8月:加筆修正しました。



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心構え:企業のInstagram担当者のゴールはフォロワーを増やすことではない


フォロワー数はアカウントの規模を示す代表的な数値であり、測りやすく、企業の運用場面では主要なKPIとして語られやすい傾向にあります。


もちろんInstagramアカウントのフォロワー数を増やすことで、リーチを伸ばしてエンゲージメント総数を最大化させる戦術自体は間違いではありません。しかし企業のInstagram担当者の本来的なゴールは企業やブランドの認知度や好意度を高める点にあります。


コンテンツの保存数や再生数、コメント数など自社運用に関わる主要数値を計測しつつ、ポジティブなユーザー投稿件数や来店効果への寄与といった運用以外の間接効果も含めて、Instagram運用の成果を測れるのがベストです。しかし実際は難しい部分もあるでしょう。


「他に大事な数字があることは分かるが、上司の納得が得られない」

「1万フォロワーを集めてストーリーズ投稿でリンクを貼り自社サイトへ送客させないと」

「他社と共催イベントを行うのに、自社アカウントのフォロワーが少なくてみっともない」

「従業員から投稿を集めるのに、本体アカウントのフォロワーが少ないと示しがつかない」


このように様々なご担当者の「生の声」を聞いてきました。そこで今回は上記前提を踏まえつつ、企業が行うべきフォロワー増加施策にフォーカスして解説していきます。


考え方:Instagramユーザーはどのように企業アカウントを見つけ、フォローするのか


 



フォロワーを増やすための取り組みについて考える前に、Instagramのユーザーはどのようにアカウントをフォローするのか、そのステップを理解しましょう。


これを理解することで、よりアカウントの課題発見や改善施策の考案がやりやすくなります。当然のことではありますが、アカウントをフォロワーを増やすためには、以下のステップを踏んでもらう必要があります。



  1. アカウントを発見してもらう(アクセス数を増やす)

  2. プロフィールを見てフォローしてもらう(転換率を上げる)


そのため、Instagramのアカウントを運用する際には、運営施策がこの2つにつながるものであるかを常に意識し、改善し続けていく必要があります。以下で、各ステップをもう少し掘り下げて解説します。


アカウントを発見してもらう = アクセス数を増やす


フォロワーを増やすには、まずできるだけ多くのユーザーにアカウントを見つけてもらわなければなりません。Instagramユーザーがアカウントを発見するまでには、主に以下のような経路があります。


1.外部からのアクセス


口コミやほかのSNS、企業アカウントであればマスメディアに紹介されることによりユーザーがアカウントを発見するのが、外部からのアクセスです。


2.インフルエンサーからのタグつけによるアクセス


インフルエンサーとのコラボレーションの際などに、インフルエンサーがタグ付けすることにより、そのフォロワーがアカウントを認知するという経路です。


3.おすすめからのアクセス


主に任意のアカウントをフォローしたときに同時に表示されるのが「おすすめ」です。


この欄には、ユーザーのコンテンツ閲覧やフォロー状況に合わせたフォローする可能性が高いアカウントが表示されます。



4.通常投稿からのアクセス


投稿に添えられたハッシュタグやアクセス(位置情報)から投稿コンテンツにたどり着く経路と、発見タブやリールタブから投稿を見て、アカウントを発見する経路があります。


5.ストーリーズ投稿からのアクセス


Instagramユーザーがストーリーズ投稿を見るのはホームフィードのフォロワー投稿か発見タブ経由になります。ただし基本的には既存のフォロワーに情報を届ける手段であり、非フォロワーへのリーチを伸ばすためのものではありません。ストーリーズ投稿がフォロワー増加に繋がることは原則ほとんどありません。


6.各種タブからのアクセス


アプリを開いた画面の下部には、フィード(家マーク)、発見タブ(虫眼鏡マーク)、リールタブ(動画のようなマーク)、ショップタブ(バッグのようなマーク)、プロフィールタブがあります。このなかで、発見タブやリールタブ、ショップタブは、フォローしていないアカウントが表示されるため、そこからの流入が見込めます。



なお、フィードには基本的にフォローしているアカウントの投稿が表示されますが、フォローしているアカウントの新規投稿などが表示されきったあとは、フォローしていないアカウントのおすすめ投稿が表示されます。


7.自分からアプローチすることによるアクセス


運営する企業アカウントに興味を持ってくれそうなユーザーへいいね!やコメントを残すことにより、ユーザーにアカウントを認知してもらい、アカウントを発見してもらう方法です。


8.DM(ダイレクトメッセージ)からのアクセス


あるユーザーが企業の投稿やストーリーを友達にDMでシェアすることにより、そのフォロワーにアカウントが認知されるというものです。また、企業アカウントがユーザーにDMを送付し、発見されるという経路もあります。


9.広告からのアクセス


Instagram広告では、プロフィール流入やリーチ拡大を目的とした広告を出稿することができます。過去の投稿をそのまま広告として出稿するオプションもあるため、過去にエンゲージメントが良かった人気投稿を広告化すれば、クリエイティブの制作コストをかけずにリーチやプロフィール流入を増加させるための広告を出稿できます。


金額も少額から可能なので、小規模な予算からテストして徐々に金額を増やしていくという柔軟な運用ができます。


②プロフィールを見てフォローしてもらう = 転換率を上げる


①のような様々な経路からユーザーがアカウントにアクセスしてきたとして、そこから実際にフォローしてもらわなければフォロワーは増えません。


Instagramのインサイトでプロフィールへのアクセス数を確認できますので、フォロワー数の増減を併せて観測すれば大まかな転換率が分かります。その数値を元に、プロフィール閲覧からフォローにどの程度つながっているのかを判断します。ただし、インサイトのプロフィール閲覧数はすでにフォロー済みのユーザーも含まれます。あくまで参考程度に留めるようにしてください。


