LINEの最適な投稿時間と頻度は? 3か月、全290アカウント・3040投稿を徹底分析!

2017/05/26


今や多くの企業がLINE公式アカウントやLINE@アカウントを保有し、代表的な宣伝手法になっています。このLINEアカウントの投稿を効率よくユーザーに配信するにはどのようにすれば良いのでしょうか?


今回は、3ヶ月にわたり全290アカウント・3040投稿を大きく9ジャンルに分けて調査しました。LINEメッセージを配信する際の参考にしてみてください。


※前回記事:【徹底分析】LINE投稿の最適な投稿時間と頻度とは? 全263アカウント・1024投稿を大調査!


    ■目次


  1. 調査概要

  2. 調査結果

  3. まとめ


1. 調査概要


2017年1月1日から3月31日までの3ヶ月間で配信された、290アカウント・3040投稿を対象に調査を行いました。



設定画面(画面右下)から「公式アカウント」を開き、「カテゴリ」から下記9ジャンルに絞って調査を始めました。



  • グルメ・フード

  • ファッション

  • ラグジュアリー

  • 買い物

  • ヘルス・ビューティー

  • 暮らし/学ぶ・働く

  • お出かけ

  • お金

  • メディア・エンタメ


※2017年3月以降カテゴリが変更となりました。本集計では下記のとおり新旧のカテゴリを統合して集計しています。また、カテゴリ変更となったのは厳密には3月1日ではありませんが集計の都合上3月から新カテゴリとしています。


    ■2月と3月で表記が変わり、調査の都合上、名目を変えているもの


  • (旧)ショップ・グッズ、(新)買い物 → 買い物

  • (旧)コスメ、(新)ヘルス・ビューティー → ヘルス・ビューティー

  • (旧)ライフサービス、(新)暮らし、(新)学ぶ・働く → 暮らし/学ぶ・働く

  • (旧)旅行・レジャー、(新)お出かけ → お出かけ

  • (旧)マネー・ファイナンス、(新)お金 → お金

  • (旧)メディアエンタメ、(新カテゴリ無し) → メディア・エンタメ


2. 調査結果


①グルメ・フード


対象アカウント


全38アカウント


AJINOMOTO、evian、アサヒ飲料、おとなサントリー、かっぱ寿司、カルピス、キユーピー、キリン、ケンタッキーフライドチキン、コカ・コーラ、サーティワンアイスクリーム、サントリー、しゃぶしゃぶ温野菜、ジョージア、すき家、チョコラBB、ドミノ・ピザ、ネスレ通販、バーガーキング、ハーゲンダッツ、ハウス食品グループ、プリマハム、ブルボン、ポッキー、ほっともっと、マクドナルド、ミスタードーナツ、ヤマザキビスケット、レッドブル・ジャパン、ロッテ、伊藤園、亀田製菓、吉野家、牛角、松屋、森永製菓、築地銀だこ、不二家


時間別



食事系のアカウントでは、やはり昼食時間の投稿が目立ちます。一方、夕食時の配信は昼食時に比べると多くないようです。


「マクドナルド」や「ケンタッキー」、「バーガーキング」などのファーストフードはお昼時が中心。「牛角」や「しゃぶしゃぶ温野菜」などの夕食としての来店が多そうな店舗のアカウントは夕方が多く、「ジョージア」や「プリマハム」など特定の時間で訴求する必要性があまりないものはランダムに投稿したりと、それぞれのアカウントの特徴によって違いが見られました。


