ブランドを”自分事化”させる! 資生堂unoのデジタルPR施策「uno SOCIAL BABER」の裏側に迫る
2016/06/24

- 目次
- プロフィール
- 「uno SOCIAL BARBER」のコンセプトとは
- テレビにはない、より密なコミュニケーションで若者にブランドを伝えたかった
- コンテンツを企画するための考え方
- “自分事化” してもらえるコンテンツを
- ブランドイメージを生かした企画を追求
- デジタルブランディング施策に大切なこと
- PR施策を瞬間的なものでは終わらせない
- 今後のPR施策について
プロフィール
山ノ井 千草氏 株式会社エフティ資生堂 パーソナルケアマーケティング部 フェイス・ボディ・メンズ室 unoグループ ブランドマネージャー

「uno SOCIAL BARBER」のコンセプトとは
テレビにはない、より密なコミュニケーションで若者にブランドを伝えたかった
小東:「uno SOCIAL BARBER」は、どういうコンセプトで始められたのですか? 山ノ井氏:unoは今年3月にヘアスタイリングシリーズを全面リニューアルし、若者の新たな魅力を引き出し、「大人への進化」をサポートするブランドとして生まれ変わりました。どうやったらブランド、ヘアスタイリングに興味を持っていただけるか考えたとき、ターゲット層との親和性が高いSNSを使って何かできないかと思ったのです。 小東:早い段階から、若者にはSNS、と思ったのですか? 山ノ井氏:SNSというより、デジタル施策を想定しました。テレビも大事なメディアですが、もっと密なコミュニケーションがとれるSNSで、若者の「大人への進化」をサポートすることで、一歩大人へとレベルアップする自信を、unoを通じて若者に届けていきたいと考えていました。コンテンツを企画するための考え方
”自分事化” してもらえるコンテンツを


ラボ編集部 小東の実際の診断画面
ブランドイメージを生かした企画を追求
小東:なるほど。ブランドイメージを伝えるという点でこだわったポイントはありますか? 中村氏:単純に拡散を狙って商品を世の中に知らせるだけなら、例えばおバカ系コンテンツなどがあると思います。ですがその手法を使うと、場合によってはブランド価値をさげてしまいます。リニューアルしたunoには「前向きに本当に頑張っている若者へ」というメッセージがありましたので、まじめ路線でトライするという点にはこだわりました。 また、体験型ということで、同企画にはネガティブ・ポジティブの両面を入れています。ムービー中に、ユーザーがSNSで使ったネガティブな言葉が浮かび上がり、それらが美容室でカットされるシーンがあります。ネガティブな言葉をハサミで切り落として、unoというブランドでどれだけ気持ちをすっきりさせられるのか、ポジティブな面を提供できるのかをこだわりました。前向きに生きることこそ、大人として大事ですよね。 「怒られてた」「無理だ」など、ネガティブな言葉がカットされている
デジタルブランディング施策に大切なこと
PR施策を瞬間的なものでは終わらせない
小東:同企画はunoのPR施策の中でも、どういう位置付けになるのでしょうか。 山ノ井氏:自己分析というかたちではありましたが、企画の中でスタイリングの面白さをunoのブランドを交えながら伝えられたのは、非常に良いスタートと思います。これからの施策では、製品の購入数や知名度の向上だけでなく、unoに「他とは違うカッコ良さ」や「大人っぽいブランド」をもっと感じてもらいたいですね。 小東:それでは、SNSならではのブランディングの難しさや、SNSにこれから期待することなども聞かせて下さい。 山ノ井氏:瞬間的なもので終わらせず、ブランドをきちんとユーザーに伝えられて、ファンになってもらえたのかは気を付けるようにしています。同企画は7月末で終了ですが、一過性のものではなく、あくまで入り口のひとつとして、これからもブランディングを続けたいです。また、話題性を考えた時に、単純におもしろおかしいものではなく、今回でいうスタイリングのような、ブランドが伝えたかったものまでしっかり届けていきたいと思います。 中村氏:同企画は、ブランディングの成果が表れるよう細かく設計されています。実際に、よくある診断ものばかりを扱うメディアでの露出は少なく、テクノロジー系やアカデミック系のメディアからよく紹介されていたのです。伝えたいものがよく考えられたコンテンツは、ソーシャルに限らず、他媒体の人たちの気持ちにも共感を呼んで、ブランドとして認知されると思います。今後のPR施策について