補足:Instagramの表示アルゴリズムについて


これまで、アカウントへのアクセス数およびフォロワー転換率が重要であると言いました。Instagram公式ブログではコンテンツの表示アルゴリズムの一部を解説されています。やや抽象的ですが、より多くのユーザーに情報を届けられるヒントが見つかるので、ここで簡単に解説します。



  • Instagramのミッション:

    旧ミッション:大切な人や大好きなことと、あなたを近づける

    新ミッション:好きと欲しいをつくる


まず上記のミッションを受けて、ユーザーにどういったサービスが提供されているのか。ブログの内容を深ぼってみます。




  • ミッションが反映されたアルゴリズム:

    ①Interest(興味関心度)

    投稿内容と興味関心の一致度。投稿に反応する可能性の高さ

    日常的によくいいね!しているコンテンツとの類似性はもちろん、投稿者への興味度合いもフィードでの表示順に関連する可能性がある

  • ②Relationship(親密度)

    ユーザー同士の親密さ

    投稿者との関係、およびユーザーのフォロワーとの関係、やり取りの頻度など

  • ③Timeline(鮮度)

    情報の鮮度

    投稿から時間が経過しすぎてないか


以前のミッションから抜粋すると、「大好きなこと」が対象となるモノ、コンテンツへの興味関心(=①Interest)を指し、「大切な人」が人、アカウントへの関心や関係性の深さ(=②Relationship)を表現していると言えます。加えて、情報の更新性が高いインターネットの特性を活かすために③Timelineの基準が掛け合わされている、というように解釈できそうです。


また同ブログを参考にまとめると、フィード投稿の評価に関わる要素は下記になります。



  • 投稿に関する情報:投稿の人気度。いいね!数や保存数、投稿日時や動画の長さなど

  • 投稿者に関する情報:投稿者への関心度。やり取りの有無など

  • 閲覧者のアクティビティ:いいね!など興味関心がうかがえるアクション

  • 閲覧者と特定の利用者とのやり取りの履歴:投稿のコメントなど、交流の頻度や深さ 


加えて、発見タブでリーチを伸ばすには下記が重要だといえます。



  • 投稿に関する情報:投稿から一定の時間内でのいいね!やコメントなどのエンゲージメント数

  • 閲覧者と投稿者のやり取りの履歴:特定の投稿者との過去のやり取り(いいね!やコメントなど含む)があった場合、その投稿者の投稿に対する興味を推し量る判断材料になることがある

  • 閲覧者のアクティビティ:過去にどのような投稿にいいね!、保存、コメントといったアクションを取ってきたか、過去の[発見]タブの投稿への反応

  • 投稿者に関する情報:その投稿者とほかの利用者との間のやり取りなど 


ここまでがInstagram担当者のための心構えと考え方でした。以降でフォロワーを増やす手法を具体的に紹介していきます。


手法① プロフィールページ(ホーム画面)を作り込む


まずはフォロワー増加に結びつきやすい「転換率の向上」から取り組みましょう。


一つひとつの投稿写真ももちろん重要ですが、ユーザーが自社アカウントをフォローするかどうかは、プロフィールページで決まります。ユーザーがフォローしたくなるプロフィールページにするためのポイントを確認しておきましょう。


アカウントのテーマを決定する


まずはアカウントのテーマや世界観を決めます。Instagramの投稿は画像がメインになりますが、ただおしゃれであれば良いわけではありません。


アカウントのテーマに統一感があることが重要であり、そのテーマにどれだけ共感してもらえたか、有益だと思ってもらえたかがフォロワー数の増えやすさに関わります。


ユーザーのニーズが違うテーマはアカウントを分けて運営するのも◎


テーマを分けて複数のアカウントを運営している企業の事例をご紹介します。


女性向けのキュレーションプラットフォームであるMERYでは、MERY内で人気のあるカテゴリーを中心に、「全体アカウント」「ビューティー」「スポット」などテーマ別のアカウントを運用しています。


全アカウントのフォロワーの合計は約80万。同じメディアであってもテーマごとにアカウントを分けることで、それぞれのユーザーのニーズに合わせたアカウント運営をしています。テーマの統一がいかに重要であるかがわかります。



左:https://www.instagram.com/mery.jp/

中央:https://www.instagram.com/mery.beauty/

右:https://www.instagram.com/mery_spot/


ホーム画面に投稿が並ぶことも念頭に入れる


プロフィールページは、アカウントのテーマや世界観を表す、いわばアカウントの顔とも言える部分。表現したいことや伝えたいことが分からない写真が並び、統一感のない加工を行うことは避けましょう。投稿した後の見た目もある程度考慮に入れましょう。


キャンペーン投稿や商品宣伝に寄った投稿など、投稿する必要があるけれど世界観とズレてしまうものは一定期間の後に削除(アーカイブ)やストーリーズ投稿に寄せることを検討しましょう。また、以下のようにプロフィール画面での見え方を意識した投稿も効果的です。


関連記事:

Instagramの「アーカイブ」機能で投稿を削除することなく非公開に!使い方を徹底解説


プロフィールページの特性を生かした表現


画像(動画の場合はサムネイル)のみが正方形に並ぶプロフィール画面の特徴を活かし、魅力的なプロフィールページを作っている事例をご紹介します。ぜひ参考にしてください。


関連記事:

