超激戦区ッ! 国内外のウィスキー関連Facebookページの運用施策まとめ
2017/06/19

- ■目次
- ウィスキー関連Facebookページはなぜ多いのか
- ブランド別の分析
- ブランド別の施策
- まとめ
1. ウィスキー関連Facebookページはなぜ多いのか
現在、Facebook上にはウィスキー関連ページが多く見受けられます。日本のサントリー社はブランド毎にFacebookページを作っており、それぞれのアカウントでファンを獲得しています。
▲「知多」や「白州」、「角ハイボール」など関連アカウントがいっぱい
また、海外ブランドのアカウントが多数存在し、なかには日本版ページを作っているものもありました。このように、ウィスキーまたはハイボール関連のアカウントが多い理由は主に2つあると考えられます。 1つ目は、ウィスキー自体が飲料業界の中の大きなカテゴリーのひとつであることがあげられます。世界的にも歴史が深く種類も非常に多いウィスキーは、酒類のなかでも代表的なジャンルになります。そのため必然的に訴求ポイントに違いが出て、ターゲットも細分化され、アカウントが多くなると考えられます。一部後述しますが、国内企業事例としてサントリーだけで5つのページが確認できました。 2つ目は、ウィスキーという商材がSNS発信に向いていることです。まず見た目にも鮮やかな黄金色をしており、またハイボールの場合は炭酸の泡や透明な氷がまぶしく、シズル感がSNS映えします。また素材として、有名女優がおつまみのから揚げと一緒にハイボールを飲んでいる姿など、記憶に残るTVCMも多く、SNS用に切り取り、再構成して発信しやすいといえます。 それでは、国内アカウントと海外アカウントを見ていきながら、それぞれのアカウントがどのような投稿や運用方法をしているのか分析していきましょう。2. ブランド別の施策
それでは、国内の代表的なメーカーであるサントリー群アカウントと、海外アカウントの中からいくつか特徴的な運用施策をご紹介します。サントリー群施策の特徴
事例1:シングルモルトウィスキー白洲

https://www.facebook.com/SuntoryHakushu/
「シングルモルトウィスキー白洲」の公式Facebookアカウントです。さわやかな香りと軽やかな味わいが特徴のウィスキーでボトルのデザインも落ち着いたおしゃれなものになっています。 投稿内容には、自社商品自体を扱うというよりも「ボトル×景色」や「ウィスキー×おつまみ」などの画像を採用していることが多く、また、同商品が製造されている場所である白洲の土地について紹介している投稿なども見受けられます。投稿のポイント

事例2:サントリー角ハイボール

https://www.facebook.com/SuntoryKAKUHIGHBALL/
「角ハイボール」の公式Facebookアカウントです。 CMでもお馴染みですが、商品のラベルカラーやアカウント全体の色もわかりすい黄色のテーマカラーで統一されていてブランド認知を確立しています。 投稿内容には、おすすめのおつまみと自社商品を掛け合わせた投稿やハイボールのおいしい飲み方をスライドショーを用いて伝える投稿など見た目のインパクトを重視した投稿が目立ちます。 また、クリスマスのチキン、バレンタインデーのチョコレート、お花見時期のお団子など季節性のある様々な食品と自社製品を掛け合わせることで年間を通して訴求し続けている点もポイントです。投稿のポイント

事例3:アンクルトリス

https://www.facebook.com/SuntoryUncleTorys/
「アンクルトリス」の公式Facebookアカウントです。 投稿内容にはオリジナルキャラクターを用いたものが多く、キャラクターの発言などを主軸に運用されています。また、同キャラクターはTVCMや缶バージョンの商品にも用いられているため認知度が高く、アカウントのブランドイメージ確立にも役立つためこのような運用方法は適しているでしょう。 自社商品の写真に同キャラクターの簡単なアニメーションを差し込むことでユーザーから大きな反応を得ています。投稿のポイント

