決め手はユーザーに響くハッシュタグ!不動産業界のInstagram活用7事例
2017/07/01
一見してユーザー層が重ならないようにも思える不動産業界とInstagramですが、意外な接点を見出して、アカウントを運用する企業が登場しています。ここでもやはりポイントとなるのはハッシュタグ。その切り口や運用のコツを4つの成功事例からご紹介します。
※更新履歴
2017年7月1日:最新事例を追加しました。
- ■目次
- 積水ハウス
- 東急ホームズ
- スウェーデンハウス
- goodroom
- 無印良品の家
- スーモ公式
- roomcrip.jp
- まとめ
1. 積水ハウス
https://www.instagram.com/sekisuihouse/
TVCMでもおなじみの積水ハウスは、戸建て注文住宅を中心とした住宅メーカーです。BtoCの露出が多いメーカーならではの商材PR写真の豊富さと品質で、Instagramでも投稿写真のクオリティが非常に高く、フォトジェニックです。
住宅をいろいろな視点から想像できる昼夜・内外の写真の組み合わせで、着実にいいね!数を伸ばしています。運用開始直後よりもハッシュタグの使い方が工夫されており、多方面からリーチできるように改良されていることも良い成果が出ている要因だと考えられます。
投稿のポイント
時節テーマとうまく掛け合わせた投稿内容となっています。花火と東京スカイツリーを利用して自社部物件の良い点をアピールしており、実際に「素晴らしい立地条件ですね」「素敵な家ですね」などの物件に対するコメントも寄せられています。
また、フォトジェニックな写真とハッシュタグのみのキャプションという構成がシンプルで見やすく、ユーザーを引き付けているようです。
2. 東急ホームズ
https://www.instagram.com/tokyuhomesinterior/
東急の住宅メーカーである東急ホームズでは、新築注文住宅・リフォーム事業・インテリア販売のうち、インテリアに対象を絞ってフォトジェニックなインテリアアイテムを投稿しています。
家を建てるとなると興味がある人は限定されますが、インテリアであればより多くの人に興味を持ってもらうことができます。人気のアイテムやブランド、デザイナーなどをタグ化してリーチを高めることができ、Instagramには適したトピックです。また、インテリアに興味がある人は住環境にもこだわりが高く、将来的に注文住宅やリフォーム注文など顧客になりえるので、潜在顧客の獲得にもつながります。
投稿のポイント
東急ホームズのインテリアさん(@tokyuhomesinterior)がシェアした投稿 –
アルフレックスジャパンのデザインチームが考案した部屋の一角を紹介している投稿です。ユーザーは、自分の部屋のデザインの参考できたり、新しい家を建てるときの内装の参考にできたりと、様々なユーザーを対象にすることができます。
写真にはアルフレックスジャパンのタグが付けられ、興味を持ったユーザーが調べやすいような配慮がされています。また、ハッシュタグは日本語と英語が併記されており、海外ユーザーを意識している点もポイントです。
3. スウェーデンハウス
https://www.instagram.com/swedenhouse/
輸入住宅メーカーとして30年以上日本での実績があるスウェーデンハウスは、自社のモデルハウスの写真を投稿しています。
インテリアや雑貨などの北欧デザインはファンが多く人気があるので、北欧関連タグでリーチが見込めます。また、その中でも輸入住宅に興味があるユーザーが投稿を見て気に入れば、どこのモデルハウスなのかという情報も記載されているため、問い合わせしたり訪問予約を取ったりと簡単に次のアクションに移行することができます。
Instagramに限らす、SNSの投稿では広告要素が高いものは嫌われるといわれますが、商品を気に入ったユーザーがその情報に簡単にアクセスできるようにする環境作りは重要です。
投稿のポイント
実際に存在するモデルハウスを紹介しています。キャプチャはシンプルなものですが、ユーザーに必要な情報が的確に盛り込まれており、上述したようにユーザーの次のアクションを手助けするハッシュタグが付けられています。
4.goodroom
https://www.instagram.com/goodroom_jp/
おしゃれな賃貸不動産紹介サイトのgoodroomは自社の取り扱い物件を投稿しています。Instagramでいいね!を多数獲得している投稿は、自社サイトへの流入につながっているようで、お部屋人気ランキングの上位を獲得しています。
投稿のポイント①:
自社物件の紹介をしています。物件の立地情報や広さ、値段などの詳細な情報が掲載されており、ユーザーは物件を具体的にイメージすることができます。写真に加え、ボリュームのあるキャプションを加えることで具体的な訴求ポイントをアピールすることも重要であることがわかります。
投稿のポイント②:
この投稿から様々なテーマの下にインテリアコンテストを開催していることがわかります。参加者はハッシュタグ「#mygoodroom」とともに、写真を投稿します。コンテストなどが開催されると、撮影用に作られたインテリアでなく、実際にユーザーが暮らすおしゃれな部屋が見られるようになるので、フォロワーも集まりやすくなります。集まったフォロワーは引越しを考える際goodroomのサイトを利用する可能性が高まり、潜在顧客の獲得につながります。また、コンテスト参加ユーザーのフォロワーにもgoodroomの存在を周知できるので、更なる波及が期待できます。
5. 無印良品の家
https://www.instagram.com/mujihouse/
「木の家」「窓の家」「猫のいる家」などコンセプト別のモデルハウスや無印良品の家の各店舗のモデルハウス、モニターの家などを紹介しています。自社商品をふんだんに使ったモデルハウスなので、シンプルライフや、ミニマニリストといった親和性の高いハッシュタグを使い、インテリアの配置やチョイスも参考になる投稿が多く見られます。
こちらのアカウントではモデルハウスができるまでの動画を投稿したり、ハウス内部が立体的にわかる動画をあげることで、無印を使ったハウスをより具体的にイメージできるようになっています。
また、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトによるモデルハウスの投稿では、リノベーションした団地に入居者を募集するなど、直接的なPRにもInstagramを利用しています。
投稿のポイント
MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトで名古屋の桜田団地を取り上げた投稿では、過去2つの投稿と同様のモデルハウスの紹介であり、毎日見ることで全体の雰囲気がわかるような工夫がされています。
また、ハッシュタグは英語の表記もあり、英語でのコメントも寄せられていることから、海外のフォロワーが多いことも伺えます。
6. スーモ公式
https://www.instagram.com/suumo_official/
リクルート住まいカンパニーが運営するオリジナルキャラクター「スーモ」視点のアカウントです。キャラクターを利用したブランドイメージの確立・向上が目的と推測され、季節に応じたスーモの日常の様子を投稿しています。このようなキャラクターアカウントでは、最終的にはキャラクターへの親近感と企業イメージがリンクするような狙いがあります。
投稿初期は、家の中に溶け込み、インテリアや家具の一部となったスーモの投稿が中心でしたが、外出や食事を楽しむスーモの投稿が増え、スーモの日常が現在のメインの投稿になっています。
投稿のポイント
梅雨の季節とスーモを掛け合わせた時節ネタの投稿です。雨で外に出て遊べないスーモが、スプーンで遊んでいます。スーモの小ささやかわいらしさを強調している1枚です。
この投稿以外にも、クリスマスやお正月、節分など季節を活用し、コスプレや食べ物、自然に溶け込んだ、ユーモアのあるスーモの日常を表現した投稿が見受けられます。キャラクターを利用したSNSアカウントの運用では、季節ネタ、行事ネタは取り入れやすいの定石の手法と言えます。
7. roomcrip.jp
https://www.instagram.com/roomclipjp/
リアルな部屋のインテリア写真を200万枚以上紹介する、日本最大のインテリアと暮らしのInstagram「roomcrip」の公式アカウントは、「○○のある部屋」「○○に部屋」というコンセプトが各投稿で設定されているものが多くあります。
毎投稿で「○○件以上の実例を参考にできます」というコメントを加えたり、本サービスでの投稿イベント開催のお知らせをしたりと、同社が運営するインテリアSNSサイトやアプリ情報を紹介し、ログインまたはアプリダウンロードを促しています。
世界感の異なる部屋が紹介されているので、見ていて楽しく、ユーザーも次の投稿が待ち遠しくなるような多種多様なコンテンツが投稿されています。
投稿のポイント
「コンクリート壁紙のある部屋」を特集する投稿です。一見、マニアックな投稿テーマに見えますが、参考になる実例写真は2万枚以上の投稿があります。この写真を提供してくれた同社SNS内のユーザーを紹介し、もっと写真を見たいユーザーに対して、Instagramプロフィール画面から自社アプリへ誘導しています。
アプリ内で開催している投稿イベントの紹介も見ることができ、アプリ内で投稿すれば、公式インスタグラムに投稿されることもあるため、ユーザーの投稿モチベーションの向上にもつながっています。
ハッシュタグは英語表記もあり、海外からのコメントも見受けられます。
8. まとめ
ご紹介した8社は投稿に関連したハッシュタグというだけでなく、自社サービスと親和性が高そうなキーワードをハッシュタグに盛り込んで魅力的な写真を投稿し、自社アカウントへのリーチを高めています。
注文住宅・リノベーション・賃貸住宅サービスなどは一見するとInstagramユーザーと強い関連性があるようには思えませんが、自社のサービスの中で親和性が高い「インテリア」という切り口を発見したことによって、アカウントの運用価値を見出していることがわかりました。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部