インパクト大! グリッド投稿(分割投稿)の方法と活用事例7選


3枚ずつの投稿で、統一感を演出

投稿テーマが幅広くなりがちなアカウントであっても、同じテーマでの投稿を3枚ずつ行うことで、プロフィールの横一列の画像のテイストが揃うため、雑多な印象になることを防げます。



https://www.instagram.com/zozotown/


枠の付け方や画像加工の色味を統一

正方形の画像の周囲に白枠をつけたり、画像の全体的な色味やトーンを揃えたりなど、プロフィール画面全体で見たときの美しさが意識されています。



https://www.instagram.com/ysl/


ピン留め機能で投稿をプロフィール上部に固定する

任意の投稿を3つまでプロフィールの投稿一覧の上部に固定することができます。1番目立つ場所に好きな投稿を固定することでユーザーにアカウントをアピールできます。



https://www.instagram.com/bizual_shukatsu/



https://www.instagram.com/kakemane/


ピン留め機能は以下のようにさまざまな使い方ができます。



  • ①もっとも伸びた自信のある投稿を固定する

  • ②企業紹介やアカウントの紹介をした投稿を固定する

  • ③商品の販売に繋げるための投稿を固定する

  • ④グリッド投稿でヘッダーのようなデザインにする


代表的な使い方を紹介しましたが、もちろん他にも多様な使い方が可能です。


ピン留め機能を有効活用することで、プロフィールを訪れたユーザーの興味を引きやすくし、フォローしてくれる可能性を高めましょう。


プロフィールを漏れなく入力する 


テーマを特定したら、それが伝わるような紹介文をしっかりと記載しましょう。自分たちはどんな存在で、Instagramではどのような投稿をしていくのかを明確に示しておくのです。


一覧で表示される写真で世界観を示すのはもちろんなのですが、ユーザーが「自分が見たいものか、有益な情報か」をすぐ判断できるように簡潔に記すと親切です。


開いてすぐ目に映る写真で、テーマを感じ取れるように


例えば国内企業アカウントでフォロワー数の多い「音羽山 清水寺」を見てみましょう。



https://instagram.com/feel_kiyomizudera/


プロフィール欄に「出会いと発見をテーマに清水寺の”今”を紹介していきます」と、私たちが普段見知らない清水寺の住職たちの姿、通年行事での振る舞いなどが、質の高い写真と共にアップされています。


どんな投稿が今後展開されていくのか想像できますし、その言葉とぴったりな写真が並んでいるのでユーザーも期待しながらフォローできます。清水寺や住職の写真により、アカウントのテーマである荘厳で清らかな世界観がすぐに伝わってきます。


プロフィール欄の直下を充実させる


日本のInstagramユーザーは検索を世界比で5倍行います。また全ユーザーのうち42%の人が気になるブランドのホーム画面まで見に行きます。



つまり情報収集と調査がInstagram内で活発に行われます。そこで企業の担当者としては、投稿一つひとつに注力することはもちろん、自社アカウントのホーム画面を充実させることで、回遊してきたユーザーに満足してもらいフォローしてもらえる可能性が高まると考えられます。


参考:インスタの狙いが一気に分かる。「House of Instagram Japan 2021(#インスタ公式セミナー)」イベントレポート


ハイライトを追加する


ハイライトとは24時間で消えてしまうInstagramストーリーズ投稿を時間制限なくプロフィール直下に留め、ほかのストーリーズと一緒にまとめて置いておける機能です。


どのハイライトに何のストーリーズ投稿を入れるのか選択可能なため、テーマを決めて整理しておくのが正攻法です。例えば、FAQをひとまとめにしたり商品をカテゴリーごとにまとめたりといった使い方ができます。


またハイライトをうまく使うことによって、どのようなアカウントでどんな内容を発信しているのかを理解してもらいやすくなります。例として、ハイライトを活用しているアカウントを紹介します。どのアカウントもアイテムやジャンルごとにハイライトを作成し、アカウントの内容が直感的に分かりやすい状態となっています。



左:https://www.instagram.com/ohora_jp/

右:https://www.instagram.com/ua_greenlabel/


手法② アルゴリズムで高評価されやすいアカウント作り


明確な因果関係などが見えにくいものの、非常に重要なのが、Instagramのアルゴリズムの観点で高く評価されるアカウントおよび投稿作りです。アルゴリズムに高評価されると、



  • フォロワーに投稿が表示される優先順位が上がる

  • 伴って各投稿へのエンゲージメントが得やすくなる

  • 投稿への反応率が高いためハッシュタグ検索で投稿が上位表示されやすくなる

  • 投稿やアカウントの評価が長ければ発見タブなどにも表示されやすい


など、多くの副次的な効果を期待できます。


アルゴリズムについては先に紹介した通り、「①Interest(興味関心度)」「②Relationship(親密度)」「③Timeline(鮮度)」の3点が軸になります。この観点で、いくつか気をつけたいポイントをご紹介します。


投稿内容の一貫性とターゲットにとっての有益さ【①Interest(興味関心度)】


プロフィール画面の作り込みの際にも世界観の統一やテーマの一貫性が重要だとお伝えしましたが、アルゴリズム上の評価の観点でも重要です。それが、アカウントへの興味関心度合いの高さにつながるからです。アカウントをフォローする人は、どんな部分に魅力を感じ、何を求めてフォローしているのか、その期待に応えられる投稿はどのようなものかを考え、常に投稿をブラッシュアップしていくことが重要です。投稿の内容はもちろん、画像の表現やデザインなども含めて、ターゲットやフォロワーのニーズを分析し、それに合わせた投稿の作成を心がけましょう。


具体的なTipsとして以下なども取り入れるといいでしょう。


カルーセル投稿にする


Instagramでは、1回の投稿で10枚まで画像(および動画)を投稿可能です。1投稿で複数の画像を投稿することを「カルーセル投稿」と言います。


カルーセル投稿を活用することで、ユーザーが投稿を見ている時間(コンテンツの滞在時間)を伸ばすことができ、アルゴリズム観点で興味関心度が高いと判断してもらえる可能性が高まります。1投稿の情報量を担保することでユーザーへの提供価値を高められるというメリットもあるので、ぜひカルーセル投稿は積極的に活用してください。


適切なハッシュタグとキャプション文をつける


投稿内容を示す適切なハッシュタグとキャプション文をつけることで、アルゴリズムに投稿内容とジャンルを正確に認知させることができます。


投稿やアカウントのジャンル・テーマをアルゴリズムが正確に認知してくれれば、そのジャンルやテーマに興味関心のあるユーザーのホームや発見タブで、おすすめ表示されやすくなります。


