10月の主要SNSニュースまとめ! Instagram「旬の話題」追加や、YouTubeの買い物機能が米国でテスト開始ほか

2020/11/10


もう11月。ハロウィーンが終わったと思うと、街ではクリスマスのイルミネーションの準備が既に始まっていました。あっという間ですね。皆さんはいかがお過ごしですか?


先月はInstagramのライブ配信機能やTwitterのリツイートに関する仕様変更など、注目すべきアップデートが相次ぎました。それでは早速、見ていきましょう!


    ■目次


  1. 全般

  2. Facebook

  3. Instagram

  4. Twitter

  5. YouTube

  6. LinkedIn


1. 全般


10代女性のSNS利用目的は「推しの応援」が約6割【トレンダーズ株式会社調査】



https://www.trenders.co.jp/news/1737/


10月8日、トレンダーズ株式会社は15~19歳 女性525名を対象に「10代女性のSNS利用実態」に関する調査結果を発表しました。


10代女性がSNSを使う目的のトップ3は「情報収集」(66.5%)、「暇つぶし」(60.0%)、「推しの応援」(59.2%)。特に約6割が「推しの応援」、いわゆる「推し事」が目的であり、これがZ世代の特徴であると調査では指摘されています。


利用目的の上位のうち「情報収集」や「暇つぶし」はSNSの特性がよく現れており、他の世代でも共通していることが想像できます。特に注目すべきは同社が指摘するように、3位の「推しの応援」ではないでしょうか。10代女性を考える上でポイントになります。


調査に参加した10代女性のうち約7割が応援の気持ちを表現したSNSの投稿を行い、そのうち4割が外出自粛期間中にECで販売された「推しの公式グッズ」に関連する投稿を行った経験があるそうです。


このように同調査によって、10代の女性は「推し」に関する発信を積極的に行うことで、共通の関心を持つ仲間と繋がりたい性質が垣間見れました。


参考:https://markezine.jp/article/detail/34524, https://www.trenders.co.jp/news/1737/, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000056551.html


2. Facebook


Facebookグループの「公開グループ」が検索エンジンの検索結果に入るように



https://about.fb.com/ja/news/2020/10/privacy-matters-the-new-public-groups/


10月5日、Facebookは公式ブログにて、グループ機能を多くの人が参加しやすくなる変更を今後数カ月以内に行うと発表しました。そのうちの一つが公開グループがGoogleなど大手検索エンジンの検索時に表示されるようになることです。


公開グループ上のやりとりは、Facebookアプリ全体に表示されるほか、検索エンジンでの検索結果などFacebookアプリ以外でも表示されるように。ただしメンバーはFacebookにログイン時にのみ表示されます。


2017年に更新されたFacebookのミッションは「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」でした。まさに今回のアップデートは、アクセスを増やし、ユーザー同士の有意義なコミュニティ作りに貢献すると考えられます。


かつてのFacebookは、リアルで会ったことのある人同士繋がることの多い媒体でした。しかし最近では、共通の話題(例えば海辺掃除のボランティアやゴルフのサークルなど)に関するグループがきっかけで交友関係が広がることも珍しくありません。


今後数か月以内に検索の表示結果に出るようになると、その流れがより加速しそうです。


参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/privacy-matters-the-new-public-groups/, https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1280914.html, https://about.fb.com/ja/news/2017/06/our-first-communities-summit-and-new-tools-for-group-admins/


Messenger APIによって、今後Instagramとの連携が強化される


米国時間10月19日、Facebook社はMessenger APIを更新して企業が自社アプリ内での顧客との会話にMessengerと同時にInstagramを利用できるようにしました。 同年9月に行われた連携強化に続いています。


企業は自社ECシステム内に設けたコミュニケーション機能に、Instagramを統合し、写真やリンクを表示できるようになりました。


Facebookは関連アプリを繋げて強化したい狙いがあります。10月にもFacebookのMessengerでInstagramユーザーにメッセージが送れるアップデートがありました。


同アップデートによりMessenger APIを通じて、企業は自社ECサイトのシステムに設けたコミュニケーション機能をInstagramで反映できるようになり、効率化が見込めます。


