Twitterの声を拾うだけでは終わらない!マーケティングと炎上対策に使えるソーシャルリスニングのススメ。
2015/05/11

ソーシャルリスニングをリスク対策に活かす
企業に大損害をもたらす炎上とは
ソーシャルメディア上では良いことも悪いことも、瞬く間に拡散されていきます。企業にとっても個人にとって、いわゆる「炎上」は最も避けたい事案ではないでしょうか。 炎上について具体的な定義が決まっているわけではありませんが、「不利益を被るような書き込みがインターネット上で急激に多くなり、ニュースサイト、時には新聞やテレビ等の他メディアにまで拡散する状況」と解釈いただければ間違いありません。ときには企業にとって億単位の損害をもたらすこともありますから、決して軽視はできませんね。 過去には、食品メーカーに対する異物混入の書き込み、小売業における従業員の不注意書き込み、宿泊サービス業における従業員による情報漏えいなどで大炎上したことが記憶に新しいのではないでしょうか。リスク対策に必要な3つのステップ
ソーシャルリスク対策を行なうためには、以下の3つを整える必要があります。
1.適切な検索方法を知る
2.目視体制
3.社内フロー
それぞれについてまとめていきましょう。
1.適切な検索方法(と合わせた検索単語)を知る
リスク対策のためのソーシャルリスニングの第一歩は、自社や自社商品に関する書き込みをソーシャルメディアから抽出する方法を知ることから始まります。基本的にはキーワードの組み合わせによって効果的な書き込み取得ができるので、「検索の仕方」をどれだけ把握しているかが重要となってきますね。 インターネットの検索エンジン(GoogleやYahoo!など)でも同様ですが、単純に「自社名」や「サービス名」だけで検索してしまうと、膨大情報の海に溺れてしまうことになります。「自社の名前 and リスクキーワード」を設定したり、「自社の名前 not 不要ジャンルワード」で余計な検索結果を弾いたりするスキルが必要となってきます。2.目視体制
ツールは書き込みそのものの取得や傾向の把握には役立ちますが、最終的にその書き込みにリスクが含まれているかを判断するには、やはり人の目が必要となります。 残念ながらツールが判断できるのは、書き込まれた単語があるかどうかだけです。文章に含まれた感情を読み取ることができないツールに、最終的な判断を任せるのは大変危険なこと。 目視確認の体制づくりは必須となるでしょう。3.社内フロー

ソーシャルリスニングをマーケティングに活かす
続いて、ソーシャルリスニングで得た情報をいかにマーケティングに活かすかについて解説していきましょう。基本的にはリスク対策時と同様、ソーシャルメディア上に広がる膨大な情報の海から自社および自社商品などに関わるワードを抽出し、その評判を判断してリスク対策やマーケティングにつなげていくところは一緒です。 そしてこれは重要な事ですが、母集団が「ソーシャルメディア上に投稿している人」に限定されていることを理解しなければなりません。拾った情報が日本国民の総意とはならないので、その点はしっかり踏まえておきましょう。さらにソーシャルメディア上を利用している年代としては20代・30代が多いという点を理解することも必要です。課題別・目的別に見たソーシャルリスニングの活用法

1.ブランディング・ブランドイメージ調査
ソーシャルリスニングでは、「本音に近い声」を手軽に得ることができます。いまユーザーが何に興味を持っているのか、商品やサービスについて何に価値を感じているのか、どういう場面で利用しているのかなど、漠然とした概念に対して効果を発揮しやすいといえるでしょう。
2.顧客満足度向上/商品・サービス改善への活用
ソーシャルリスニングは、商品やサービスに関する投稿を収集・分析し、評判や改善点を具体的に把握するという活用もできます。
3.プロモーション効果測定
前述のとおり、ソーシャルリスニングはタイムリーな評判を知ることができます。自社が行なったプロモーションがユーザーにどのように好意的に受け止められたのか、また逆に反感を買ったプロモーションはどういったものか、良し悪しともに反響の大きさをリアルタイムに確認することができます。
4.競合との比較
競合他社とサービスのリリースが重なることもあるでしょう。そうしたときに、自社サービスとの評判の比較をソーシャルリスニングで確認することができます。 同じ期間内に、自社商品・サービスについての投稿と競合商品・サービスについての投稿が、どの程度のボリューム感で投稿されているか。その差を見ることで、ユーザーの相対評価を知ることができます。5.アンケート調査のための設計手段
アンケートとソーシャルリスニングは相反するものではありません。むしろ、アンケートには最初の仮説立てが重要となるため、その基となる情報をソーシャルリスニングで抽出し、そのままアンケートの設計に利用することができます。 アンケート結果を使えるものとするには、適した設問を用意しなければなりません。適した設問を用意するには、現在何が求められているのか市場調査が必要です。ソーシャルリスニングを活用することで、アンケートの設問をより実情に則したものにできるんですね。 ふたつを組み合わせることで、より立体的なアンケートを取ることができるでしょう。
いかがでしたでしょうか。 ソーシャルメディアでユーザーの声を聞くといっても、集めた情報を活かせることができなければ意味がありません。ソーシャルリスニングは決して万能ツールではありませんが、うまく利用することで炎上のリスクを下げることができ、ブランド価値を高めるマーケティングに活用することもできます。 良いツールを持っていても、使い方を知らなければかえって足を引っ張ってしまうもの。今回のソーシャルリスニング活用マニュアルを読んで、是非よりよいソーシャルメディア運用に取り組んでみてください! 以上、『Twitterの声を拾うだけでは終わらない!マーケティングと炎上対策に使えるソーシャルリスニングのススメ。』でした。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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