この時注意が必要なのは、投稿内容に関連するハッシュタグだけをつけることです。


投稿数が多く人気なハッシュタグをつければ検索からの流入が増えるという考えはむしろマイナスで、アルゴリズムからの評価を下げる結果になるので、関連性が高いハッシュタグをつけるようにしましょう。


まとめ(ガイド)機能の活用


いくつかの投稿をまとめて、ひとつの記事のようにできるのがまとめ(ガイド)機能です。まとめ自体をフィードやストーリーズに投稿することも可能です。Twitterのモーメント機能に近いものとイメージするといいでしょう。


このまとめ投稿も、アカウントの投稿への滞在時間を長くできますし、関連性が高い過去投稿なども遡れるため、Instagramでリサーチなどをしているユーザーに対する有益なコンテンツになります。


関連記事:

活用必須の新機能! Instagramまとめ(ガイド)機能の使い方と6つの好事例


フォロワーと積極的に交流する【②Relationship(親密度)】


親密度というと友だち同士の交流のようなイメージを持ちがちですが、特に企業アカウントであれば、アクティブなエンゲージメントが発生しているかが主な要素だと考えていいでしょう。できるだけ投稿にエンゲージメント(いいねやコメント、保存など)してもらえるようにするのはもちろん、コメントが来たら返信したり、DMにも丁寧に対応するなど、関係性やつながりを意識した運用を心がけましょう。


こちらも具体的なTipsとして以下などがあります。


ストーリーズの活用


ストーリーズ自体は主にフォロワー向けのもので、新規へのリーチはほぼ望めませんが、親密度を高めるという観点では活用しやすい機能が多くあります。


ステッカー(スタンプ)には、ユーザーから質問を受け付けられたり、2択の選択式でアンケートを取れたりするものがあり、ユーザーも気軽に反応してくれます。こうしたストーリーズへの反応もアカウント間の交流として捉えられ、アカウントへの評価につながります。



実際に受け付けた質問に対してストーリーズやリール、投稿などで回答すれば、ユーザーとしてもよりアカウントに好印象を持ち、エンゲージメントが高まるでしょう。


ストーリーズは多くのユーザーが閲覧しているので、ぜひ活用していきたいものです。


Instagram Live(インスタライブ)の活用


Instagram Live(インスタライブ)もInstagramストーリーズと同様、基本的にはフォロワー向けの機能であるため、新規リーチはあまり期待できません。しかし、フォロワーとのより濃密なコミュケーションが可能なため、コアなファンの獲得に繋がります。


また、Instagram Live(インスタライブ)での交流により、投稿がフォロワーのホームで上位表示されやすくなるという効果もあります。


業界によっては、ユーザーの疑問点や不満点などを事前にInstagramストーリーズで回収しておき、ライブ配信で疑問や不満を解消するといった施策や、ライブ配信を活用したイベントなども企画できます。


リソースが確保できるのであれば、積極的に活用してみてください。


投稿内でいいねや保存、ほかの投稿の閲覧を呼びかける


エンゲージメントを積極的に促すような呼びかけやクリエイティブを取り入れるのも有効です。特にお役立ち情報を発信しているメディア系のアカウントなどは「見返すために保存」「ダブルタップでいいね」などを画像内に記載したり、キャプションで呼びかけたりしているのが見られます。


また、投稿の上部にアカウント名をメンションし、「ほかの投稿を見る」などの案内を入れることでプロフィールへの遷移を促すことも有効です。


アカウントのジャンルやブランドの世界観にもよりますが、可能であればとりいれてみてください。



https://www.instagram.com/p/CovNJxgrZxC/



左:https://www.instagram.com/millennial_jp/

右:https://www.instagram.com/wakaru_syukatsu/


一定頻度以上での定期的な投稿【③Timeline(鮮度)】


Instagramは、Twitterなどと比較すると高い即時性が求められるSNSではありませんが、一定上の情報の鮮度や更新性の高さは重要な指標となります。


この観点でアカウントの評価を高めるためにもっとも重要なのは、定期的に何かしらの投稿を行うことです。理想としては1日1投稿(必ずしも通常の画像や動画の投稿である必要はなく、リールやストーリーズの更新も組み合わせて考えて問題ないでしょう)、フォロワーを増やしたいフェーズなのであれば少なくとも2~3日に1回は何かしら投稿するのが望ましいです。


ただし、1日に何投稿もしてしまうと1投稿あたりのエンゲージメントは伸びにくくなるので、たくさん投稿すればいいというわけではありません。同じ5投稿でも、1日に一気に5投稿するのではなく、毎日or1日おきなどで5投稿したほうがアルゴリズム上の評価は得やすいです。ユーザー視点でも、同じアカウントの投稿が一気にたくさん表示されるのはあまり好ましく思われない可能性が高いでしょう。


最大でも1日2~3投稿、できるかぎり毎日や数日おきで定期的に、投稿するのが理想です。


手法③ インサイト分析でリーチが伸びる投稿作り


Instagramプロアカウントにすることによって、インサイトを分析できるようになります。インサイトでは以下のような指標を見ることができます。



  • ▼閲覧できる指標

  • ・リーチ

  • ・いいね数

  • ・コメント数

  • ・保存数

  • ・プロフィールへのアクセス数

  • ・フォロー数 など


これらの指標を確認し、数字がよかった投稿と悪かった投稿の違いについて仮説を立て、投稿作りに反映し、またインサイトを分析するというPDCAを繰り返すことで、リーチの伸びる投稿を作ることが大切です。


インサイトで見るべき重要な指標


インサイトを見る上で特に重要な指標は次の3つです。



  • 保存率(保存数÷リーチ数)

  • ホーム率(リーチに占めるフォロワーの人数÷フォロワー数)

  • プロフィール遷移率(プロフィールへのアクセス÷リーチ数)