曜日別



火曜日と金曜日に比較的投稿が集中していることがわかります。


休日前の金曜日と、週初めの月曜日を避けたちょうど良い日数間隔の火曜日が好まれていえると考えられます。


②ファッション


対象アカウント


全51アカウント


[.st] / ドットエスティ、aimerfeel(エメフィール)、BEAMS、FABIA(ファビア)、H&M、haco!、Heather (ヘザー)、JINS、LACOSTE、LEPSIM (レプシィム)、Levis、mac-house(マックハウス)、Rady、WEGO (ウィゴー)、ZARA、アース ミュージック&エコロジー、アディダス ジャパン、アベイル、アメリカンイーグル、ウサギオンライン、オンワード・クローゼット、ギャップ ジャパン、ギルト (GILT)、グローバルワーク、サマンサタバサグループ、ジーユー、しまむら、ショップリスト、スーツの 「はるやま」、スーツのAOKI、スタディオクリップ、ゾゾタウン、トリンプ (アモスタイル バイ トリンプ)、ナイキジャパン、ニコアンド、ニューバランス ジャパン、バースデイ、ハニーズ、ピーチジョン、プーマ ジャパン、フォーエバー21、ブルーレーベル/ブラックレーベル CB、ベイクルーズ、ユニクロ、ライトオン、ラシット、ローリーズファーム、ロぺピクニック、ワールド、ワコール、靴シュープラザ(SHOE・PLAZA)


※ゾゾタウン、ギルト(GILT)は3月は「買い物」カテゴリ


※JINSは1月、2月は「買い物」カテゴリ(旧「ショップ・グッズ」カテゴリ)


時間別



9時台の通勤通学時間、12時台のお昼時、17時以降の帰宅時間、分けて大きく3つの時間帯で投稿していることがわかります。


また「WEGO」や「ライトオン」など比較的価格が低く購入しやすいものは9時や12時台に投稿し、「バーバリー」などのハイブランドで価格が高い商品を扱うアカウントは、大人向けに夕方以降の時間帯に投稿している傾向があります。


曜日別



他の日と比較して投稿本数が突出しているのが金曜日です。週末に投稿することで土日の外出や買い物での購買意欲を高めようとする各アカウントの戦略が伺えます。


③ラグジュアリー


対象アカウント


全16アカウント


PRADA、Burberry、COACH、GQ JAPAN、GUCCI JAPAN、LOUIS VUITTON、MICHAEL KORS、Moncler、Ralph Lauren、SPUR、VOGUE JAPAN、イヴ・サンローラン・ボーテ、シャネル、ディオール、ディオール ビューティー、フェンディ


時間別



「SPUR」や「VOGUE JAPAN」など、一部のアカウントが毎日22時台に頻繁に投稿するため、データに偏りが出ています。そんななか「ディオール」や「COACH」など、お昼12時台と夜19時台に投稿時間を分けて運用しているアカウントも見受けられました。


いずれにしろ夜の時間帯での投稿が多く、社会人の帰宅後を狙っていると考えられます。


曜日別



平日の投稿が多いです。火曜日からい金曜日にかけてはだんだん投稿数が増えており、休日に向けて訴求していこうという意図が感じられます。


④買い物


対象アカウント


全42アカウント


Amazon.co.jp(アマゾン)、Beats ByDre、JINS、mouse、アカチャンホンポ、アルペングループ、アンファー、イエローハット、イオン、イケア・ジャパン、イトーヨーカドー、ギルト(GILT)、クラブパナソニック、コンタクトのアイシティ、サウンドハウス、ショップジャパン、スギ薬局、セブンネット、ゾゾタウン、トイザらス・ベビーザらス、ニッセン、ニトリ、パルコ、バンダイ、ファーウェイ・ジャパン、ファミリーマート、フェリシモ、ベルメゾン、マツモトキヨシ、マルイ、メガネスーパー、ルミネ、ローソン、伊勢丹新宿本店、楽天市場、銀座三越、阪急うめだ本店、出前館 on LINE、西松屋、西武・そごう、西友 SEIYU、大丸・松坂屋、無印良品


※mouse、ベルメゾン、フェリシモ、ファーウェイ・ジャパン、クラブパナソニックは3月から「暮らし/学ぶ・働く」カテゴリ


※出前館 on LINEは1月、2月は「暮らし/学ぶ・働く」カテゴリ(旧「ライフサービス」カテゴリ)


※ゾゾタウン、ギルト(GILT)は1月、2月は「ファッション」カテゴリ


時間別



朝から昼11時台にかけてと、また夕方18時台の投稿が目立ちます。


「銀座三越」や「ニトリ」などは午前中を中心に配信し、「ニッセン」や「スギ薬局」は18時頃の遅い時間帯に配信し、「トイザらスジャパン」や「アルペングループ」は上記の両方の時間帯で投稿を行っています。


