『3はてブ』からバズは始まる!はてなブックマークが「いいね!」やリツイートよりも優れると言われる理由とその活用法を解説
2015/05/27
ブログやメディアに書いた記事を多くの人に読んでもらうためには、大きく3つの方法があると言われています。
1つ目はSEO。
2つ目はブログやメディア自体のファンとなってもらい、更新を知らせることで定期的に訪問してもらうこと。
そして、3つ目がソーシャルメディアによる拡散。記事にFacebookやTwitterのソーシャルボタンをつけるのはもはや当たり前になっていますよね。
そんなソーシャルボタンの中にある「はてなブックマーク」。
当ブログにも設置しているこんなボタン。デフォルトでついていることも多いのでよく目にすると思いますが、これがいったいどんなサービスで、ソーシャルによる拡散にどう貢献しているのか、実はよくわかっていない人も多いのでは?
2005年にスタートしたはてなブックマークは今年で10週年を迎えます。節目の年を記念して、今回ははてなブックマークのキホンと効能について解説していきたいと思います。ソーシャルバズを狙う企業や個人にとって、『はてなブックマーク』がもたらすメリットを看過することはできません。なぜ他のソーシャルボタンに比べ拡散力が高いのか、しっかりと理解しておきましょう!
- ■目次
1.そもそも『はてなブックマーク』って、何?
2.なぜ「はてブ」されることが重要なのか?
3.人気エントリーの取り上げてもらうには
そもそも『はてなブックマーク』って、何?
おもしろいWebサイトや記事を見つけ、後でまた見たいと思ったときに行なう「ブックマーク」。基本的にブックマークは自分のためのもので、他人の目に触れることはありません。
はてなブックマークとは、このブックマークをWeb上に公開し他のユーザーと共有する「ソーシャルブックマーク」と呼ばれるサービスのひとつです。はてなブックマークには「保存」「検索・共有」「発見」という3つの特徴があり、運営する株式会社はてなによると、以下のように定義・解説が成されています。
1.【保存・検索】Web環境があればどこでもアクセスできる、オンラインブックマークツール
基本的にブックマークはブラウザに依存します。例えばGoogle Chromeでブックマークしたリストは、Internet ExplorerやFirefoxなど別のブラウザと共有されません(移行したり引っ越しすることは可能です)。
はてなブックマークではWeb上にブックマークを保存するので、インターネットにさえ繋がっていればブラウザやデバイスに依存せず情報を取り出すことができます。テキストによる検索はもちろん、タグ付けも可能なので必要な情報を引っ張り出しやすいのも特徴ですね。
2.【共有】公開したブックマークについて、はてブユーザー同士で感想や意見を交換・共有するコミュニティ
「はてブをつける」という行為は、その記事やメディアに何らかの興味があることを示します。自分が気に入った記事に対して、他のユーザーがどう思っているのか気になることもあるでしょう。逆に、おもしろいコメントを残すユーザーを見かけ、その人が他にどんな記事を読んでいるのか気になることもあるんじゃないでしょうか?
ブックマークした内容はユーザーのパーソナリティと紐付きますから、ブックマークを媒介にユーザー同士が結びつくこともあります。ある種のコミュニティとして機能するのも特徴です。
ちなみにこのブックマークは非公開に設定することも可能です。はてなブックマークが単純にオンラインブックマークとしても使いやすいこともあるのでしょうね。
3.【発見】話題のニュースや情報、ネタを効率的に集めるための情報源
情報やニュースを効率よく収集するために、現在ではニュースキュレーションサービスが普及しています。要は自分が欲しい情報を自動的に配信してもらう形ですが、特定のニュースメディアやお気に入りのWebサイトを訪問して自分の手で情報収集している方もいらっしゃるでしょう。
はてブのついた人気記事は、どのように掲載されるのか?
はてなブックマークのWebサイトでは、多くのはてブを集めた人気の記事や、まだはてブ数は少ないものの勢いのある新着記事を、カテゴリやキーワードごとに閲覧することができます。趣味嗜好の合ったユーザーのブックマークを辿ることで、効率よく自分好みの情報を見つけられるんですね。
気になるユーザーの新着ブックマークをまとめて一覧化すれば、自分用のパーソナルメディアとなるのでオススメです。
▼はてなブックマーク(http://b.hatena.ne.jp/)のトップ画面。
なぜ「はてブ」されることが重要なのか?