上の2つが低いと発見タブに露出し辛いため、ホーム率が低い場合にはストーリーやInstagram Live(インスタライブ)などで交流を増やしフォロワーのホームに投稿が表示されるように教育する必要があります。保存率が低い場合は投稿内で保存を訴求したり、情報量を増やしたり、保存する動機を与えることで保存率をあげましょう。


プロフィール遷移率とは投稿からプロフィールにアクセスする割合です。これが低いとどれだけリーチが伸びてもフォローにつながらず、その投稿単体として消費されてしまいます。


媒体は違いますが、Twitterでキュレーション的な情報やニュース性の高い情報でバズってもフォロワーがまったくといっていいほど増えないことは珍しくありません。


インサイトを分析するタイミング


投稿1週間後と2週間後に2回ほど確認すると良いでしょう。


投稿が発見タブに露出するタイミングは日々変わっているため、ある程度期間が経ってからでないと、数値が伸びない場合もあります。


そのため、エンゲージメントの初速を確認するタイミングと、伸び切った後のエンゲージメントを確認するタイミングの2回程度で分析できると理想的です。


手法④ ほかのSNSやWebサイトでの告知


FacebookやTwitter、自社メディア、ブログ、メールマガジンなどすでにほかのチャネルを持っているのであれば、Instagram開設のお知らせをしましょう。ただし、投稿が何もないときにしても効果は望めませんので、一定数の投稿をしてから行いましょう。


Instagramアカウントの開設をブログでお知らせ


国内企業での人気アカウントの1つである「北欧、暮らしの道具店」は、Instagramアカウントを開設した際に、自社メディアに記事を投稿しています。


003


http://hokuohkurashi.com/note/70114


既に一定層のユーザーが集まっている中で注目されるためだけではなく、アカウント開設の経緯や、不慣れなユーザーのためにハッシュタグの検索手順を紹介。想定している顧客のレベル感に合わせ、こういった手助けを施すのも良い手法といえます。


手法⑤ 商品パッケージやチラシにアカウント名やリンク、独自ハッシュタグを明記する



▲筆者が買い物時に見つけた某メーカーの店内POP


ユーザーがInstagramアカウントの存在を知るのは、今やスマートフォンアプリだけに限りません。


商品パッケージやチラシにInstagramアカウントへ誘導する記載ができると、流通網が広ければ広いほど効果的です。実店舗や商品棚の前で「おっ、このブランドはアカウント開設しているのか!」「今こういうキャンペーン行っているんだな!」と気づいてもらえます。


手法⑥ ファンへのアクション(いいね・フォロー・コメント)を行う


興味を持ってくれそうなユーザーに対して直接アクション(いいねやフォロー、コメントなど)を起こすのも有効です。アカウントを開設しただけではユーザーに気づいてもらえないので、よく使われる手段です。


具体的には自社名や自社商品名、それらに関連するハッシュタグを検索し、そのタグを使って投稿してくれているユーザーへいいねやフォローをします。自社アカウントとターゲット層がかぶっているほかのアカウントをフォローしているユーザーへのアプローチも効果的でしょう。


また、親和性の高いユーザーへのコメントの返信や関連トピックを投稿しているユーザーに対するコメントなども効果的です。これによりアカウントの存在に気付いてもらうことができるほか、親近感を持ってもらうことができます。


ただし、自社に全く関係のないアカウントや投稿に対して積極的なアクションを起こすと、無差別にアカウントをフォローして回るスパムのように見えてしまいます。逆効果になり、ユーザーに警戒されてしまいますので、フォローや「いいね」をするユーザーはきちんと選びましょう。


手法⑦ ハッシュタグを活用する


ハッシュタグが盛んに活用されているのが、Instagramの特徴です。ハッシュタグは、投稿文の中で「#」を頭につけた単語の部分を指し、クリックできる仕様になっています。クリックすると、同じハッシュタグがつけられた写真の一覧が表示されるため、自社ブランドの写真が興味を持ったユーザーの目に触れる可能性が高まります。


独自ハッシュタグを使ってファンとのコミュニケーションを円滑に


さらに専用のハッシュタグを生み出し、ユーザーとコミュニケーションをし続けるのも、ブランドへの愛着が高まり効果的です。「#uniqloginza」のハッシュタグでユーザーの投稿を募り、フォロワー数を増やしたユニクロ銀座店の事例が参考になるでしょう。


002


https://www.instagram.com/uniqlo_ginza/


ユニクロ銀座店と一般のユニクロ店とのイメージを明確に区別させるように訴求したブランディング戦略と、様々な一般ユーザーのコーディネートを紹介することで、「自分でも取り入れられるかも」という親近感を抱かせたというところでフォロワーを増やせたのではないでしょうか。


手法⑧ ハッシュタグ検索の人気投稿を狙う



人気投稿とは、上記赤枠のようにハッシュタグ検索した際にトップに表示される投稿です。この人気投稿は、該当のハッシュタグをつけた投稿の中からInstagramによって選定されたもので、検索結果の画面で最上部にレコメンドされます。この人気投稿に表示されると自分のフォロワー以外の多くのユーザーに投稿、およびアカウントを認知されやすくなります。


現在は「トップ」「最近」「リール」がタブで表示されており、かつトップにもリールが表示されるため、リール投稿にハッシュタグをつけて投稿するのも有効です。


ハッシュタグで検索しているユーザーのニーズを満たす


人気投稿に表示されるためのアルゴリズムは明確ではない上に、常に変化しています。しかし、いいねや保存などのユーザーからのエンゲージメントに加え、ハッシュタグと画像の関連性の高さが重要だというのは間違いありません。


自社の担当者同士で良いと思っていても、そのハッシュタグを投稿するユーザーの構図や背景、世界観と全く異なっては反応が鈍く、興味を持ってもらいづらいでしょう。ハッシュタグ検索をしてみた時、他の上位表示される投稿を参考にしながら、自社投稿の見た目と比べてみることが大切です。


