【#IGD2C レポート】広告効果を最大化! Instagram D2C Summitで紹介された企業が取り組むべきポイント

2019/07/05


「ネットで知ったブランドが気になり、魅力が分かってきて注文。さて自宅に届くのが楽しみ。」


この場合はマス広告を見ることなく、またスーパーやコンビニなど小売店を介さずに認知から購入までが済んだことになります。日本でもこうした「D2C(Direct to Consumer)」が徐々に見られるようになりましたね。


ソーシャルメディアラボ編集部は先週行われた「Instagram D2C Summit」に赴き、MAU数3,300万人を超え今勢いのあるInstagramとD2Cの相性や発信のポイントについて聞いてきました。


Text, Photo / ガイアックスソーシャルメディアラボ編集長 小東真人(@gxsoc_kohigashi)


    ■目次


  1. InstagramとD2Cの相性

  2. Instagram広告出稿の心得:Power5

  3. Instagram広告のクリエイティブのTips:基礎、メイクアップ化粧品

  4. 最後に


1. InstagramとD2Cの相性


会場ではD2Cの一般的な定義とInstagramの相性について紹介されました。


D2Cとは?


「オンラインコマースの形式を取り、メーカーと購入者の直接取引を行う。スマートフォンを中心にデジタルチャネルでの取引を実現。中間マージンを削減し、高利益率を確保するブランド」 


[出典: 調査会社WARC(World Advertising Research Center)]


まずD2Cに関してミレニアム世代を中心にデジタル、特にモバイル上でブランディングから決済まで可能な、米国では数年前から盛り上がりを見せている新しい販売形式とのことでした。




次にInstagramとの相性について、先日リリースされたばかりのブランドコンテンツ広告発見タブ広告でブランディングを、またショッピング機能やチェックアウト機能(日本では未実装)で決済もカバーできる上に、Rothy’s社など先進企業事例が紹介されていました。


2. Instagram広告出稿の心得:Power 5



Instagramでダイレクトレスポンス広告を配信する際に、機械学習の効果を上げて広告効果を最大化する5つの運用メソッドが紹介されました。


Instagramを運営するFacebook社ではこれらを「Power 5(パワーファイブ)」と呼んでいます。



  1. 全てのイベントの実装

  2. 詳細マッチングの導入

  3. シンプルなキャンペーン構成

  4. 2つの自動最適化

  5. ダイナミック広告


①全てのイベントの実装



そもそもFacebookピクセルとは、サイト訪問者のアクションをシグナルとして取得するコードです。


企業の担当者は「購入」や「登録の完了」という分かりやすいアクションをコンバージョンとして設定しますが、もっと前段階にある「カートに追加」「支払い情報の追加」などの情報は設定しないケースが多く、もったいないそうです。


機械学習の精度を高めるために一連のイベントをできるだけ多く実装しましょう。


②詳細マッチングの導入



詳細マッチングとはブラウザでFacebookにログインしてない状態、あるいは何らかの理由でFacebookのユーザーデータが取得できない状態でも、ピクセルさえ導入してあればFacebookユーザーとして最適化対象に含めることができる機能です。


ユーザーがサイトのサービスに登録した時に入力したメールアドレスや電話番号といった個人情報をハッシュ化(個人を特定できないかたちに加工すること)して、Facebookのユーザーデータと照合します。


詳細マッチングの設定方法は自動と手動の全部で二つあり、両方とも管理画面上から行えます。CVマッチ率向上やカスタマーオーディエンスの規模拡大のため、自動だけでは取得できない情報もあるため手動も合わせて設定することが推奨されています。


③シンプルなキャンペーン構成



機械学習の機会損失を減らすために、広告キャンペーンを乱立させて広告セットを作り過ぎず、できるだけ少ないキャンペーンのなかに広告セットを多く作りましょう。


④2つの自動最適化



「自動最適化」には二段階あり、一つ目がキャンペーンと広告セットの最適化です。


広告キャンペーンのなかから、パフォーマンスの良い広告セットに対して予算が横断的に分けられる仕組みになっています。それだけに先ほどの「シンプルなキャンペーン構成」を心がけてキャンペーンをバラバラにせず、キャンペーン単位の予算を確保して自動配信を促すことが重要です。


次に広告セットのなかに自動最適化です。広告セット内でも、Instagramのフィードやストーリーズなど配置面を自動的に選んで効率よく配信してくれます。


⑤ダイナミック広告



ダイナミック広告の強みはサイト訪問者にパーソナライズドした動的な配信であることです。たとえばECサイトに訪問して購入せず離脱した場合に、商品をカタログ化してレコメンドできます。


ただリターゲティング以外にも、ブロードダイナミック広告を活用すれば、Facebook上のユーザー行動を読み取り、新規や休眠ユーザー獲得にもアプローチが可能となります。


3. Instagram広告のクリエイティブのTips:基礎、メイクアップ化粧品



次にクリエイティブについて、特に基礎化粧品とメイクアップ化粧品にフォーカスして事例が紹介されました。


基礎化粧品とメイクアップ化粧品でそれぞれにおけるコミュニケーション戦略が上記にまとまっています。その上でポイントは大きく下記5つです。



  1. 静止画と動画を同時に使う

  2. プロダクトを見せる

  3. 注意をひきつける

  4. 買うべき理由を伝える

  5. フォーマットで遊ぶ


①静止画と動画を同時に使う




②プロダクトを見せる




③注意をひきつける




④買うべき理由を伝える




⑤フォーマットで遊ぶ




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最後に


いかがでしたか? 今回はD2CブランドがInstagramを活用するための方法について、ダイレクトレスポンス広告の設定とクリエイティブの工夫に絞ってご紹介しました。






「Instagram D2C Summit」は3時間以上行われており、ゆうこすこと菅本裕子氏やボタニストを販売しているI-ne社伊藤翔哉氏のセッションなど、編集の都合で残念ながらご紹介できなかったパートもありました。


気になる方はぜひ当日のイベントハッシュタグ「#IGD2C」も見ていただければ幸いです。ソーシャルメディアラボ編集部も参加してつぶやいています。