進む、Instagramのビジネス活用機能!11月の主要なSNSニュースまとめ
2016/12/05
2016年11月の主なSNSニュースを厳選して紹介します。先月もInstagramの機能の充実が進みました。Instagramは、今後ユーザー数もさらに成長し、広告収入も増えそうです。それでは先月のSNSニュースをおさらいしていきます。
- ■目次
- 全般
- LINE
全般
2016年の国内動画市場は57%増の842億円
サイバーエージェントは2016年11月9日、国内の動画広告市場の調査結果を発表しました。
引用:https://www.cyberagent.co.jp/files/topics/11208_ext_04_0.pdf
2016年の市場規模は前年比57%増の842億円と予測。昨年時点の予測である800億円を上回わりました。けん引役はスマートフォン向け動画広告で、前年比2倍となり動画広告全体の7割を占めるとしました。
最も多いのは動画コンテンツ視聴前や視聴途中に再生される「インストリーム広告」。2016年は439億円と全体の半分超を占めます。
また中長期的に、スマホ動画広告の需要が市場拡大をけん引すると同調査は指摘。動画広告市場全体の規模は、2020年には2300億円ほど、2022年には2900億円を超えると予測がされています。
スイッチ・メディア・ラボ「テレビ・動画視聴に関するアンケート」によると、4割を超える10代の男女が「ほぼ毎日」スマートフォンでオンライン動画を視聴していることがわかりました。
■参照
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/110803304/?rt=nocnt
http://markezine.jp/article/detail/25673
https://www.cyberagent.co.jp/news/press/detail/id=11208&season=2015&category=ad
SNS利用目的は「交流」から「情報収集」へ
スマートフォンでのSNS利用が減少傾向にあり、「交流ツール」から「情報収集ツール」への変化がみられる、との調査結果をJTB総合研究所が公開しました。
引用:http://iphone-mania.jp/news-144347/
SNSの利用に関する意識では、「SNS経由での購入」「時間が取られるのでSNSの利用を減らした」が増加傾向にあります。
一方で「昔の知り合いと再び交流」「見ている人を意識してネガティブな情報を出さないようにした」は減少傾向にあります。
■参照
http://iphone-mania.jp/news-144347/
http://www.tourism.jp/tourism-database/survey/2016/11/smartphone-2016/
動画コンテンツの影響力の大きさ
Brightcove社は、ソーシャルメディア上で配信される企業の動画コンテンツの影響力を明らかにするレポートを発表しました。
それによると、46%の人が動画視聴後に実際に購買行動を起こしており、32%の人が購入を検討したと回答。
引用:http://www.movie-times.tv/topic/9303/
動画視聴時に「今すぐ○○を買おう!」などと具体的なアクションを促すメッセージがあるとより効果的だそうです。しかし、自分との関連性が低いコンテンツや宣伝色が強すぎるプッシュ型コンテンツを視聴したあとは、購買意欲が下がるので、やりすぎは禁物です。
■参照
http://www.movie-times.tv/topic/9303/
広告収入が好調
米国の市場調査会社eMarketerが現地時間2016年10月31日までにまとめたリポートによると、米Facebookのインターネット広告収入は今年、約260億ドルとなり、昨年の170億8000万ドルから52%増加する見通しです。
Facebookのネット広告収入はその後も伸び、2017年には337億6000万ドルに達するとeMarketerは予測しています。
引用:http://jp.techcrunch.com/2016/11/03/20161102add-cash-plus/
Facebookは最近アドブロッカーをブロックすることに成功しました。その結果、デスクトップ広告が前年同期比で18%増加しました。
日本国内2,600万人のユーザーを擁するFacebookは「認知」「検討」「購入」のフルファネルに対応しており、各ステージで優位性があるプラットフォームであると強調しています。モバイル時代においてのFacebookの勢いはまだまだ続きそうです。
■参照
http://jp.techcrunch.com/2016/11/03/20161102add-cash-plus/
http://markezine.jp/article/detail/25514
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/110203237/?rt=nocnt
止まらないSnapchat化
Facebook が新興市場向けに、新アプリ「Flash」をリリースしました。