外国産ウィスキー群施策の特徴
事例1:Wild Turkey Japan

https://www.facebook.com/wildturkeyjapan/
1940年にバーボンの聖地ケンタッキーで誕生した歴史あるウィスキーブランド「Wild Turkey」の日本版公式Facebookアカウントです。 投稿内容の多くが自社商品のみに焦点を当てたもので、それをいろいろな見せ方にすることで工夫して表現しています。その他にも原材料へのこだわりや蒸留所を紹介する投稿も見受けられますが、比較的ストレートに自社商品のみを取り上げている印象を受けます。投稿のポイント

事例2:タリスカー

https://www.facebook.com/TaliskerJapan/
1830年に生産開始され、日本では幕末のころから存在するウィスキーブランド「タリスカー」の日本版公式Facebookページです。同アカウントでは、タリスカーに関する様々な情報を網羅的に発信しています。 印象的なシリーズ投稿は「Bob」という中の人など思われる人物による定期的な投稿です。「ハイ、Bobです。みなさんタリスカー飲んでますか?」というフレーズから始まる個人目線の投稿では、Bobさんがウィスキーと共に食べた料理の様子やタリスカーについての知識などが不定期に投稿されています。
投稿のポイント

https://talisker-online.jp/life_with_talisker/whisky_tasting/
こちらは投稿に付いているリンクから遷移できる「LIFE WITH TARISKER カッコいい大人になるためのウィスキーコラム」というウィスキーに関するコラムなどを掲載しているオウンドメディアです。ウィスキーブランドが独立したメディアを持っているという他アカウントにはない施策だといえます。 メディアの形にコンテンツを落とし込んでいくことで自社商品についての知識や訴求機会を蓄積していくことができるので非常に効果的な施策です。事例3:ジムビーム

https://www.facebook.com/jimbeamjapan/
世界120ヶ国以上で飲まれている売り上げ世界No.1バーボンである「ジムビーム」の日本版公式Facebookアカウントです。通常の投稿では、自社商品の紹介やイベントの告知などを行っています。 日本でも有名モデルを起用したTVCMが記憶に新しいものですが、Facebookアカウントも日本に馴染んでおり他アカウントと比較しても写真やテキストに海外色を感じません。また、日本の居酒屋などでハイボールに合うおつまみを動画で投稿するなど中の人の存在感を強く感じる側面もあります。投稿のポイント


http://www.jimbeam.com/ja-jp/bourbon-drinks/all-recipes
3.まとめ
ここまで国内企業サントリーのウィスキーブランドのアカウントと海外ウィスキーブランドのアカウントを見てきて、参考にすべきポイントをご紹介します。①運用の主軸を決める
ウィスキーという同種類の商品を扱うページが多い場合、軸をちゃんと決めて運用してそれぞれの違いを訴求する必要があります。上の事例の中には、商品自体を押し出していく見せ方や、お酒であることを利用しておつまみと一緒に訴求するやり方、商品を作っている蒸留所を利用する見せ方などありました。特にサントリー群のアカウントは、同社から販売されているブランドということもあり、それぞれがしっかりとした軸を持っていました。 運用の主軸をしっかり定めて商品の見せ方を確立させられれば、投稿全体の方向性まで落とし込めます。これが曖昧だとユーザーに訴求したいポイントが分散してしまい、他アカウントとの明確な差別化ができなくなるので注意しましょう。②特定の投稿形式を持つ
上記項目と被りますが、他アカウントとの差別化を図るためにも運用するうえで特徴的な投稿形式を持つ必要があります。 おすすめのおつまみを紹介したり、中の人の人間味を感じられるような投稿をしたり、オウンドメディアの記事をSNSと連動させたりと、定番化したシリーズ投稿がさまざまなアカウントで見受けられました。事例のように商品やブランドのイメージとマッチした投稿パターンを見つけることが出来れば、ユーザーに強い印象を与えることができます。 今回の記事を参考に、同じ商材を扱うSNSと差別化を図る施策を打ち出してみてください。この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部