該当のハッシュタグを検索したユーザーに喜ばれる投稿をしていきながら、ハッシュタグ経由での投稿へのアクセスなどを分析し、トライ&エラーを繰り返しましょう。


ハッシュタグ選びは、アカウントの規模に合わせて調整


ハッシュタグを選ぶ際には、ついつい投稿数の多いもの(ビッグキーワード)を選んでしまいがちです。しかし、アカウントの運営を始めたばかりの規模が小さいうちにビッグキーワードを狙っても、いいね!やコメント数などが足りないために上位表示されない傾向があります。


そのため、アカウント規模が小さいうちはあまり投稿数が多くないミドルキーワードやスモールキーワードを選んで投稿する施策も必要です。運営するアカウントの規模とハッシュタグの規模を対応させながら、徐々に規模を大きくしていくことで、段階的にアカウントを育てられます。


参考:

100ハッシュタグ・900人気投稿を徹底調査! Instagram「人気投稿」に表示される傾向を分析

広告費ゼロで1年に10万フォロワーを獲得! ハッシュタグ研究を重視したシンプルホームのInstagram戦略とは


手法⑨ 発見タブへの表示を狙う


発見タブは、ユーザーが新しいアカウントを発見する非常に重要な経路です。


Instagramで投稿が拡散されるためには発見タブで表示されることが不可欠です。発見タブには通常の投稿とリールが表示されますが、具体的にどのような投稿が並ぶかは一人ひとり異なります。普段のユーザーのInstagram内での行動に合わせて、より興味を持ちそうな投稿が並ぶのです。



発見タブへ表示されるとフォロワー以外からの投稿閲覧が一気に増える上、自社アカウントの投稿に興味を持つ可能性が高いユーザーにアプローチできている状態なので、フォローにもつながりやすいです。


しかしながら、発見タブへの掲載を意図的に狙うための具体的な施策はほぼありません。これまでにご紹介した施策の中でも、プロフィールの作り込みや投稿テーマの一貫性、投稿へのエンゲージメントを促すなど、地道な施策が重要になります。


よりユーザーにとって価値が高い投稿をコンスタントに続け、かつできるだけフォロワーと交流し続けることで少しずつアカウントの評価を高め、発見タブへの表示を狙っていきましょう。


関連記事:

担当者必見!Instagram発見タブのアルゴリズムの中身をエンジニアが徹底解説


手法⑩ リール投稿の活用


リールは、縦型全画面の短尺動画です。一見したフォーマットはInstagramストーリーズに似ていますが、リールはInstagramアプリ内に専用のタブが設置されており、そのタブにはフォローしていないアカウントのリールも多く表示されるため、新規ユーザーにリーチしやすいという特徴があります。フォロワー数が少なくても広くリーチできるのが大きなメリットです。


全体的に拡散性が低く、投稿単位で「バズる」ことはほとんどないInstagramですが、リールは「バズ」に近い現象が発生します。それほどフォロワー数が多くないアカウントでも数万回再生されることもあり、当社のコンサルタントが運用しているアカウントで動画を通常投稿ではなくリールに切り替えたところ、3ヶ月でフォロワー0人から200人まで伸びた事例もありました(いくつかの施策を併用しているので、リールだけの効果ではありませんが、フォロワー増に貢献したことは間違いありません)。


フォロワーを増やしたいアカウントは、積極的にリールを投稿していきましょう。


▼「バズった」リールのインサイト画面


補足追記:リールの重要性が増している


新規層へのリーチが可能であり、フォロワーが少なくても「バズ」の可能性があるために活用を推奨していたリールですが、最近さらにその重要性が増しています。


従来であれば、発見タブで表示されるリール投稿は画面全体で1つでしたが、最近の発見タブでは3つ程度のリール投稿が表示されるようになっており、ますますリーチを獲得しやすくなってきています。


そして一部のアカウントで発見タブのUIが変更されており、フィード投稿とリール投稿の発見タブでのサムネイルのサイズが均一になっています。フィードとリールの垣根を消し、これまでリール投稿に抵抗感を覚えていたユーザーにもリール投稿を閲覧してほしいという思惑が感じられます。


発見タブの画像挿入(新旧画面比較)、フィードリール均一の画像も


また、アチーブメントのポップアップが表示されるようになり、Instagram側としてもリールの活用を強く推奨していることが伺えます。


関連記事:

Instagram新機能「Reels(リールズ)」で動画コンテンツを作ろう!5業界の活用事例10選


手法⑪ ショッピング機能の活用


利用できるアカウントに制限があるため、すべての企業アカウントに適した手法ではありませんが、ショッピング機能の活用もフォロワー増加に効果的です。


ショッピング機能を導入しているアカウントによる商品タグがついた投稿は、Instagramアプリ内のショップタブに表示されます。フォローしているアカウントの投稿が優先的に表示されますが、フォローしていないアカウントであってもユーザーが好みそうなものは表示されるため、発見タブやリールタブ同様、ショップタブ経由で新規ユーザーにリーチできるのです。また、ショップタブ内にはフォローしているアカウントの類似アカウントがレコメンドされる部分もあり、アカウントとしての露出も見込めます。



ショッピング機能の利用条件に当てはまる場合は必ず導入、活用していきましょう。ショップタグの活用は既存フォロワーにとっての利便性向上にも貢献してくれるため、アカウント全体の評価向上にも役立ちます。


関連記事:

ECなら導入必須!Instagramショッピング機能の概要とやり方


手法⑫ 位置情報を追加する


ハッシュタグ以外でも位置情報を使って投稿を検索するユーザーもいるため、投稿に位置情報を追加することは重要です。投稿に様々な情報を盛り込み、露出面を増やしていくことでフォロワーを増やしやすくなります。