記事が拡散されるためにSEOが重要なのは、おそらく誰もが理解していることでしょう。FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアが認知されるにつれ、身近なつながりを媒介にした情報拡散が重要視されるようになってきました。ソーシャルメディアが本来のコミュニケーションツールの枠を離れ、マーケティング・プロモーションツールとしても使われていることからも、その存在は軽視できません。
はてなブックマークが所属するソーシャル・ブックマークというサービスは「ソーシャルメディアのひとつ」という位置付けですが、情報拡散において、FacebookやTwitterといったSNSとどう違うのでしょうか?
決定的に違うのは、基本的に友だちやフォロワーにしか届かないFacebookやTwitterと違い、はてなブックマークではそもそも友だちやフォロワーという概念にあまり重きを置いておらず、カテゴリ・ジャンル・キーワード・新着などによってわかれたランキングで話題を拡散するのがメインとなっているところではないでしょうか。
もちろんFacebookにはシェアがありますしTwitterにもリツイートがありますから、理論上はどこまででも拡散されていく可能性はあります。しかしはてなブックマークでは、前述のランキングによってそんなつながりすらすっ飛ばして広がる可能性を多分に秘めています。爆発力に優れているといえるかもしれませんね。
つまり記事の拡散を狙うのならば、はてなブックマークに取り上げられるように記事を仕上げるのも、ひとつの手だと考えられますね。
人気エントリーに取り上げてもらうには
さて、はてなブックマークについての基本的なところがわかったところで、どうすればはてなブックマークの人気エントリーとして取り上げてもらえるのでしょうか?
その仕組みやアルゴリズムは公開されていないのですが、形を変えながらも10年続くはてなブックマークについて、多くのユーザーがああでもないこうでもないと試行錯誤しながら調べた結果、いくつかの説が浮上しています。
まずは『3はてブ』を狙う
もはや定説となっていることのひとつに、「最初にはてなブックマークがついてから一定時間以内に「3はてブ」達成すると、はてなブックマークの新着に掲載される」が挙げられます。そのままはてブが増えていけば、Twitterではてなブックマークのアカウントが記事についてつぶやいてくれたり、少しづつ拡散されていきます。
問題はいかにはてブを増やしていくかですが、やってはいけないと言われているのが「セルフブックマーク(通称・セルクマ)」。名前のとおり自分のはてなアカウントではてブをつけることですが、毎度毎度記事が更新されるたびに最初につくはてブのアカウントが同じであると、はてなからスパム認定されてしまうことがあります。
こうなってしまうと、はてブをしても回数がカウントされなくなるペナルティを課されてしまいます。なので記事更新直後にセルクマするのはやめておいたほうがいいでしょう。するとしても、2つ目以降のはてブとしてするのをオススメします。
確実にはてブしてもらえる方法はありませんが、はてブにコメントをつけてくれるユーザーは、そのままそれをTwitterなどのSNSと連動させているケースがあります。そのツイートをリツイートして拡散させたり、リプライを返すことでさらなる拡散を図るのは効果的です。
はてブがつきやすい記事とは?
はてなブックマークの本質はブックマーク。つまり、再読したいもしくは後で読みたい記事に対して、ユーザーははてブをつける傾向があります。さらにお役立ち系の記事も必要時に読みたくなることからはてブ需要が高いと言われています。
簡単にまとめてみると、
・NAVERまとめのような、後で読みたくなるまとめ記事
・流行ネタ、炎上ネタ
・logmi(ログミー)のような海外記事やイベント、スピーチの翻訳など
・実用的な記事
・一言物申したくなるような、議論の余地がある記事
こういったテイストの記事にはてブはつきやすい傾向があります。
個人ブログであればはてブユーザーに好まれる記事を定期的に放り込んでいくことは可能でしょうが、オウンドメディアなど会社のサービスだと導入は難しいかもしれませんね。ただ、SNSでのバズを狙うのであれば、ユーザー層の好みを理解しておいて損はないと思います。
はてブのつきにくいカテゴリを狙う
新着エントリーが掲載されるのは、はてなブックマークの各カテゴリ内です。カテゴリによって盛り上がりが違うことから、少ないはてブでも上位に上がりやすいカテゴリを狙って記事を出すのも効果的です。
例えば「テクノロジー」や「エンタメ」は入れ替わりが激しくはてブ数の多いものが上位を占めている傾向がありますし、逆に「世の中」や「学び」はそれほど頻繁に入れ替わらないように見えます(執筆当時の印象なので変動します)。
より少ないはてブで上位を狙えるカテゴリにターゲットを絞るのもひとつの手でしょう。
サムネイルの写真は必須!
