2週間で12万アクセス、Twitterとリアルを連動!『GODZILLA 怪獣惑星』プロモーションの舞台裏に迫る
2017/12/11

- ■目次
- プロフィール
- 取材の背景
- なぜデジタルとリアルなのか
- 2週間で12万アクセス!『ゴジラvsバズラ』
- 約100万人が接触!『新宿アニゴジゲート』
- 映画プロモーションにおいて大切なこと、必要な姿勢
1. プロフィール
久保田 光治 氏 株式会社ムサシノ広告社/REGENTS マネージング・ディレクター
2. 取材の背景
久保田氏が担当したのはゴジラ初のアニメ映画『GODZILLA 怪獣惑星』のプロモーション。この映画は、興行収入82.5億円を記録する大ヒットとなった2016年公開の映画『シン・ゴジラ』のネクストと位置づけられ2017年11月17日に全国公開いたしました。 日本が誇る歴史あるコンテンツ「ゴジラ」を初めてアニメ化した作品であるため、従来のゴジラファンに加えて、新たに若年層への認知と意欲上げるために、デジタルとリアル両軸で口コミを広げる斬新なプロモーションが実施されました。そのなかでも、今回ラボ編集部が特に注目したのが「アニゴジゲート」「ゴジラvsバズラ」です。

3. なぜデジタルとリアルなのか

これって、ジブリ映画「天空の城ラピュタ」が放映されるときに「バルス!」というセリフに合わせて、Twitterが盛り上がることと似たものだと捉えています。 つまり、若い世代に対して高い拡散性のあるTwitterが「ゴジラ」というコンテンツをエンタメ化させてくれるポテンシャルを持つということ。また、Twitterを含めたオンラインの盛り上がりを最大化させ、ゴジラの新作というスケールの大きさも伝えたかった。だからリアルとオンラインを融合させることが必要と考えたのです。 小東:他にもSNOWとのコラボも行われていましたね。【「シン・ゴジラ」大反響15.2%】テレビ朝日で12日に地上波初放送した「シン・ゴジラ」の平均視聴率は15.2%だった。「#シンゴジラ 」ツイートは累計100万件を突破するなど大反響。 https://t.co/G99g4Q02hB
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2017年11月13日

▲顔認証画面で専用フィルターを選んで口を開けると、ゴジラの光線が出せる
久保田:SNOWはオフラインとオンラインをつなぐ架け橋の一種と考えていました。新宿アニゴジゲートがSNS映えするフォトジェニックスポットになっていたので、若い人がSNOWでゴジラになりきって、熱線をはいて盛り上がってくれてました。結果、スタンプ利用数が約100万人というSNOW内でも極めて高い数値だったそうです。 このほかにも、(上述)ゴジラvsバズラのような企画を通じて、オンライン・SNSを活用した若年層向けの企画を打ち出していきました。4. 2週間で12万アクセス! 「ゴジラvsバズラ」
小東:ツイートがゴジラにダメージを与える企画「ゴジラvsバズラ」について、もっと教えてほしいです。有名なライターさんをアサインされていましたよね。 久保田:はい。Twitterの特徴でもある瞬発的な盛り上がりを、映画公開まで持続させる為に、ネット界隈で有名なライターの皆さんにご協力いただき、“バズラ特殊攻撃”と題して記事やツイートを定期的に投下する仕掛けを施しました。 通常だとゴジラ好きタレントなどインフルエンサーを起用することも考えられたと思うんですが、変に色をつけず、ゴジラに纏わる読み物として「誰にでも」面白がってもらいたかったんです。だから、カツセさんやヨッピーさんのように、ゴジラファンに限らず読者のいるライターさんがピッタリでした。 また、雰囲気やモードにもこだわりましたね。「なんかこいつらやろうとしているぞ…!」的な面白がってもらえそうな雰囲気を醸し出したい。そのためにも、良い意味で個性の強いバズライターさんをアサインしました。 小東:ユーザーがゴジラを倒す感覚や快感について、何か工夫されたことはございますか?久保田:自分のフォロワー数に応じて攻撃力が変わるギミックや、バズライターの記事攻撃の演出にもこだわりました。具体例としては、特殊攻撃に参加してくれた人気の企業アカウント“パインアメ”は、「パインアメミサイル」がゴジラを攻撃するという、見る人の参加欲を刺激する面白い演出でした。 こうして、全く知らないユーザー同士が「ゴジラ」という共通のコンテンツに集まり、ゴジラを倒すことに熱中することを通じて、一体感を生み出していきました。( ˙-˙)。oO(バズラ!)#ゴジラVSバズラ #ゴジラ もうひとつの戦い『パインアメvs 誤字ラ』https://t.co/jS4gZLCF5Q
— パインアメの【パイン株式会社】 (@pain_ame) 2017年11月12日

5. 約100万人が接触! アニゴジゲート
小東:アニゴジゲートの反響はいかがでしたか? 久保田:盛り上がりましたね。設置期間中、約100万もの人がアニゴジゲートに接触しました。今回のような「拡散されるリアルな体験」って、いつものあの場所、あの空間が「なんか違う!」という違和感を感じさせることがポイントだと考えています。アニゴジゲートは、今まで広告が出たことない場所に出したことが勝因の一つ。東京都、新宿区、JRなど様々なところへの交渉・申請が必要になり、いろいろな規制の中での実施だったので大変でしたけど、その分圧倒的な違和感を生み出せたのだと思います。 ゴジラvsバズラにも共通しますが、たとえばTwitterでフォローしている人がいきなり「無人在来線爆弾だー!いけーー!」とかってつぶやいて自分のタイムラインに流れてくる体験って、普通じゃないですよね(笑)。そういう違和感や異常な感覚が、肝だと思いますね。いつもよりインパクトがあるという程度だと、なかなか違和感は生まれないわけです。 小東:たしかに新宿東口がゴジラになっていたら異常事態ですね(笑) 久保田:私は過去に『劇場版PSYCHO-PASSサイコパス』のプロモーションで”新宿シビュラシステムゾーン”というデジタルサイネージとテクノロジーを融合した体感型企画をプロデュースしました。シンゴジ熱狂から一夜明け、新宿アルタ前に突如出現した第2のゴジラヘッドこと #アニゴジゲート !さっそく調査してまいりましたが、これはなかなか異様な光景だ! 信じられんな・・・これが本当に地球の新宿か・・・?#アニゴジ #ゴジラ #GODZILLA #怪獣惑星 pic.twitter.com/TcLUukMiIm
— 科楽特奏隊|円谷プロ公認カバー盤発売中! (@katokutai_band) 2017年11月13日

6. 映画プロモーションにおいて大切なこと

- ■補足
- 映画『GODZILLA 怪獣惑星』公式サイト http://godzilla-anime.com/index.html
- REGENTSリージェンツ公式サイト https://www.regents-tokyo.com/
- ムサシノ広告社 公式サイト https://www.musashino-ad.co.jp/
この記事を書いた人:小東真人

17年ガイアックス入社のデジタルネイティブ世代。靴磨きが大好きで、休日はInstagramで関連アカウントばかり見ている。