Facebook の友達とテキストメッセージ、写真、動画を用いて作成した “ストーリー“ をシェアできるアプリです。Instagram同様、Snapchat化を匂わせます。
引用:http://getnews.jp/archives/1552494/gate
また、Facebookは新たに顔認識のスタートアップ「FacioMetrics」を買収しました。FacioMetricsは過去に人の表情から、7種類の感情を読み取るアプリ「Intraface」を開発しています。その技術は形を変えて、このたびFacebookアプリ内のカメラやライブ配信機能に取り入れられるのだと思われます。
またFacebook傘下のWhatsAppも、Snapchat Storiesにそっくりな新機能の追加を模索しています。WhatsAppではその新機能を「Status」と名付け、WhatsAppのAndroid/iOSアプリでパブリックベータテスト中です。
■参照
http://getnews.jp/archives/1552494/gate
https://thepedia.co/article/1772/
http://thebridge.jp/2016/11/facebook-buys-facial-recognition-company-pickupnews
Facebook Page の管理が楽に
米Facebookは11月15日(現地時間)、Facebook Pageオーナー向けのiOS/Androidアプリ「ページマネージャ」をアップデートし、Facebook、Instagram、Facebook Messengerのアカウントをリンクさせて受信箱で一括管理できるようにしたと発表しました。
引用:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/16/news072.html
メッセンジャーやInstagramのビジスネス活用機能が充実してきているので、管理者にとっては一括管理できるのはありがたいニュースです。
同社によると、ページだけで毎月50億件近く、コメントやメッセージ、ビジター投稿が寄せられているそうです。それだけの量のコメント、メッセージを管理する労力が今回のアップデートで削減されそうです。
■参照
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/16/news072.html
月間利用者が9月に4,000万人超え
短文投稿サイトの米ツイッター日本法人は2日、国内の月間利用者が9月に4,000万人を超えたと明らかにしました。
昨年末より14%増え、この間の成長率は世界一。4%増だった世界全体を大幅に上回りました。大規模リストラを打ち出すなど、経営難がうかがえる同社は広告収入を生みだしている日本への依存をますます強めているように思えます。
その日本で利用者が急速に伸びた背景には、「日本仕様」の導入があるようです。これまで10~20歳代の利用が多く、30歳代以上は「つぶやく内容がない」と利用が少なめでした。
そこで昨夏、日本独自でニュースの閲覧機能を追加。ニュースサイトで話題の記事とその関連ツイートをまとめて見られるようにしました。情報発信だけでなく情報収集にも力を入れたことで、利用者が伸びたといいます。
深刻な経営難を抱えるTwitterと、(特に一部の層には)Twitterが欠かせない存在になっている日本人。今後の動向に注目です。
■参照
http://www.asahi.com/articles/ASJC25HPLJC2ULFA02K.html
企業アカウントに便利な新機能
米Twitterは11月1日(現地時間)、企業アカウント向けに2つのDM(ダイレクトメッセージ)新機能を発表しました。この2つの機能を使うことで、顧客が企業アカウントのDMボタンをタップ(クリック)した際に、企業が迅速・的確に対応できるとしています。
自動的に表示させられる機能「ウェルカムメッセージ」と、ユーザーに対し質問の候補を提示する機能「クイックリプライ」です。
引用:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/02/news103.html
Twitterは8月、WebサイトにDMボタンを貼れるようにしました。企業はこのボタンと新機能を組み合わせて使うことで、リアルタイムにユーザーサポートサービスを構築できます。各SNSアカウントでユーザーサポートがしやすい機能がそろってきましたね。
■参照
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/02/news103.html
Instagram Stories(ストーリーズ)が大幅にアップデート
11月10日、Storiesに下記の3機能が一挙に追加されました。
- ストーリーにInstagram内から関連サイトを開けるURLリンク挿入
- @+ユーザー名による友達のタグづけ
- Boomerangアプリのスワイプでの立ち上げ
くわえて、11月21日にはStoriesにライブ動画配信機能も追加されました。
