キーワードは「自己実現」!ソーシャルメディアを活用して『マーケティング4.0』を成功させた企業事例
2015/06/08

マーケティング4.0とは?
具体的な事例を出す前に、マーケティングの概念がどのように進化し、現在はどうなっているかを解説しておきたいと思います。「そんな知ってるよ!という方は次の項目へスキップしてくださいね。マーケティング1.0・・・製品中心
モノをつくる側、売る側による製品中心志向。いかに良いモノをつくるかが重要だった時代(戦前・戦後)に普及したマーケティング手法で、機能的な価値がどれほど優れているかが問われました。マーケティング2.0・・・消費者志向
マーケティングの概念は、つくる側から消費者側へと移ります。大体1970年以降、消費者にとって必要なモノはある程度すでに手にしている状態であったことから、いかに消費者の心を満足させるかがマーケティングには必要でした。モノにはこれまでの機能的価値に加え、感情的な価値が必要となります。マーケティング3.0・・・価値主導
今現在、日本はこの段階にいます。製品→消費者と進んできたマーケティングの対象は、価値主導へと変化します。そのモノの性能がどうかよりも、どういったマインド・ビジョンでモノがつくられたのか、どういった社会貢献ができるのかを問われることになるのですね。マーケティング4.0・・・自己実現
そのモノやサービスを利用した結果、どのような自分になれるのかを提案しなければなりません。例えばダイエット商品を売り出すにあたり、マーケティング3.0で必要なのは「理想の体型に近づける」という効果のアピールです。 しかしこれからは、理想の体型に近づいた結果、何を実現できるのかまで提案していく必要があるのです。ダイエットの例で言うならば、「その結果、周囲の人たちから憧れの眼差しで見られたり、自分に自信が持てることで能動的な自分になれる」といったところでしょうか。 この概念のポイントは、理想の体型に近づくために必要なのは、必ずしもそのダイエット商材でなくてもいいというところです。もし顧客がそのダイエット商材に興味がなかったとしても、「周囲の人たちから憧れの眼差しで見られたり、自分に自信が持てることで能動的な自分になれる」という目的のためなら、企業は運動訴求をするとか、精神面から自分に自信を持たせるなど別のアプローチが可能になりますよね。 ここまで意識を深めることで、企業は本当に強いモノやサービスを生み出していくことができるのだと考えられます。 なお、これはマズローの欲求5段階説で言うところの最上段「自己実現欲求」を満たすことと同意です。
マーケティング4.0をすでに実践している企業事例
マーケティングの概念がどのように進化してきたか、ご理解いただけたかと思います。 それでは最新のマーケティング4.0を、コトラーが提唱する前から実践していた企業事例をご紹介していきましょう。先進的な概念を日本企業が導入するまではタイムラグがあるもので、やはり海外企業の事例が多くなってしまいますが、それぞれの考え方には学べるところが少なからずあるかと思います。ぜひ取り入れてみてください!NIKE


レッドブル

スノーピーク
自己実現を訴求しやすい業態
自己実現が問われるとなると、これまでのマーケティング概念のようなモノ主体ではなかなか宣伝しにくかったコンプレックス系の商材はイメージ訴求がしやすくなると考えられます。 最初の方で紹介したダイエットの事例もそうですが、「◯◯を使った結果、実現する理想の自分」を謳うのにコンプレックス解消は持ってこいと言えるかもしれません。同様にフィットネスや転職・結婚などもイメージを想起させやすいですね。 コンプレックス産業とソーシャルメディアはあまり相性が良くなかっただけに、マーケティング4.0が普及することで新たな販路が開拓できるようになるかもしれません。「自己実現」というテーマで自社商品は何をうったえかけることができるか。一度考えてみてはいかがでしょうか。
以上、『キーワードは「自己実現」!ソーシャルメディアを活用して『マーケティング4.0』を成功させた企業事例』でした。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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