最近よく聞く『iBeacon』とは?今後のO2Oマーケティングの鍵になる新技術をわかりやすく解説!【3つの活用事例つき】

2014/11/28

次世代O2Oのひとつの形とも言われている『iBeacon』ですが、まだまだ「そもそもiBeaconとは何なのかよく解らない」という方も多いのではないでしょうか。


Bluetoothを利用した機能で、商業施設やイベント会場で特定の『場所に近づくとメッセージやクーポンなどが届く』といった使い方ができるiBeaconは、今後のオンラインtoオフライン施策を大きく変えていく可能性を秘めています。


そこで今回の記事では、あらためてiBeaconとは何かから、iBeaconのメリット・デメリット、活用事例をご紹介します。iBeaconについて気になっていた方も知らなかった方も、是非ご一読ください!



※本記事は、弊社別サービスの「スマリスト」ブログ記事を、ラボ向けに加筆・編集したものです。


■目次


iBeaconは難しくない!


1.iBeaconとは?


2.iBeaconメリット・デメリット


3.iBeaconの活用事例


4.今後のiBeaconの可能性と展開


1.iBeaconとは?


iBeaconとは、近距離無線技術「Bluetooth Low Energy(BLE)」を利用した新技術です。


インターネットではなく『Bluetooth』を使ったサービス


ポイントは、インターネットではなく『Bluetooth』を使ったサービスという点です。極端な話、ネットが繋がらない場所でも使えるサービスです。


R_スライド1


店舗や施設のお客様が情報を自動的に受信する!


具体例な使い方としては、店舗の近くを通るだけでアプリが起動しクーポンを表示させるといった用法があげられます。


以前までは、ユーザーはお店の情報を得る為に検索やアプリなどで能動的に調べることが必要であり、サービスの提供側も、ユーザーに一度接触していなければメルマガなどの情報を送ることはできませんでした。


しかしながらiBeaconの登場により、ユーザーは情報を受動的に得ることが可能になり、またサービスの提供者においても、未接触のユーザーに伝えたい情報を伝えることが可能になりました。


距離によって異なる情報を発信することができる!


また、iBeaconの大きな特徴の一つとして、送信側のビーコンと受信端末との距離によって、異なる情報を発信することが出来ます。


設定できる発信の範囲は、端末からの距離が数センチの「Immediate」1m程度の「Near」10m程度の「Far」の3種類です。


R_スライド2
こうした3種類の範囲を設定する事で、例えばiBeaconを受信できるiPhoneを持った人が店舗に近付くと「Far」で入店を促す情報を発信、オススメの商品などに近付いたら「Near」で知らせる、そして商品のタグなどにビーコン端末をつけておけば「Immediate」で商品の詳細情報を知らせる、などのストーリーを立てられます。


2.iBeaconメリット・デメリット


現時点でのiBeaconのメリットやデメリット・制限についても言及します。


iBeacon使用のメリット



      ・これまでアプリを起動してQRコードを読み込むなどしなければ得られなかった情報を、


自動的に受け取ること



      ができる


GPSなどの電波が届きにくい店舗や施設などの屋内での案内を行うことができる


iBeaconの登場によりメリットを享受できているのは、ユーザーサイドよりもむしろ企業などの発信者サイドの方でしょう。オンラインショッピングが浸透してきた現代において、いかにユーザーを実店舗に誘導していくかが実店舗の大きな課題です。


理想的なO2Oマーケティング手法とも言えるiBeaconを活用した新たなサービスが登場することで、ユーザーと企業とのwin-winの関係を築く助けとなるでしょう。


iBeaconのデメリット・制限



      ・iOS7以降がインストールされたiPhoneやiPadなどでしか使用することができない


・ユーザーはiBeacon情報を受信したい店舗や施設のアプリをインストールしておく必要がある


・発信できる情報は単純なIDのみで、画像や詳細な情報は直接送信できない


・一方向の情報伝達はできても、相互のインタラクティヴな情報伝達はできない


現状、2・3個目の制限が最も大きな課題となっています。


単純なIDを発信する機能しかない発信側のビーコン端末は、画像や詳細な情報を直接送信することはできず、代わりにアプリにIDを受信させてから画像や情報を表示させる形になります。