企業は、InstagramのDMでお客様の「よくある質問」に効率的に対応でき、Instagram内でショップ機能を使ってもらえるようになれば、売上の向上が見込めます。Facebook社としては、こうした顧客体験を最終的に提供したいのだと考えられます。


参考:https://about.fb.com/news/2020/09/new-messaging-features-for-instagram/, https://jp.techcrunch.com/2020/10/20/2020-10-19-facebook-introduces-a-new-messenger-api-with-support-for-instagram/


3. Instagram


発見タブに、話題のトピックを表示する「旬の話題」を追加



https://about.fb.com/ja/news/2020/10/freshtopics/


10月19日、Facebook社は公式ブログにて、話題のトピックを簡単に発見できる新機能が発表されました。発見タブに「旬の話題」という項目を追加、国内で利用が伸びているハッシュタグのうち代表的な10点をほぼ毎日更新、一部投稿と一緒に表示されます。


利用者は国内のInstagramコミュニティが興味を示しているトピックを知ったり、新たな趣味関心を発見したりできます。


Instagramにおいて、個人ユーザーの多くは、一般的に自分の興味関心のあるアカウントや、もともとFacebookで繋がりのある友人知人のアカウントを中心にフォローします。


そのため(特別なサブアカウントである場合は除き)、自分の趣味かリアルの交友関係に関わる情報がタイムラインや発見タブに集まりやすいアルゴリズムになっています。


そこに新機能の「旬の話題」が導入されることで、Twitterのトレンド欄のように、最近日本国内で話題になっているハッシュタグにフォーカスしてユーザーは情報収集できるようになります。情報が閲覧される新しい場所として、今後の動向に注目です。


参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/freshtopics/, https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2010/19/news091.html


IGTVで商品タグ付けが可能に。また「リール(Reels)」でもテストを開始予定



https://about.fb.com/ja/news/2020/10/shopping_on_igtv/


10月8日、Facebook社は公式ブログにて、Instagramの長時間の動画が投稿・視聴できる「IGTV」で、商品をタグ付けできるようになったと発表しました。また、今年後半にはリールで同様の機能のテストが開始予定です。


日本のIGTVのユーザーは、動画を視聴しながら画面を数回タップすることで価格や商品の詳細情報を見たり、外部のECサイトで商品が購入したりできるようになります。


Instagram関連サービス内に、ショップ機能の表示場所がまた一つ増えました。


IGTVアプリを積極的に使うユーザーに対して有効なことはもちろん、投稿で興味をもったユーザーが、詳細を見るためにアカウントのホーム画面からIGTVのコンテンツを視聴し、より深くエンゲージメントすることも期待できます。


ただし注意点として、現段階では「その場ですぐ購入」というより、一度外部のECサイトにユーザーを遷移させる形式になります。


参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/shopping_on_igtv/https://webtan.impress.co.jp/n/2020/10/12/37755


クリエイターがライブ配信で収益を得られる「バッジ機能」のテストが国内で開始



https://about.fb.com/ja/news/2020/10/badges_in_live/


10月21日、Instagramではライブ配信者が視聴者から収益を得られる「バッジ機能」の提供を日本でも試験的に開始しました。


視聴者がライブ視聴中に有料の「バッジ」を購入し、配信者を応援できる仕組みです。バッジは120円、250円、610円の3種類あり、ユーザ―が購入するとライブのコメント欄に、アカウント名と購入したバッジのアイコンが表示されます。


今年5月に米国でテストされていた機能が、この度日本でも試験導入されました。「クリエイター」は一般的には個人の配信者を指すことが多いですが、企業アカウントでも同機能を利用可能です。


新型コロナウイルスの影響で、自分が気にかけているブランドにお金を使うことで応援しようという「応援消費」という行動が最近はよく見られます。物販以外の新しいマネタイズ手段として、今後どこまで浸透するのか注目です。


参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/badges_in_live/, https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2010/21/news074.html


ライブ機能の配信時間が最長4時間になり、自動でアーカイブされるように



https://about.fb.com/ja/news/2020/10/live_creator_bundle/


10月28日、Instagramではライブ配信の時間の上限を従来の最大1時間から4時間に延長されました。過去に著作権やガイドラインなどに違反した一部のユーザーを除いて、提供されています。


また、配信したライブ動画は自動的にアーカイブされるようになります(ただし、配信したユーザー本人が設定を変更し、アーカイブをOFFにした場合は適応外となります) 。