曜日別



比較的に火・水・木曜日と金曜日に投稿が集中していることがわかります。


火・水・木曜日に投稿すると平日中の消費行動を促すことができ、金曜日に投稿すると休日の消費行動を促すことができます。


食品などに比べると消費者が購買意欲を発揮するタイミングがわかりづらいため、そこまで投稿のタイミングに大きな差が出ないと考えられます。



⑤ヘルス・ビューティー


対象アカウント


全31アカウント


@cosme、ANNA SUI COSMETICS、BOTANIST、DHC、EYEMANIA、fracora、JILL STUART Beauty、KOJI、MAC COSMETICS、RMK、SK-Ⅱ、skinvill、アテニア、イプサ、エスティ ローダー、オルビス、クリニーク、シュウ ウエムラ、ドクラーシーラボ、ドモホルンリンクル、ハーバー、パーフェクトワン、ヒフミドby小林製薬、ヒロインメイク、ファンケル、プロアクティブ+、ランコム、ロクシタン、江原道、資生堂 ワタシプラス、草花木果


時間別



12時台と17時台に投稿しているアカウントが多いようですが、女性がおもなターゲットとなる分野で主婦やOLなど幅が広く、全体的に投稿時間が散らばっています。


曜日別



平日の中盤から金曜日にかけて投稿が多いです。


購買タイミングも人それぞれで平日の全体を通して訴求している印象です。ただそのなかでも、土日の購買意欲を促すために金曜日に最も投稿数が多いのは他ジャンルと同様でした。


⑥暮らし/学ぶ・働く


対象アカウント


全55アカウント


an、au、ENEOS (JXエネルギー)、KUMON、MINI Japan、mouse、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、P&Gマイレピ、Shugoo! (シュフー)、Suica、TOYOTA、Y!mobile (ワイモバイル)、YDK応援!明光義塾、アットホーム、いぬ・ねこのきもち、エンバイト、エン転職、エン派遣、きこりん (住友林業)、グーネット、クラブパナソニック、コープ、こどもちゃれんじ、シャンブル、スタジオアリス、スタディサプリ高校講座・大学受験講座、全労済、ソフトバンク、ダイハツ、たまひよ、トライさん、バイク王、バイトル、はたらこねっと、パン田一郎、ファーウェイ・ジャパン、フェリシモ、ベルメゾン、ホームメイト・リサーチ、マイナビバイト、ヤフー・ジャパン、ヤマト運輸、ライザップ、レオパレス21、写プライズしよう。、車のガリバー、出前館 on LINE、食べログ、進研ゼミ、生涯学習のユーキャン、大東建託、東京個別指導学院、東進、郵便局 [ぽすくま]


※バイク王、グーネット、MINI Japan、Suica、ダイハツ、車のガリバー、TOYOTA、ENEOS (JXエネルギー) は3月は「お出かけ」カテゴリ


※全労済、コープ は3月から「お金」カテゴリ


※出前館 on LINE は3月から「買い物」カテゴリ


※P&Gマイレピ は1月、2月は「メディア・エンタメ」カテゴリ


※mouse、ベルメゾン、ファーウェイ・ジャパン、クラブパナソニック は1月、2月は「買い物」カテゴリ(旧「ショップ、グッズ」カテゴリ)


時間別



10時から12時台の午前中と、17時以降の夕方の時間帯に二分する結果になりました。


午前中でしか投稿していない「はたらこねっと」や「アットホーム」に対して、夕方以降でしか投稿していない「大東建託」や「ソフトバンク」など各アカウントの戦略が見受けられます。他ジャンルに比べてわかりやすく投稿時間帯の傾向が出ています。


曜日別



やはり金曜日は多くなりますが、平日は全体的に多い傾向です。


このジャンルには、学習塾や派遣事業、運送事業や通信など様々な企業が属しているため、それらの戦略の違いが相関のあまりない結果になる要因だと考えられます。


⑦お出かけ


対象アカウント


全25アカウント


AIRDO、ANA、ENEOS(JXエネルギー)、Hotels.com、JAL、JTB、MINI Japan、Suica、TOYOTA、エアアジア・ジャパン、エイチ・アイ・エス、エクスペディア、グーネット、サンリオピューロランド、ジェットスター、ソラシドエア、ダイハツ、バイク王、バニラエア、ボートレース、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ラウンドワン、劇団四季、車のガリバー、東京ディズニーリゾート


