世界観の表現か、お役立ち情報の発信か。化粧品業界Instagram活用事例7選

2021/10/31

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商品広告には欠かせないInstagram。活用方法によってユーザーがより身近に感じやすくなったり、商品の魅力をさらに引き出せたりできます。今回は化粧品業界に焦点を当て、Instagramをうまく活用している企業を取り上げました。


※編集部注:

2021年10月:
事例を更新・追加しました。


 


    ■目次


  1. SHISEIDO

  2. SK-Ⅱ

  3. THE BODY SHOP(ザ ボディショップ)

  4. diptyque(ディプティック)

  5. インテグレート

  6. トランシーノ

  7. キャンメイク

  8. 番外編:インフルエンサーによる商品紹介

  9. まとめ


1. SHISEIDO



@shiseido


美しい生活文化の創造というミッションを掲げ、ブランドラインを10以上保有している資生堂グループの公式Instagramアカウントです。約129万人のフォロワーを有しています。基本的に毎日2投稿されています。


グローバルマーケットを視野に入れ、投稿、プロフィール、ハッシュタグ含めすべて英語で表記されている点がポイントです。多様な人種のモデルや著名人が投稿欄を彩ります。


さらにIGTVでは著名人のインタビューやメイクアップアーティストによる資生堂商品を使用したメイクのチュートリアルなど、コンテンツとしても充実しています。


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こちらは様々な女性が「自分にとってのアルティミューン」を語る動画シリーズの中の1投稿です。製品の成分や機能だけではなく、それが生活の中にあることの意味などの情緒的な価値も含めて語られています。
















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こちらは印象的なアイメイクのイメージを用いた投稿です。日常の場面で参考にできるメイクではありませんが、アーティスティックなメイクでユーザーの興味を喚起しながら、製品の耐水性をアピールしています。商品の紹介はこういった個性的なメイクとともにされるケースが見られ、メイクによる自己表現といったアートの部分と、製品の魅力訴求のバランスが取られています。


2. SK-Ⅱ



@skii


プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の子会社であるP&Gプレステージ合同会社が販売する化粧品ブランドSK-Ⅱの公式Instagramアカウントです。


フォロワー数は約31万人、投稿は不定期です。グローバルアカウントとして運用されており、表記はすべて英語です。


多様な人種、年齢、バックグラウンドの女性を取り上げ彼女たちのストーリーを語るシリーズものの動画は、世界中の女性を勇気づけるコンテンツとして人気があります。直近ではオリンピックで活躍する女性選手を多く起用しました。


投稿のポイント
















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こちらはSK-Ⅱのブランド理念「CHANGE DESTINY」を伝える動画のダイジェストです。


規制のルールや困難を乗り越えて、運命を自ら切り開いた女性たちのストーリーがアニメーション動画になっています。
















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こちらは、過去の広告をリメイクするという企画の投稿です。女優の綾瀬はるかさんが、10年前の広告と同じポーズをしているクリエイティブになっています。10年の歳月を重ねてより一層魅力的になり透明感が増した綾瀬はるかさんが印象的。その他のブランドキャラクターの広告についても、同じようにリメイクした投稿が続き、変わらぬ美しさやそれを可能にするピテラエッセンスの魅力が伝わります。


3. THE BODY SHOP(ザ ボディショップ)



@thebodyshopjp


イギリス発のビューティブランド、THE BODY SHOPの日本版公式アカウントです。自然の植物由来の原材料を使用した製品や、環境に配慮したブランド哲学が世界中で高い支持を得ており、現在アカウントのフォロワー数は約5.8万人です。


Instagramアカウントにもブランドのナチュラルでエシカルな世界観が表れており、セルフラブを呼びかける「#YesToSelfLove」のキャンペーンや、創業者のメッセージが伝わる投稿内容が見た人の心を勇気づけます。


商品の紹介においても、サスティナブルやクルエルティフリー、ビーガンコスメなど、ブランドとして重視していることが製品に反映されていることがわかるような紹介が多用されています。


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こちらはブランド45周年特別企画のキャンペーンに関連する投稿です。