引き続きライブ機能のアップデートです。Instagramのライブ配信機能の企業活用は新型コロナウイルスの影響もあり、新しい情報発信手段として最近活発なっています。


実店舗や展示物を映した発表会やライブイベントなど、長時間に及ぶイベントの様子を配信できるようになったことで、途中からの閲覧者を含め、より多くのユーザーにオンラインでイベントに参加してもらえることが期待できます。


また長時間配信する際に気を付けることとして、配信デバイスの充電はもちろん、配信概要をコメント欄に明記しておき途中から来た人が理解できる配慮もあると尚良いです。


参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/live_creator_bundle/


4. Twitter


リツイート時に、引用リツイートを勧められるように。慎重な投稿を促す対策。





10月12日、Twitter Japan公式アカウントは、アメリカ大統領選挙が来月に迫るなか選挙に関する誤った情報の拡散防止のため、投稿を転載する「リツイート」の際、利用者自身のコメントを書き込む画面が表示されるようにし、より慎重な投稿を促すと発表しました。


具体的には、リツイートのボタンを押すと、「引用ツイート」の画面が表示され、なぜ転載するのか考えるための手順が追加されます。


この仕様変更は一見すると「Twitterのリツイートボタンを押すと、引用ツイート画面が間に入るだけ」と言うマイナーチェンジです。しかし、これまで直感的にリツイートできたものが、間にひと手順挟まることでリツイート数が減少し、インプレッション数が下がる要因になり得ます。もし企業の担当者が10月の振り返りをする際、インプレッション数などが悪化した場合は、この変更による影響を一度疑うべきでしょう。


執筆時点の11月9日では、以前のリツイートにまだ戻っていません。これからもう少し「予備期間」が用意されている可能性もあるため、Twitterでキャンペーンなどを企画する際は特に注意が必要です。


参考:https://twitter.com/TwitterJP/status/1315436462494621696, https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201010/k10012657361000.html


5. YouTube


米国で買い物機能がテスト開始。一部クリエイターの間で商品のタグ付けが始まる


米国時間10月9日、YouTubeは買い物機能のテスト運用を行なっていると明らかにしました。クリエイターたちは買い物を可能にするため動画のアイテムにタグ付けするよう促されているそうです。


SNSでコンテンツとECをつなぐ際に使われるのがタグ付け機能。YouTubeは同機能によりアクティビティーを追跡し、親会社のGoogleのEC機能に接続できるようにするようです。


ECとの接続やショップ機能の導入に力を入れているのはInstagramだけではありません。YouTubeは特に若年層に対して、購買意欲を高められる媒体と言われます。玩具やコスメ、ゲームなどの商材では、体験動画やレビュー動画など、静止画では伝えづらい詳細な商品の魅力を訴求でき、その動画自体がコンテンツとして見ごたえがあるため、ユーザ―から人気を集めています。


ただし現在は米国でテスト中のため、まだ導入が決まった訳ではありません。


参考:https://www.wwdjapan.com/articles/1134373


6. LinkedIn


InstagramやYouTube同様、LinkedInにも「ストーリー」機能が追加



https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000066809.html


10月20日、LinkedInでは日本でのLinkedInのコミュニケーションを強化するため、「LinkedInストーリーズ」機能の提供を開始しました。


同機能を使うことで、ユーザーは写真や最大20秒の動画を共有できるようになりました。投稿したコンテンツは24時間表示されます。


トレンドとして、SnapChatのストーリー投稿やTikTokの短尺リピートの動画など、最近では人気のフォーマットを他媒体が模倣して、「輸入」することが増えてきました。


LinkedInはビジネス目的のユーザーが実名で登録するSNSです。例えば、自分が登壇するイベントの告知や取材記事コンテンツ、ニュースに対する自分の意見の投稿などが共有されます。


そうしたLinkedInの特性上、「真面目」な情報が多いプラットフォームに、ゆるめのコンテンツはユーザー心象としてこれまでは載せづらかったと考えられます。そこで24時間で消える同機能を使えばユーザーはもっと気楽に投稿しやすくなるでしょう。


参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000066809.html, https://www.linkedin.com/news/story/ヒント満載-リンクトイン活用法まとめ-4631716/