【イベントレポート】なぜインスタグラマーやユーチューバー? ソーシャルメディアマーケティングは企業主体からユーザーを巻き込む時代へ
2018/07/05

- ■目次
- プロフィール
- 情報発信の主権は消費者の手に。企業は勇気を出してマーケットに対するコントロールを手放すべき
- 企業の想像を超えるインスタグラマーの価値。効果的なインスタグラマーの巻き込み方
- 企業とユーチューバー。ユーチューバーを理解し、任せ、活かすこと
- 編集後記
1. プロフィール

- 株式会社ガイアックス ソーシャルメディアラボ編集長 小東真人
- 公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE)広報 新出浩行氏
- 株式会社VAZ MelTVプロデューサー 渡辺広輝氏
- 株式会社GENIC LAB 代表取締役CEO 木村優紀子氏
- 株式会社ガイアックス ソーシャルマーケティング事業部 副事業部長 重枝義樹
2. 情報発信の主権は消費者の手に。企業は勇気を出してマーケットに対するコントロールを手放すべき
株式会社ガイアックス ソーシャルマーケティング事業部 副事業部長 重枝義樹

- 情報発信の主権は既に消費者に移った
- 主体が消費者である以上、企業による市場へのコントロール的介入はその市場を失うことに繋がる
- 企業はそのマーケットに対するコントロールを手放す必要がある


3. 企業の想像を超えるインスタグラマーの価値。効果的なインスタグラマーの巻き込み方
株式会社GENIC LAB 代表取締役CEO 木村優紀子氏

①人を惹きつける(見た人が自分ごと化できる)写真を撮ることができる
企業の広告をSNSで見ても、自分とは関係ないと感じスルーしたり、そもそも目に入ってこなくなってきている人がとても増えています。 しかし、インスタグラマーさんが撮影した生活感がありつつもおしゃれな写真は、SNSフィード内の友人や同僚の投稿との違和感が少ないため、反応が良く、バナー広告のCTRが3倍以上にアップした例もあります。②独自のハッシュタグ、コミュニティを作れる
企業の方がなかなか思いつかない、独自のハッシュタグを発見してくれます。Instagram起点で物を買う方が今すごく増えていまして、そういう方はハッシュタグから良い商品を検索しているんです。そしてハッシュタグが一種のコミュニティのように機能しているため、ハッシュタグによって人の集まりやすさや情報の濃度が異なってきます。 届けたい情報に対して有益なハッシュタグが感覚的にわかるというのもインスタグラマーさんのひとつの特徴です。③生活者目線での投稿をすることができる
従来の広告で使われるようなプロが撮影した綺麗なクリエイティブは、SNS上では効果が出なくなってきております。弊社のクライアントさんも同様に感じている方が多く、インスタグラマーさんに一般生活者の目線で撮影してもらった写真を広告に使用したところ、300%以上効果が改善したことがありました。 企業の宣材写真でありつつも、広告らしさが薄く、かつストーリー性がある生活者目線の写真やハッシュタグを活用した投稿をつくることができる、それがインスタグラマーさんの特徴だと感じています。 では企業側のトレンドはどうなっているのか。 Instagramを見て商品を購入するユーザーが最近増えていることから、商品のブランディングだけでなく、ひとつの購買メディアとして活用する企業さんが増えています。そしてついに、欧米でリリースされていたInstagramの写真からそのまま商品を購入できる「ショッピング機能」がつい先日、日本にも上陸しました。 今後Instagramは見て綺麗だなと楽しむだけでなく、EC機能をもったプラットフォームとして発展していくと考えられるため、どうしたら購買意欲をあげられるのか、どのようなハッシュタグをつけたら検索してもらえるか、企業はインスタグラマーさんをうまく巻き込んで様々な施策を行なっていくことがますます重要になってきます。4. 企業とユーチューバー。ユーチューバーを理解し、任せ、活かすこと
株式会社VAZ MelTVプロデューサー 渡辺広輝氏

STEP1:ユーチューバーを理解すること
まず前提として、YouTubeには現在本当に無数のチャンネルがあり、それぞれ強い趣味趣向、テーマを持ったユーチューバーが存在している状況です。ですので、プロモーションでユーチューバーを起用する際は、そのプロダクトに合致したファンを抱えるユーチューバーを起用する必要があります。ユーチューバーには熱狂的なファンがついており、TwitterやYouTubeを通じて独自のコミュニティを形成しています。どのユーチューバーをプロモーションに起用したらいいか分からないという相談を受けることが多いのですが、そのユーチューバーのコミュニティ文化とファンの属性、この2点を理解することが必要だと思います。STEP2:ユーチューバーに任せること
彼らユーチューバーはセルフプロデュースの天才です。 自ら企画を考えて、動画を撮影し、自分で編集をして、それを自分でマーケティングしています。一貫して全部自分たちで実行して、数十万人数百万人のフォロワーを獲得しているという実績があります。 また彼らのファンとのコミュニケーション量は圧倒的です。今日もそうでしたが、事務所にいるユーチューバーはずっとTwitterとYouTubeを見て、ファンへリプライを送ったり、ファンにニックネームをつけたり、ファンとの1対1のコミュニケーションを行い続けています。そしてどんな企画だと面白いか、毎日のようにファンと大量にかつ正確にPDCAを 回しています。企業よりもユーチューバーの方が圧倒的にユーザーに近い立場にいるので、彼らに任せてみてはいかがでしょうか。STEP3:ユーチューバーを活かすこと

5. 編集後記
こんにちは、編集長の小東です。 今回のイベントは「#企業はユーザーを巻き込もう」をテーマに、弊社だけでなく、インフルエンサーマーケティングをけん引するVAZさんやGENIC LABさんにも発表していただきました。 また記事には書ききれませんでしたが、当日はトークセッションにB.LEAGUEさんをお招きし、ユーザーが口コミしやすい企画の考え方についてお聞きしました。B.LEAGUEさんのエンターテインメント性の高さ! 必ずチーム5名以上にアカウントの開設を義務付けているらしい。
選手とのコミュニケーションが取れるので熱量もとても深くなるからいいよね自然発生するファンというコミュニティ! #企業はユーザーを巻き込もう — ちゃんもも(したらももよ) (@chan_momo0901) 2018年6月6日
プラットフォームが増え、ユーザーの使い方もどんどん移り変わるソーシャルメディアマーケティング業界ですが、今後も各分野で活躍する企業様をお呼びして、参加者の皆さんと一緒に知見を深めていければと思います。 最後までお読みいただき、ありがとうございました!BリーグのLEDコートでの公式戦は世界初。そこに集中して投資して「伝説の試合」をつくった。クチコミって文字通り語り継がれることで、ストーリーや猛烈な記憶ですね。スポーツなんかは特に。
#企業はユーザーを巻き込もう — 若月 翼 / Wasei Salon (@wakatsubasa) 2018年6月6日
この記事を書いた人:小東真人

ソーシャルメディアラボ編集長。地方や中小ビジネス向けセミナーなどを担当。
17年ガイアックス入社のデジタルネイティブ世代。靴磨きが大好きで、休日はInstagramで関連アカウントばかり見ている。
17年ガイアックス入社のデジタルネイティブ世代。靴磨きが大好きで、休日はInstagramで関連アカウントばかり見ている。