R_スライド3


ここがiBeacon利用におけるネックになっています。開発者側の対応策としては、アプリをインストールしていないユーザーがビーコン端末のIDを受信すると、アプリのインストールを促すメッセージを送信するなど、よりユーザーが受け身でサービスを利用出来るように改善が進められています。


3.iBeaconの活用事例


実際にiBeaconを活用した事例を見ていくとよりイメージが湧くかと思いますので、3つの事例をご紹介します。


施設の活用事例


八景島シーパラダイス


専用アプリをインストールすると、館内40か所に設置されたビーコンから水族館の生き物の情報、イベント情報などを知ることができます。


また、顧客が実店舗に来店した回数をiBeaconによって自動的にカウントし、来店回数によって特典を与えるといったポイントカード的な活用もしています。


▼八景島シーパラダイス
R_期間限定 水族館情報アプリ開始 横浜・八景島シーパラダイス


(画像引用:http://www.seaparadise.co.jp/news/post_20.php


京セラドーム


iPhoneにインストールされた専用アプリから呼び出しボタンを押すと、自分の選んだビールの銘柄を販売する売り子が席に来てくれるといったものもあります。


▼売り子をiBeaconで呼ぶアプリ
(画像引用:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1408/25/news117.html
ついつい多めに注文してしまいそうですね。


イベントの活用事例


ライブコンサート(ナノ)


B+POPというiBeaconに対応した情報アプリも登場し、歌手のナノさんは自身コンサートでB+POPとiBeaconを使った企画を実施しました。


(画像引用:http://www.infocity.co.jp/detail.html?p=3587
B+POPをダウンロードしているユーザーは、まず会場の最寄駅に着いたときにメッセージを受信し、その後も会場付近や物販所など、要所要所でメッセージが届くようになっています。


特典壁紙限定動画の視聴などの取得もiBeacon経由でできる、ファンにとって嬉しい仕掛けがたくさんされています。


4.今後のiBeaconの可能性と展開


まだ運用開始1年ほどの成長途上のiBeaconの展開ですが、すでにプログラマや事業者の工夫で様々なサービスが日々試行されています。


特にiPhoneの保有台数の際立って多い、日本国内でのiBeaconの今後のさらなる普及には期待を持つことが出来るでしょう。今後の可能性としてBLEをAndroid端末にも標準で搭載することが可能になってくれば、iBeaconを使ったサービスや情報の提供などがベーシックなものになってくることは疑いようがありません。


iPhone日本シェア
http://ryo098.ti-da.net/e5845298.htmlより画像引用)
事業者サイドとしても、一つ数百円と言う安価なビーコン端末を使ってユーザーに対して有効的なO2Oマーケティングを行うことが可能になってきます。


今後の顧客獲得の為には、従前の会員獲得やダイレクトメールなどの手法とともに、iBeaconをいかに活用していくか?というのも事業者サイドの課題になってくるのではないでしょうか。


 あとがき


iOS7に標準搭載された、低電力で使用出来るBLE技術を利用したiBeacon。


低電力で使用出来るBLEを媒体とすることで、常時Bluetoothをオンにしていてもバッテリーへの負担が減少し、ユーザーは受け身の状態で様々な情報を得ることが出来るようになりました。


O2Oマーケティングが注目される現在において、事業運営サイドとしては、いかにユーザーの目線にたったiBeaconの活用をしていくかが今後の課題でしょう。


まだまだ現段階では、「iBeaconや専用アプリの存在を認知してもらう」という第一歩も必要になってくるので、ソーシャルメディアやオウンドメディアともうまく連動していくことも必須となってくるでしょう。


以上、最近よく聞く『iBeacon』とは?今後のO2Oマーケティングの鍵になる新技術をわかりやすく解説!【3つの活用事例つき】でした。


※元記事これで分かる!ややこしいiBeaconを紐解く説明書と2つの活用事例




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この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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