また、ハッシュタグ検索による人気投稿だけでなく、位置情報検索でも人気投稿が表示されるので効果的に利用するようにしましょう。



手法⑬ 関係するアカウントを投稿時にタグ付けする


Instagramでは、写真に写っている友達や身につけている衣服のブランドなど、投稿に関連する他アカウントの情報を示すためにタグ機能が存在します。


この機能を利用し、自分の投稿に親和性の高いユーザーなどをタグ付けすれば相手ユーザーに通知が届き、アカウントに気づいてもらうことができます。自分のアカウントが他アカウントにタグ付けされている場合は、プロフィールからタグマークを選択することで「あなた(自社ブランド)が写っている写真」として表示されます。


こちらのアカウントでは普段、日本のローカルな風景などを投稿しているのですが、関連する数多くの風景投稿系のアカウントにタグ付けされていることがわかります。



手法⑭ ユーザーにメンションを付けて投稿してもらう


メンションとは言及、述べるというような意味ですが、SNSにおいては特定のアカウントのユーザーについて触れる、名前を上げる、という用途で使われます。投稿に「@アカウント名」をつけることで、@で指定されたアカウントについて言及できます。


Instagramでは、このメンションがフォローのきっかけになることも多くあります。すでにフォロワーしているユーザーがキャプション内で企業アカウントのメンションを入れているのをタップして企業アカウントに行き着き、フォローするのです。


そのためには自社のアカウントのフォロワーに対して、普段からメンションをつけて投稿することを促す必要があります。普段の投稿のキャプションに「みなさんも『@ブランドのアカウント名』を付けて投稿してくださいね♪」と記載しておくといいでしょう。



https://www.instagram.com/p/BXQHdOTA6-a/


するとこちらのように、アカウントのフォロワーが自社アイテムとともに、アカウントのメンションをつけて投稿してくれたりします。フォロワーが多いユーザーにメンション付きの投稿をしてもらえれば、フォロワー増加効果を期待できるでしょう。


手法⑮ キャンペーンを打つ


特定のハッシュタグをつけて写真を投稿してもらい、投稿者の中から景品をプレゼントするといったキャンペーンも盛んに行われています。


Instagramを使ったキャンペーン事例は下記の記事が参考になります。一般ユーザーが気軽に参加できるハードルの低さに加えて、参加意欲を掻き立てるアイデアが散りばめられています。


またキャンペーンの形式によっては、自社商品をユーザーに投稿してもらうことを参加条件にできます。そうして創出できた口コミ投稿を今後の施策に活用することでも露出が増えたり、別のユーザーに対する信頼につながり、結果としてフォロワー数を増やすことができます。


参考:

【完全攻略 保存版】事例から読み解く、Instagramキャンペーン設計方法

【最新版】 プレゼント企画から来店促進まで Instagram(インスタグラム)キャンペーン事例まとめ


手法⑯ インフルエンサーの協力を仰ぐ


すでにフォロワー数が多い「インフルエンサー」を企画に取り込み、連動したInstagramキャンペーンをつくることも認知獲得につながる施策です。手法⑮で紹介したキャンペーン施策の中にも、インフルエンサーを絡めたものが多くあります。


Instagramには必ずしも有名人でなくとも、料理、ファッション、インテリアなど特定のジャンル内で数万単位のフォロワーを集めているマイクロインフルエンサーが多くいます。自社と相性がいいジャンルのインフルエンサーを絞り込んで協力してもらえるようにすることで、予算も抑えながら効果的な施策・キャンペーンが打てるでしょう。


補足:社内インフルエンサーの採用や育成という手法


自社のアカウントを伸ばすのが、企業のSNS運用の王道ではありますが、主にアパレルやコスメなどの業界において、従業員をインフルエンサー化したり、インフルエンサーを従業員やアンバサダー的な立場で採用し、SNSアカウントを運用してもらうという手法が取り入れられてきています。


明確なやり方があるわけではありませんが、勤務しているブランドや店舗をプロフィールなどで明示し、一定のルールを設けつつ具体的な運用は個々に任せるような形で、フォロワー数や投稿経由の売上などに応じてボーナスを支給するなどのバックアップをする例もあります。


従業員による投稿を企業公式アカウントの通常投稿やストーリーズとしてリポストするなど、従業員が生み出したコンテンツを企業が活用することも可能です。



左:@gu_staff_kozue 右:@yumi.0527


基本的に、企業よりは個人のほうが親近感が湧きやすかったり、商品を紹介する投稿でも宣伝感を出さずに従業員自身が感じている魅力を語ることができたりします。そのため、フォロワー数やファンを増やすという観点で有利に働くこともあるでしょう。


企業アカウント単体で考えるのではなく、Instagram内で企業やブランドに触れてくれる人を増やしたり、認知や好感度を総合的に高めたりという視点で、このような手法を取り入れるのも効果的でしょう。ただし、自社のブランドや商品と、この手法の相性が良いのかどうかはよく検討してください。


アパレル業界に学ぶ! 従業員のInstagram活用事例6選。公式アカウントと併用して効果を最大化するには?


手法⑰ Instagram広告を出稿する


広告を打って目に触れるユーザーを増やすのはかなり有効かつ再現性が高い手法です。Instagram広告は低額から始められ、かつ実際にインプレッションなどが発生しない限り料金も発生せず、反応を見ながら改善もできるため、広告予算が使えるのであれば少しずつでも取り入れることをおすすめします。


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Webマーケティング情報を扱うメディア「ferret」は、先行して広告配信をした3つのアカウントについて調べ、そのうちの2つアカウントでは「広告配信を行ったアカウントとフォロワー数の伸び率が顕著に向上した」と推測しています。


参考:【事例効果つき】Instagram広告の種類や特徴、使い方のまとめ記事


手法⑱ 定期的な投稿と継続的な運用


最後は手法とは言えないかもしれませんが、アカウントを運用しフォロワーを増やしていくために最も重要なことは継続です。


どんなに魅力的な投稿をしているアカウントであっても、フォロワーが増えてアカウントが成長するまでには一定の時間がかかります。特に、オーガニックのみで運用するということであればなおさらです。なぜInstagramを運用するのかという目的を明確にし、継続的に運用しながらインサイトを見て改善していきましょう。ユーザーにとって有益な投稿をして、適切な施策を打ち続ければ、段々とフォロワーは増えていきます。


