SNSのエンゲージメント率の正しい使い方について【書き起こし】
2020/09/30

1. エンゲージメント率の使い方
エンゲージメント率
ソーシャルメディアの運用でエンゲージメント率はよく使われる指標だと思いますが、実は各社ごとに異なる定義のまま使われていることがあります。運用の目的ごとに適した定義があるのですが、そこがあまり考慮されないまま使われていることが多いのです。 本日は、エンゲージメント率の種類と、どの場面でどのエンゲージメント率を使えばいいのか、についてお話しします。エンゲージメントとは何か
そもそも、エンゲージメントとは何でしょうか。エンゲージメントとは基本的にはクリックです。そのクリックの中でも肯定的なクリックをエンゲージメントと言います。 つまり、「いいね」「シェア」「コメント」「リプライ」、Facebookなら「もっと見る」、Twitterならスレッド投稿を開いて下の部分を見るといった、ユーザーがその投稿に興味を示していることが分かるようなクリックはすべてエンゲージメントになります。
エンゲージメント率の分母は二つ
分母になるものは二つに分類されます。一つはアカウントのフォロワー数、もう一つは投稿ごとのリーチやインプレッション(投稿をどれだけの人が見たか、表示されたか)です。
①アカウントのフォロワー数
フォロワー数を分母にする場合、フォロワー数が増えなければエンゲージメント率は変わりません。 例えば、1万人のフォロワーがいてエンゲージメントが100ならエンゲージメント率1%、500なら5%というように比較的一定・固定化した値になります。②投稿ごとのリーチやインプレッション
一方、リーチやインプレッションを分母にする場合は、同じくエンゲージメントが100でも、インプレッションが1万ならエンゲージメント率は1%、1,000なら10%になります。 分母が固定化されないため、かなり値が変わるのです。フォロワー数を分母とするエンゲージメント率は比較に使う
フォロワー数を分母とするエンゲージメント率は主に比較で使用します。 比較には二つの軸があり、一つは競合アカウントとの比較です。自社のソーシャルメディアアカウント以外の、主に競合やベンチマーク先のアカウントと比較する場合に使います。 例えば、自社はソーシャルメディアを運用したばかりでフォロワー数が1,000、ベンチマーク先はフォロワー数10万だとしましょう。 自社が同程度のフォロワー数に達するまで運用の質が比べられないわけではありません。フォロワー数が少なくても自社はエンゲージメント率5%で向こうは3%なら、まだまだフォロワー数は追いつかなくても、運用の質は自社のほうが高いのでは?という比較ができます。 逆に運用の質が低い場合は、ベンチマーク先のエンゲージメント率を目指して運用すればいいわけです。このときポイントになるのは、見えないエンゲージメントがあるということです。

インプレッションを分母にすると、露出の質がわかる
リーチやインプレッションを分母にするケースをどう見るのかを解説すると、基本的には投稿の露出、つまり投稿を見たユーザーがどれだけ反応したかということです。 露出とはリーチもしくはインプレッションどちらかですが、露出の質を測ることがエンゲージメント率の定義になります。
インプレッションやリーチを分母にエンゲージメントにする場合
インプレッションをエンゲージメントにする場合はエンゲージメント数を分子にします。どれだけエンゲージメントが入ったかという回数です。
目的に合わせた使い分けが重要

2. 最後に
本記事の内容は「ガイアックス ソーシャルメディアラボ」の公式YouTubeチャンネルでも配信しています。 同チャンネルではSNSマーケティングの基本から、世の中で話題のケーススタディを取り上げて分かりやすく解説しています。ぜひチャンネル登録をよろしくお願いいたします!この記事を書いた人:重枝義樹

マーケター。ソーシャルメディアマーケティング事業部 部長。ガイアックスでは大手企業、官公庁中心にソーシャルメディアマーケティングの支援を行う。ガイアックスでの5年に及ぶ経験をもとに、本気でソーシャルをやりたい人のためにSNS禁止のガチ勉強会も行う。