500万人以上が参加した「お年玉プレゼント」!ZOZO前澤社長が仕掛けた1億円RT企画まとめ

2019/01/16


イーロンマスク氏の月旅行計画参加や女優との交際など、数々の話題な話題を提供している株式会社ZOZOの前澤社長。


その前澤社長が新年し仕掛け大きな話題になった1億円分プレゼント企画をまとめました。参加したユーザーやその他の著名人の反応も掲載いたします。


Text / ソーシャルメディアラボ編集部 荒川颯太(@as_hb_acc)


    ■目次


  1. そもそもどんな企画なのか

  2. ピーク時には約600万以上にフォロワー数が増加

  3. 様々なユーザーから企画に対する反応がよせられる

  4. Twitter以外のメディアやクチコミの反響は?

  5. 今回の企画のポイントをおさらい

  6. まとめ


1.そもそもどんな企画なのか


この企画は、1月5日に前澤社長の個人Twitterによるツイートがきっかけで始まりました。



「総額一億円をお年玉として100万円の現金に分割し、100人に抽選でプレゼントする」という内容です。条件は「前澤氏をフォローしてツイートをRTするだけ」と、企業が行っているフォロー&リツイートキャンペーンのようなものになっています。


僅か2,3日でRTの世界記録を更新し、1月15日現在ではRT数は500万件以上を記録しています。投稿のコメント欄には、100万円の使い道を「夢」として説明するユーザーも見受けられました。



2.ピーク時には約600万以上にフォロワー数が増加


企画以前の前澤社長のフォロワー数は50万程度でしたが、この企画をきっかけにフォロワー数が劇的に増加することになりました。



一時はフォロワー数が600万以上まで伸びましたが、現在では540万人ほどに減少。企画終了と共に、100万円目的で参加したユーザーの一部が離脱した影響と考えられます。下方修正の可能性はありますが、企画開始前のフォロワー数が50万であったことを考慮すると約500万人分のフォロワー数増加の効果がありました。


ここで、前澤社長本人がツイートのパフォーマンスを定量的に確認できる「ツイートパフォーマンス」を公開しましたのでご紹介いたします。



企画で前澤社長が提供した1億円をコストととらえれば、今回の企画のパフォーマンスを考えることが出来ます。例えばフォロワー1人増加にかかったコストを計算してみると、1億円÷500万=20円となります。RT1回分のコストも20円に近い値になります。


3.様々なユーザーから企画に対する反応がよせられる


この企画に対して、当選者や参加者など、Twitter上では様々なユーザーから反応が見られました。


企画に対する参加ユーザーからの反応は上記でもご紹介しましたが、こちらではそれ以外のユーザーからの反応もご紹介いたします。


当選者の反応


当選したユーザーの多くは、ただ遊ぶためだけにRTした訳ではなく、「夢」があるケースが見られました。そのため一部のユーザーからは、「本当に抽選で選んでいるのか」といった声も寄せられました。



元々のツイートでも言及されていましたが、100万円が当選したユーザーには前澤社長自らDMが届き、そこでやりとりをする流れになります。



一般ユーザー・著名人の反応


当選したユーザー以外にも、企画に絡めたジョークを投稿する著名人や企画を冷ややかな目で見つめるユーザーなど、個人によって反応は分かれています。



 



同社コミュニケーションデザイン室長の田端氏も前澤社長の企画を後押ししています。以下のツイート以外にも、プレゼント企画に関連するツイートを投稿していました。



企業の便乗ツイート


企画に便乗した投稿もいくつか見られましたが、悪質なケースだと前澤社長のなりすましアカウントも登しています。ご本人も注意喚起されていましたが、勘違いしてRTしてしまうユーザーも見られました。


それ以外のケースだと、株式会社ZOZOの公式アカウントが「社長」の企画に便乗した投稿を行っています。



ECサイトを中心に展開するアパレルブランドの「モノマート」は、前澤社長の元ネタ投稿をオマージュするような形でキャンペーンを展開しました。



こちらのキャンペーンは流石に「1億円」のプレゼントではなく「100万円」ですが、それ以外は「本家」とよく似たツイートです。


フォロワー数の推移を簡易的に表示してくれるサービス「ツイプロ」でフォロワー数の推移を確認してみると、先週が約7千だったのが、現在は約7万5千。キャンペーンに使用した100万円をコストと考えると、獲得したフォロワー1人当たりのコスト(単純計算)は、100万円÷(75000-7000)=約15円となります。


法律的見解やTwitter社の見解


「今回の企画が法律違反に当たるのでは?」と指摘するユーザーや、法律的な是非を考える専門家ユーザーも現れており、今回の企画が単なるプレゼント企画にとどまらない反響を生み出していることがこちらでも伺えます。



更にオンラインメディアの「BuzzFeed News」がTwitterにインタビューを行い、Twitterの規約に違反していないかを確認しています。Twitter Japanによると、今回の前澤社長の行為は規約違反には当たらないとしています。


4.Twitter以外のメディアやクチコミの反響は?