ケーススタディ:フォロワー増加の推移


ここでは実際にあった企業様の案件を抽象化し、フォロワー数をゼロから2~3万に伸ばした方法と推移ついて解説します。ここでは某外食チェーンと消費財メーカーの企業事例を取り上げます。


また、Instagram開始以前のブランド認知度や好意度がその後の伸ばしやすさに関わるため、今回は商品名がもともと広く認知されている場合と商品がニッチでブランド名を強く押し出さない場合の二つをご紹介します。


某外食チェーン企業の場合



こちらは全国に店舗を持つ企業で、アカウント開設以前にはInstagram上にユーザーの口コミ投稿が数多く見られていました。ご担当者様もInstagramにポテンシャルは感じていたものの、他のマーケティング施策の優先度が高くInstagramは今まで着手されずにいました。


Instagramアカウントを開設してからは、毎月20本以上の高頻度のオーガニック投稿を徹底、10から15個のハッシュタグを都度調整し、特に初期はLINEやTwitterなど他媒体における告知も活発に実施。


結果、運用開始2カ月で1万フォロワーを達成。半年で3万も超えました。アルゴリズム上、評価が高まると言われる保存のアクションも、いち投稿あたりの平均数は毎月伸びていき、成果を感じることができました。


某消費財メーカー企業の場合



企業自体の知名度は高いものの、同アカウントでは特定のブランドに絞らない運用が必要でした。またフォロワー数増加だけでなく、アカウント名に関連した独自ハッシュタグの投稿件数を増やし、ブランド認知度を高めることが目的でした。


まず同社複数ブランドのInstagram広告が出稿され、それぞれ通常投稿とストーリーズ投稿は毎月リーチやCPMを計測、最適化が行われました。


次に独自ハッシュタグがついた投稿を、ユーザーの許諾をとった上でリポストしていき、商材に関心の高い層から口コミで広がり始めました。結果として、1万フォロワーは2カ月ですぐ達成し、14ヶ月目で2万に到達。肝心のUGC数は月間で500件以上が創出されることになりました。


また運用の主な目的がファンによるコミュニティ形成だったため、フォロワー数以上に、口コミ増加施策に注力していました。フォロワー増加が頭打ちになる時期はありましたが、よりUGC創出数は右肩上がりでした。具体的な施策としては、オリジナルのハッシュタグの拡散やお題を決めた投稿の宣伝、投稿主へのお礼と公式アカウントによる紹介などを徹底しました。


広く当てはまりそうな企業アカウントにおけるフォロワー増加ポイント


上記二つのケーススタディおよび、ガイアックスのコンサルタントが運用する経験から考えるアカウントのグロースのポイントを整理してみました。業種業界により潜在的なフォロワーの母数が変わるため、あくまで参考値となります。



  • 0~5,000人:

    • まずは投稿自体のパフォーマンスをとにかく最大化させる時期

    • ハッシュタグや写真の構図最適化など、転換率を意識する

    • キャンペーンや通常投稿への広告出稿を行い、露出数を増やす

    • 他媒体や実店舗などで、Instagramアカウントの存在を伝えられると良い



  • 5,001~20,000人:

    • フォロワーの母数が貯まり、発見タブへの表示や人気投稿掲載のアルゴリズムにも評価されやすくなる。ますます投稿の質を高める時期

    • この時期から他媒体による訴求や前述のキャンペーンの繰り返しでは、フォロワー獲得ペースが落ちてくる



  • 20,001人~:

    • フォロワー増加のペースを見て、投稿の質(転換率)か露出の量(アクセス数)が足りないのか引き続き検証する

    • 一方で、ユーザーとの交流や会話によるエンゲージメントの向上、ハッシュタグコミュニティの熱量、自社の口コミの拡散数も伸ばせそうか確認する




まとめ


Instagramフォロワー数増やすTIPS


今回は18のTipsをご紹介してきましたが、このなかでもっとも重要かつすぐに始められるのが、「1.プロフィールページを作り込む」です。テーマが定まっていなかったり、世界観が伝わるプロフィールページになっていなかったりすると、キャンペーンや広告の効果も減ってしまいます。もしできていない部分があれば、できるだけ早く改善しましょう。


また、こういったフォロワー増加施策を行った際の効果検証も忘れてはいけません。Instagram公式の解析機能も出て、Instagram向けの効果検証ツールもリリースされています。


Instagramはコンテンツの種類やショップ機能、広告枠が年々増え、今後のデジタルマーケティングの主役といっても過言ではありません。今後はフォロワー数だけを追い求めるだけでなく、エンゲージメント率の高さ、UGCの創出数にもフォーカスし、ブランドを支持してくれるユーザーと良い関係をいかに築いていけるかが大切になります。


参考:

Instagramインサイト徹底解説! 使い方や導入手順を理解してフル活用しよう

Instagramのプロアカウント/ビジネスプロフィールとは? 企業のInstagram活用が捗るビジネス向けツールを徹底解説


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これまで500社以上の企業に向けて、Instagram(インスタグラム)やTwitter(ツイッター)、Facebook(フェイスブック)、LINE(ライン)など主要SNSアカウントの運用代行やコンサルティングを行ってきました。


上記したフォロワーを獲得しやすい初期設計や投稿、ハッシュタグ選びだけでなく、企業のブランディングのために効果的・戦略的に活用できるようコンサルティングいたします(フリーランスや個人事業主の方のコンサルティングは承っておりませんので、予めご了承ください)。


■弊社コンサルティング導入事例(一部):

ツヴィリング J.A. ヘンケルスジャパン株式会社様


■SNS運用代行サービス

■SNSコンサルティングサービス


この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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