「ほどこう。自分をしばるものを。」というテーマで、「#YesToSelfLove」というハッシュタグを用い、自分自身を愛することを呼びかけるキャンペーン。この投稿では、キャンペーンサイトに用意されている、ユーザーが自ら「セルフラブ度」をチェックできるQ&Aコンテンツの一部を紹介しています。ほかにも、直接商品を紹介せず「セルフラブ」を呼びかける投稿が多く見られました。
















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こちらはベストセラー製品のリニューアルに関する投稿です。100%リサイクル可能なガラスボトルとプラスチックキャップを採用して生まれ変わったこと、ヴィーガン認証を取得したことなどを伝え、環境に配慮したエコな製品であることを発信しています。


4. diptyque(ディプティック)



@diptyque


パリ発のフレグランスブランド、diptyqueのグローバル公式アカウントです。コロナウィルスの流行に伴い人々のおうち時間が増えたことでホームフレグランスなどの需要が高まり、フォロワー数が増加し約81万人にのぼっています。


ハイライトにまとまったブランドストーリーでは製品をインテリアとして楽しむコツが美しいイメージで紹介されており、目で見て楽しめる内容になっています。


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diptyqueの製品は、パッケージのデザイン性の高さも特徴で、それらがInstagramの投稿でも存分に楽しめるようになっています。こちらの投稿は美しい製品の容器と手書きのイラストが組み合わさったクリエイティブが使用されており、ほかの投稿でも芸術的なイラストが多用されています。


商品を細かく説明するというよりは、ブランドの世界観を崩さず、イメージが伝わるような簡潔なキャプションが添えられているのも特徴です。


5. インテグレート



@integrate_jp


資生堂のブランド、インテグレートのInstagramの公式アカウントです。投稿は不定期、フォロワー数は5万人を越えています。


アカウント全体でブランドの世界観が統一されており、商品を使ったおしゃれな写真に加え、具体的な製品の特徴やメイクのアドバイスなど、実用的な情報が発信されているのも特徴です。


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こちらの投稿では、まず1枚目にインスタ映えする商品画像を採用し、プロフィールページの全体的な世界観を崩さないようなイメージを提示します。一方で2枚目は、写っている製品の説明や品番がキャプション付きで紹介されており、具体的な製品ごとの特徴やメイクのアドバイスなどが明記されています。


6. トランシーノ



@transino_jp


第一三共ヘルスケアのしみ対策化粧品ブランド「トランシーノ」の公式アカウントです。不定期投稿で、フォロワー数は約1.2万人です。


全体的に白と青のツートーンで統一されており、医薬品メーカー発のブランドとしての信頼感や清潔感が感じられるアカウントになっています。


クリエイティブは写真1枚のみの投稿が多くシンプルな構成ですが、一方でテキストに厚みがあり、製品ごとの成分や特徴、季節別の使用感や使用の際のアドバイスなどがしっかりと記載されています。


投稿のポイント
















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こちらの投稿に代表されるように、どの投稿も美白ケアブランドとして重要な「透明感」が1枚の写真でよく表現されています。ブランドイメージの表現、クリエイティブの統一感などが参考になります。


7. キャンメイク



@canmaketokyo


プチプラコスメの代表的ブランド、キャンメイクの公式アカウントです。投稿頻度にばらつきがありますが、ブランドの人気上昇にともないInstagramのアカウントもここ1年間でフォロワー数が2.8万人ほど増加と右肩上がりで成長しています。


リール投稿が多いのも特徴で、閲覧数も平均10万回近くを獲得しています。


「#キャンメイクコスメ部」というオリジナルハッシュタグを起用し、ハッシュタグを使ったユーザーによる投稿がハイライトにまとめられています。


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CANMAKE TOKYO(キャンメイク)(@canmaketokyo)がシェアした投稿





こちらはリール動画でメイクのハウツーを紹介している投稿の一例です。20秒程度の短い動画で、キャンメイク製品のいくつかを組み合わせてアイメイクが完成するまでを発信しています。