はてなブックマークのランキングを見ていると、意外と画像のない記事が多いことに気づくでしょう。これはソーシャルメディア全般に言えることでもありますが、写真やイラストの持つパワーは計り知れません。テキストばかりがズラッと並ぶ中で、ビジュアルで訴えかけてくる記事は間違いなく目立ちます。
よってサムネイル用の画像を設定しておいて損はないでしょう。ユーザーの目を引きやすい画像をトップに使うのはFacebookやTwitterでも同じ。はてブをつける確実な手がない以上、こういった努力も必要になってきます。
この他、一般的にバズらせるために必要なキャッチーなタイトルづけや、ページ分割をせずスクロールで読み進められるようにするなどのテクニックははてブをつけることでも共通なので省きます。興味のある方は「記事のバズらせ方」などで検索すればいくらでも見つかりますよ。
はてブ数によるエントリー先の違い
先ほど3はてブで新着エントリーに載ると書きましたが、はてブ数が増えるにつれ記事は目立つ場所に移っていきます。これをホットエントリー入りすると言います(ホッテントリと略されることもあります)。
露出が増えるわけですからPVもはてブ数もますます増えていくことが見込めます。現に総合カテゴリに掲載された記事は爆発的に伸びていく傾向があります。いかに総合カテゴリに掲載されるかはポイントになってきますね。
それでは最後に、総合カテゴリに載るまでの道のりをご紹介します。
ちなみに、はてブがつくペースや類似記事の存在などの影響で、必ずしもこのはてブ数で掲載されるわけではありません。ご了承ください。
10〜15はてブで、カテゴリ別の人気エントリーに掲載
カテゴリの記事数やはてブ数に影響を受けるとはいえ、大体10〜15はてブつけばそのカテゴリの人気エントリーに掲載されます。3はてブで掲載される新着エントリーの下部に比べ、明らかに目立つところに掲載されます。まずはここを目指したいですね。
20〜30はてブで、総合カテゴリ下位に掲載
かなり下位とはいえ、総合カテゴリに掲載されるメリットは計り知れません。このあたりからPVが跳ね上がることも多いと言われていますし、目に入りやすいことからはてブ数も増えていくでしょう。ちなみに最初のはてブからいかに早くここまで数を増やせるかが、ランキング上位に上がるために重要になってきます。
50〜100はてブで、カテゴリ別の人気エントリートップ及び総合カテゴリ上位へ掲載
総合カテゴリに掲載されることで、加速度的にはてブがここまで増えることもあるでしょう。ここまでくると、はてなブックマークのトップページに掲載されることもあります。もうバズるのは間違いないと言っても過言ではありません。同じ時期にどんな記事があるかにもよりますが、このクラスになるとはてブがつく勢いも半端ではないので、累計はてブ500も目じゃないですね。
※念のため繰り返しますが、はてブがつくペースや類似記事の存在などの影響で、必ずしもこのはてブ数で掲載されるわけではありません。ご了承ください。
いかがでしたでしょうか。
ソーシャルブックマークという仕組み自体、実はよくわかっていない方も多かったのではないでしょうか?いろんなソーシャルメディアが世の中にはありますが、その中でも「はてなブックマーク」の存在は異質です。メディアやブログを運営してれば、その影響力はリアルに感じられるというのに、なぜ影響力があるのかあまり知られていません。
今回の記事を書くにあたりかなり調査しましたが、事実があやふやなことが未だに多く、なかなか尻尾を掴むことができない不思議なサービスだと感じました。
ぜひ株式会社はてなに取材に伺い、はてなブックマークという魅力的なサービスの末端だけでも解明したいものです。
最後にまとめておくと、はてブがついた数によって以下のように掲載箇所が移動します。
■3はてブ・・・カテゴリ別の新着エントリーに掲載
■10〜15はてブ・・・カテゴリ別の人気エントリーに掲載
■20〜30はてブ・・・総合カテゴリの下部に掲載
■100はてブ・・・カテゴリ別の人気エントリートップ及び総合カテゴリ上位に掲載
参考にしてみてくださいね。
以上、『『3はてブ』からバズは始まる!はてなブックマークが「いいね!」やリツイートよりも優れると言われる理由とその活用法を解説』でした。
参考記事:
・はてブと Twitter を使って、1ヶ月で約3万 PV を稼いだ顛末
・【今すぐに報われるための】手っ取り早くバズるための基本を抑えよう #seo #はてブ
・はてなブックマーク(はてブ)にエントリー入りする方法 – 2013年度
・はてぶ2014年間ランキングトップ11に学ぶ「上手なブログタイトル」のつけ方
・0からはてブ(はてなブックマーク)の数を劇的に増やしアクセスアップをする方法
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部