Twitter上のクチコミ投稿数


これまではユーザーの定性的な反応をメインにご紹介しましたが、次に定量的なクチコミのグラフを確認します。


以下のグラフは株式会社ホットリンクの提供するツール「クチコミ@係長」を使用。苗字の「前澤」をキーワードとして、サンプリング方式で推定した1月以降のTwitter上の言及数がグラフ化されています。



クチコミ@係長使用


前澤社長に対する言及は企画開始後に上昇し、1月8日にピークを迎えています。ピーク部分は、今回の企画に対する複数の便乗投稿がグラフ上昇の原因となっていると考えられます。つまり前澤社長に対する認知が、本人以外の投稿の拡散によっても行われているということになります。




Twitter以外でも話題に


マスコミやウェブメディアでもニュースとして取り上げているケースがあり、大きな関心が寄せられていることが伺えます。


フジテレビの情報番組「ワイドナショー」のケース


お笑い芸人の松本人志さんは自身が出演するフジテレビの情報番組「ワイドナショー」では「ちょっと引いたかな」と否定的なコメントを残しています。

更にそれがエンタメサイト「News Walker」にウェブコンテンツとして出演したタレントのコメントが収録されています。


TOKYO MXの情報番組「5時に夢中!」のケース


TOKYO MXの情報番組「5時に夢中!」では江原啓之さんが「夢を叶えるなら一人一億円くらい上げてほしい」といった旨のコメントを残し、こちらも女性向けサイト「アサジョ」にウェブコンテンツとして収録されています。


Youtuberによる言及のケース


上記以外でも、芸能人や著名人がマスコミで前澤社長について言及するケースがありました。一方Youtubeでも今回の企画について言及しているYoutuberも見られます。


Yotuberのコリパン氏は当選するかどうか判明するまで、自身がやきもきする姿を動画に収めています。



5.今回の企画のポイントをおさらい


①通常の広告に対する、フォロワー獲得費用のパフォーマンスが良かった


用意された1億円をフォロワー獲得のためのコストとしてとらえると、フォロワー1人当たりおおよそ20円かかる計算になりました(上記参照)。上記は獲得フォロワー数が500万人であるという前提で計算しています。


Twitterでは現在フォローしていなくても、興味を持ちそうなユーザーにアカウントを紹介するプロモアカウントと言う機能があります。そちらの単価は80~300円が相場になりますので、コストパフォーマンスの面から考えると今回の企画は大成功と言えます。


しかしRTを使用したキャンペーンであるがゆえに、プロモアカウントと比べてフォロワーの質にばらつきがある可能性が大きいでしょう。


②様々なメディアを通して拡散され、フォロワー獲得以上の効果があった


前澤社長の露出は獲得されたフォロワー数だけに限りません。


それぞれRTを行ったユーザー各自が1つのメディアであると考えてみると、RTはメディアからメディアの拡散と捉えることが出来ます。更に公開されたツイートアクティビティからインプレッション数を確認してみると、約1.8億のインプレッションを獲得しています。


それだけではなく、この記事で紹介してきた通り様々なメディアによって前澤社長の企画が取り上げられ、便乗投稿という形でも前澤社長の存在がユーザーに伝えられることになりました。


したがって、実際の広告効果は獲得したフォロワー数よりはるかに大きいと考えられます。


③参加のハードルの低さに対して、当選金額や人数がある程度大きかった


もしこの企画に参加するための条件がもっと手間のかかる方法であれば、これほど拡散することはなかったかもしれません。「フォロー&RTのみ」というハードルの低さが「これならやっておくか」とユーザーの心理障壁を下げたと考えられるからです。


更に参加ハードルの低さに比べ、「100万円という大金」が「100人に当たる」というリターンは遥かに大きいです。「100人」というリアルな人数の多さで「自分にも当たるかもしれない」と上手くユーザーの射幸心を煽ることに成功しました。ソーシャルゲームの「ガチャ」を引くような感覚で今回の企画を楽しむユーザーも少なからずいたのではないでしょうか。


6.まとめ


いかがでしたか。今回は株式会社ZOZOの前澤社長が新年に仕掛けた1億円お年玉プレゼント企画について、各所の反応をまとめました。


投稿に便乗して自身もRTキャンペーンを行うユーザーもいれば否定的にとらえるユーザーもいるなど、個人によって様々な投稿が見受けられました。本記事では、今まで例を見なかった「広告予算をそのまま消費者にプレゼントする」という手段について、特筆すべきポイントを整理しました。


昨年末のPay Payの「100億あげちゃう」キャンペーンや今回の「1億円お年玉」は、既存の広告プロモーションについて改めて考えさせてくれる事件となりましたね。


参考:

https://twpro.jp/monomart_style

https://www.buzzfeed.com/jp/ryosukekamba/maezawa

https://service.hottolink.co.jp/service/kakaricho/

https://news.walkerplus.com/article/175526/?page=2

https://asajo.jp/excerpt/65420


 


この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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