全体的に最近の投稿ではアイメイクに関するコンテンツが多用されており、マスク生活の中で目もとのメイクが重視されるトレンドがしっかりと捉えられています。


8. 番外編:インフルエンサーによる商品紹介


ここまでは化粧品ブランドの自社アカウントについて紹介してきました。


自社のオウンドアカウントを運用することも重要なマーケティング施策のひとつではありますが、一方で口コミ(UGC)を増やしたり、影響力のあるユーザーにプロモーション協力をしてもらうインフルエンサーマーケティングの重要性も高まっています。


そこで、コスメブランドが企業として考えたい観点は以下の2つです。



  • 自然とインフルエンサーに紹介してもらえたり、個人がSNSに投稿したくなる商品を作る

  • 自社商品・ブランドのターゲット層に合ったフォロワーを抱えており、かつ商品の魅力を伝える能力に長けている、相性のいいインフルエンサーを選定する


ここでは、上記2点をふまえて、商品の魅力をうまく伝えているインフルエンサーアカウントの投稿事例を紹介します。


投稿のポイント


1つめは皮膚科医の土屋佳奈さんのアカウントです。


都内で美容皮膚科の院長をつとめる土屋さんのアカウントはフォロワー約1.8万人。美容医療の施術だけでなく、スキンケア関連の情報を専門的観点も交えながら発信しています。
















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土屋佳奈 皮膚科医(@dr.kana_tsuchiya)がシェアした投稿



















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土屋佳奈 皮膚科医(@dr.kana_tsuchiya)がシェアした投稿





商品関連の投稿は基本的にクリニックで取り扱っている商品に関するものが多く、単発のPR投稿は見受けられません。


しかしながら、美容皮膚科医としての専門的観点と、いち利用者としての使用感などがわかりやすくまとめて紹介されており、美容ファンにとっては非常に有益な情報がたくさん詰まったアカウントです。


投稿のポイント


2つめはフリーランス美容師の山口夏実さんのアカウントです。

フォロワー数は約10万人、「初心者でも簡単にかわいくなれる美容術」というコンセプトをもとに、主にヘア、メイクの情報を発信しています。
















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山口夏実 NatsumiYamaguchi Official(@natsumi19910625)がシェアした投稿



















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山口夏実 NatsumiYamaguchi Official(@natsumi19910625)がシェアした投稿





紹介した投稿はどちらもPR投稿ですが、商品紹介は消費者が気になるポイントを押さえた内容になっており、複数枚の画像や動画を用いて商品の魅力を伝えています。


使用前、使用後の比較イメージを用いて発信しているところや、商品を使用してみての率直な感想をわかりやすく表現しているところもファンの支持を得ている理由なのではないでしょうか。


9. まとめ


ここまで化粧品業界のInstagram活用事例を挙げてきました。企業がそれぞれのカラーを大切にしながら、ブランドの世界観が表現されていることがわかります。


取り上げた企業事例から見えてきた、化粧品業界におけるInstagram運用のポイントをまとめてみましょう。


・ブランドのメッセージや哲学の伝達がメインか、商品紹介や使い方などの情報提供がメインか


ブランドコンセプトを前面に出すのか、商品の具体的特徴を提供するのか。自社の場合、どちらをメインにすべきか、よりターゲットに価値提供できるのはどちらか、を考えると、方向性を定めやすいのではないでしょうか。


・世界観に合うクリエイティブの統一感


クリエイティブについては、Instagramで人気が出やすいコンテンツの基本を押さえつつ、世界観に合わせてクリエイティブを作り込んでいるブランドが多いようです。ストーリーズのハイライト部分にユーザーの投稿したレビューなどをまとめているブランドはありますが、投稿におけるUGC活用はそこまで進んでいない印象です。


それよりも、画像クリエイティブの統一感がどのブランドのアカウントにおいても重要視されていることが感じられました。


・インフルエンサーや一般ユーザーの巻き込みも重要に


企業が発信するよりも、より身近で信頼しやすい存在として、ユーザーの口コミやインフルエンサーを巻き込んだプロモーションを実施していくことは重要だろうと言えます。


 



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