一方、関連する追加事項として、ダイレクトメッセージ機能である「Instagram Direct」には一定時間後に消える写真や動画をグループや友人に送るというSnapchatに匹敵する機能が追加されました。
今回、Storiesの機能が備わってから初めての大幅なアップデートでした。ストーリーにもタグ付けが出来ることによって新しいアカウントをフォローするきっかけがまた一段と増えました。
またInstagramは他SNSと違って、キャプション部分にURLを書いてもリンクになりません。しかし、今回のアップデートにより、一部アカウントでは他のサイトへの誘導が可能になりました。
Facebookがライブ動画で成功していることを考えれば、Instagramにその機能を追加するというのは理にかなった動きです。ただしInstagram Stories上の動画は、ライブ録画を終了すると同サービスから消えます。Instagramによると「ユーザーがあらゆるものをいつでも気軽に共有できるようにするため」だといいます。
写真の商品をすぐに買える機能テスト中
11月中旬から、Kate SpadeやWarby Parkerなど米国大手20社による、詳細情報の提供が可能となった投稿のテストが開始されました。
この投稿には、商品に関する詳しい情報が記載されるとともに、その小売業者のウェブサイトに直接移動して直ちに購入することのできる「Shop Now」タグが含まれます。
引用:http://japan.cnet.com/news/service/35091498/
この機能が追加されたことで、商品のハッシュタグ検索 → 商品の投稿閲覧 → 購入サイトへの遷移 → 購入という流れがシームレスに行えるようになります。
これは消費者にとってとても便利な機能であり、また小売業者にとってもInstagramからの購入を促すことが出来るので、両者にとってよい機能です。今まで外部へのリンクも張れず、ビジネス活用に向いていないといわれていたInstagramですが、今後はよりビジネス向けの新機能が追加されそうです。
■参照
http://japan.cnet.com/news/service/35091498/
Instagramの広告収入急増
さまざまな金融機関の予測によると、Instagramの広告収入の急増が予想されています。概して、これらのレポートはInstagramの広告収益が2016年の約20億ドル(約2170億円)から2018年には約55億ドル(約5968億円)まで飛躍すると予測しています。
Instagramが新しいプロダクトをローンチするにしたがい、エージェンシーはますます同プラットフォームに目を向けるようになり、彼らの支出の多様化が起きています。
引用:http://digiday.jp/platforms/5-charts-the-state-of-instagram-advertising/
広告目的が多様化しています。昨年まではリンククリック目的での広告メインでしたが、今年からWebサイトコンバージョンや投稿エンゲージメント目的の広告が増えてきたとのことです。
エージェンシーが利用するプラットフォームが変化していて、2016年で一番の伸びを見せるのがInstagramです。一方、Facebook・Twitterは少し減少しています。
また、Snapchatも同じように成長しています。InstagramにとってSnapchatは強力な競争相手ですが、収益面ではSnapchatを凌駕すると予測されています。その理由として、Instagramは世界最大のSNSであるFacebookの傘下で運営されていることで、その恩恵を受けていることが挙げられます。
■参照
http://digiday.jp/platforms/5-charts-the-state-of-instagram-advertising/
LINE
AIによる法人向けの顧客サポートサービス
LINEは法人向けカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を2017年春に提供すると発表しました。
LINEのビジネスアカウントのオプションサービスとして提供し、企業が自社ウェブサイトおよびLINEアカウントからの問い合わせに対し、LINEアカウント上で対応することが可能になります。
カスタマーセンターでの有人対応と、事前に登録したFAQをベースにしたAI(人工知能)による自動応答を相互に切り替えることができます。
同社はすでに、「LINE Pay」のLINE公式アカウントでは、8月22日からLINE Customer Connectが提供するAI機能(PKSHA Technologyが提供する「BEDORE」のAIエンジン)を搭載しています。
メールでのカスタマーサポートが本当に減っていきそうです。BtoCで顧客との接点がまだメールの企業は、コミュニケーション手段をLINEに移していく必要が高まりそうです。
■参照
http://japan.zdnet.com/article/35092287/
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部