※バイク王、グーネット、MINI Japan、Suica、ダイハツ、車のガリバー、TOYOTA、ENEOS (JXエネルギー) は1月、2月は「暮らし/学ぶ・働く」カテゴリ(旧「ライフサービス」カテゴリ)


※劇団四季は1月、2月は「メディア・エンタメ」カテゴリ


時間別



昼食時と夕方の時間帯に投稿が集まっています。モバイルが見られる時間に合わせて投稿する、各アカウントの戦略が伺えます。


曜日別



金曜日の投稿本数が突出しています。


同ジャンルは土日の外出に向けて情報を訴求しているため、土日のアクションに最も大きな影響を与えうる金曜日に多く投稿していると考えられます。


⑧お金


対象アカウント


全15アカウント


SBI証券、smart WAON(スマートワオン)、あいおいニッセイ同和損保、アフラック、アメックス、イオンカード、クイックペイ、コープ、みずほ銀行、りそなグループ、楽天カード、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、全労済、電子マネーnanaco


※全労済、コープ は1月、2月から「暮らし/学ぶ・働く」カテゴリ(旧「ライフサービス」カテゴリ)


時間別



夕方以降の投稿が多く見受けられます。


「みずほ銀行」や「三菱東京UFL銀行」、「三井住友銀行」など多くの企業が夕方以降の時間帯で投稿しています。


曜日別



土日の投稿はほぼ見られず、平日、特に金曜日に投稿が集中しています。


⑨メディア・エンタメ


対象アカウント


全24アカウント


VOGUE GIRL、GYAO!、Hulu、J:COM、Netflix、P&Gマイレピ、TSUTAYA、WOWOW、WSJ日本版、エレメンタルストーリー、クラッシュフィーバー(クラフィ)、ゲーム・オブ・ウォー、サマナーズウォー、スクスト (スクールガールストライカーズ)、パワプロ (実況パワフルプロ野球)、プレイステーション、ブレイブ フロンティア、ぼくとドラゴン(ぼくドラ)、モバイルストライク(モバスト)、モンスターストライク(モンスト)、ラブライブ!スクフェス、劇団四季、剣と魔法のログレス いにしえの女神、任天堂


※メディア・エンタメカテゴリは3月は集計対象外のため、1月、2月の集計


時間別



18時台の投稿数が最も多くなっています。ゲームなどの娯楽に関連するアカウントが多いため、仕事や学校が終わり、自宅でくつろぐ時間帯を狙っているという戦略が伺えます。


曜日別



曜日別の投稿数に大きな差異は出ていません。娯楽に関するジャンルであるため訴求のタイミングを決める必要が無いためだと考えられます。


しかし、他に息抜きの手段が多い土日に比べると平日の方が投稿が多くなっています。


3. まとめ


ここまで9つのジャンルのアカウントの投稿時間の傾向を見てきて参考になりそうなポイントを2点ご紹介します。


商材によって投稿頻度や投稿時間を変える


今回比較したジャンルによって扱う商材が違っていましたが、それによって各アカウントの運用の仕方も変わっていました。消費者の購入頻度が高い商材の場合は、投稿頻度も高くしてユーザーに常に訴求し続けることができるようにし、消費者の購入頻度が低い商材の場合は購買意欲が上がる土日の前の木曜日や金曜日にかけて投稿することで訴求するといった工夫が見られました。


企業は、自社が扱う商材に対してユーザーがどのようなニーズを持っているのかをしっかりと把握し、最適な投稿頻度や投稿時間を選択する必要があります。


ユーザーの生活とマッチした投稿時間


多くのジャンルでお昼の12時前後や夕方以降の時間帯で投稿していました。


これは会社や学校のお昼休みやそれらが終わって帰宅する電車の中の時間、そして帰宅してからの自由時間などにユーザーがモバイルを見ることを予想した戦略です。商材によっては、朝見られるものを夜しか見られないものなど様々な特徴があるでしょう。


企業は、ユーザーがどの時間に投稿を見ようとするかを考え、訴求機会を的確に捉えることは重要です。


この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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