イベントへ集客するには? Facebookを効果的に使ってO2Oに成功している事例3選

2015/12/17

samune ファンを集めてリアルなイベントを開催しようというときに、Facebookをどうやって活用しようか、迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。 別の申し込み方法がある場合は特に、Facebookでイベントページを作ってしまうと、“「参加する」ボタンを押しただけで申し込みが完了したと誤解され、参加者の管理が煩雑になる”という声も聞こえてきますが、上手に活用すれば、そのデメリットを上回るメリットがあるということも、事実。 逆に、参加者にしか更新情報を届けられないイベント機能はあえて使わずに、通常のタイムラインの投稿を工夫して、イベントに参加したくなるようにファンの気持ちをかき立てることも可能です。 そこで今回は、Facebookを効果的に使ってO2Oに成功している事例を3つご紹介しながら、成功の秘訣を探ってみたいと思います。
    ■目次 1.「Farmer’s Market at UNU」小出しの情報と魅力的な写真で継続的にアピール 2.「B’z」-コアなファンを大切にしたコミュニケーション 3.「エレクトリックラン」-イベント終了後も次につなげる仕掛けを 4.効果的にFacebookを使ってO2Oを促進させる3つの秘訣

1.「Farmer’s Market at UNU」小出しの情報と魅力的な写真で継続的

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毎週末、青山の国際連合大学前広場で開催されている「Farmer’s Market at UNU」。毎週70店舗以上が出店する、人気の青空市です。 「Farmer’s Market at UNU」の活用法が秀逸なのは、思わず「いいね!」を押してしまいそうになる、この美味しそうな写真の数々。出店する店舗は、週末ごとに曜日によっても異なるので、“今日だけ&ここだけ”のレア感が高まります。
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さらに、イベント機能も上手に使っているのが、特徴的。
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イベントページにイベント当日まで出店者の情報を写真とともに更新したり、イベント終了後もお礼のコメントともに追加情報を更新したりして、継続的に参加者へアプローチしています。
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イベントページには、参加者による投稿も。
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イベントの楽しさが伝わるポジティブな投稿で、ファン以外の友達にも、きっとこのイベントが好印象に映ることでしょう。

2.「B’z」コアなファンを大切にしたコミュニケーション

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言わずと知れた国民的アーティスト「B’z」。結成から25年以上経っていることもあり、ファンの年齢層が高く、Facebookとの親和性が高いことが推測できます。
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「B’z」はライブ当日の写真を必ずアップするのが、特徴です。ライブ会場内の写真撮影は禁止されていますが、この写真をシェアすることで、「行ってきたよ!」と友達に伝えることができますよね。 ちなみに、この写真は、ツアー初日の味の素スタジアムの模様。いいね!が25,690、シェア880件、コメント727件という、多くのファンを喜ばせていることがわかります。
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そして「B’z」はツアーグッズに場所や日付入りの“日替わりアイテム”を用意。“その日、その場所で”しか手に入らないプレミアムなアイテムを作ることで、ライブの記念を残すことができますし、SNS上で自慢したくなるファンの心を理解した、心憎い演出だと言えるでしょう。 これ以外にも、「B’z」のFacebookページでは、メンバーの誕生会の写真やライブ前の楽屋の様子など、ここでしか見られない情報が多数更新されており、イベント当日だけでなく、日々の投稿でもコアなファンを大切にしてエンゲージメントを高めていきたいという姿勢が伺えます。

3.「エレクトリックラン」イベント終了後も次につなげる仕掛けを

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近年、人気が高まっているファン・ラン・イベント。本気でタイムを競って走るのではなく、“みんなでランニングを楽しみましょう”という趣旨のもの。 なかでも今回ご紹介する「エレクトリックラン」は、光と音で彩られた約5kmのコースを、光るグッズをつけたランナー達が楽しみながらゴールを目指し、最後はDJが登場する祝完走パーティーで盛り上がりましょうというファン・ラン・イベントです。「エレクトリックラン」全国で開催されており、次回で第5回目になるのだそう。 こちらのFacebookページでは、毎回イベントページを作成し、前回のイベントの様子や、当日のコースの写真をアップして、参加者の気分を高める工夫がされています。イベントページでチケットの購入情報もわかりやすくなっているので、チケット購入ページへの誘導経路のひとつとしても、役立っているのではないでしょうか。
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また、「エレクトリックラン」では、イベント終了後に、Facebookページ内に当日の写真を投稿したアルバムが作成されます。走りながら写真を撮るのは、なかなか難しいと思うので、参加者にとっては、うれしい思い出になりますね。
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「イベント終了後、Facebookに写真をアップします」と告知しておけば、参加者がFacebookページを改めて見にくる可能性も期待でき、“楽しかったから、また次回の開催情報も知りたいな”というモチベーションで、新たに「いいね!」を押してくれることもあるでしょう。 長期的な視点でリピーターを増やそうとするのであれば、すぐに真似したい手法です。

4.効果的にFacebookを使ってO2Oを促進させる3つの秘訣

・イベント直前のリマインドで参加率アップ

当日は忙しいからといって、更新を怠るのはもったいないです。 「行こうと思ってたけど、どうしようかな」と迷っている人の背中を押すには、移動時間も考慮した3時間前、もしくは当日の朝に投稿するのが効果的。 イベントページに投稿すれば、参加者にリマインドのアラートが飛びますので、時間も場所も確認できて、親切です。投稿の仕方によっては、当日キャンセルのリスクも減らせるかもしれません。

・イベント前・中・後もこまめに情報を更新してエンゲージメントを高める

イベントまで日数があるときは、当日のリマインドだけでなく、当日のゲストの情報を小出しにするなどして、イベントの期待感を煽るといいでしょう。 イベント中や終了後も、主催者がイベント中の模様をレポートすれば、ほかの参加者も投稿しやすい空気感が生まれます。 それを見て、「次回は自分も行きたい!」と思ってくれるファン以外の人が現れることもあるでしょう。 参加者が写真を撮影しやすいフォトスポットを会場内に用意しておき、イベント内でも積極的にアナウンスするのが、オススメです。

・リアルでしか体験できない“今だけ&ここだけ”のコンテンツを用意する

Facebookの効果を十二分に得たいなら、イベントの企画段階からネタを仕込んでおく必要があります。 参加者にとってイベントに参加することは、時間的にも金銭的にも負担のかかること。「ファンなんだから、それくらいしてくれる」「来てもらえれば、絶対に楽しさはわかってもらえる」とあぐらをかいていては、行こうかどうか迷っている人の心を後押しすることは、できないのです。 “今だけ&ここだけ”のコンテンツをイベント内に用意することで、「行かなきゃ損する!」という気持ちにさせるだけでなく、終わった後に「今日は本当に行ってよかった!」と参加者の満足度を高める効果もあり、次回以降のリピーターの獲得も狙うのであれば、注力する価値はあると言えるでしょう。

最後に

今回、3つの毛色の異なるFacebookページをご紹介しましたが、どれにも共通して言えることは、「単発のイベントに誘導するだけを目的とせず、長期的な視点でコアなファンを楽しませる工夫をしている」ということ。現地まで足を運んで参加してくれる人は、「いいね!」を押してくれているファンの中でも、最もロイヤリティーが高い層なのですから、その熱量を最大限に伝搬できるよう、Facebookを有効活用できるといいですね。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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